そりゃあアリス、びっくりしたよね!
ジャスミンが突然キャットタワーのてっぺんに駆け上った。
あ、こらこら!
温風が気になるのだろうか? でもいつも点けているのに、何でまた急に?
ん? 何か飛んだ?
ジャスミンの目は、完全に「何か」を捉えている。
ボヮンボヮンに膨らんだ尻尾をブンブン振っている。
何なんだよぉ~。
私は必死で、ジャスミンの目の追う先を見つめるが……何も見えない。
ダダダ)))と飛び降りたかと思うと、今度はそっち……なのね?
きっと羽虫の、もっと小さなヤツなんだろう。
ジャスミンのいじわる~。教えてくれたって良さそうなものを。
今のジャスミンは、私のことなど眼中にない。
でも、見えていたのはジャスミンだけなのだろうか?
アリスには、見えていたとしても、
な~んの興味もないシロモノのようで、
ただ、ボ~っとジャスミンのことを見上げておりました。
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