電脳馬牧場-Electric Ranch

カタログ人間による本,映画,ジャズ,古本屋巡り,ニュース拾い

ザ・マジックアワー(フジテレビ、東宝・2008年)

2008-06-09 00:49:59 | 映画・ドラマ
ネタはばれてないです。

三谷監督の精力的(異常?)なプロモーション活動に感激して、というわけでもないですが、公開初日に観てきました。

開いた口がふさがらない豪華なキャスティング。
ノンストップは言い過ぎだけど、よくできたコメディ。
でも、三谷さんに対する僕の期待が大きすぎるのかなぁ。
面白いんだけどねぇ。三谷さんの映画への愛とか、造詣みたいなものも感じられるし。
なんか、こんな風に書くと面白くないみたいだな。

一作目のシチュエーションコメディみたいなの、もう一回撮ってくれないかなぁ。

公式サイト→http://www.magic-hour.jp/


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バブルへGO!!タイムマシンはドラム式(東宝/ホイチョイ・プロダクションズ/2006年)

2007-02-12 09:44:48 | 映画・ドラマ
ネタバレあります!

先週の金曜、試写会に行ってきた。観たかったので当たったのはうれしかったよ。
映画の舞台が90年代なのと、スポンサーが人形屋だったので、案の定、招かれた客は、(自分を含め)年齢層が高めで、そんな大人が連れてくる子どもは結構いたけど、若い人は少なかった。進行役の(咬みまくり)女性アナウンサーにヤジを飛ばすハゲ親父が終始うるさくて、気になって仕方がなかった。まぁ、それはさておき。

主な舞台はバブル崩壊直前の1990年。バブル崩壊を止めるタイムトラベル物なのだけど、タイムトラベルとしてはおかしい。というのも、

1990年←タイムトラベル←【スタート】バブル崩壊後の現在

→バブル崩壊阻止→戻る→【ゴール】バブルが崩壊しない現在

主人公の親子はバブル崩壊を阻止するために過去に行くのだが、結果としてバブル経済のソフトランディングに成功するようだ。とすれば、そもそも過去に行く必要がなくなり、戻った(変わってしまった)現在には、過去に行くことなく幸せに暮らしている親子がいるはず。戻るべきところが無いはずなのだ。

この映画ではそんなことは考えず、1990年、バブルという時代がどんな時代だったのかということを懐かしみ、あるいは驚くべきなのだ。タイムトラベルはそのための道具にすぎず、家族再生の物語は付け足しなんだよ、きっと。

僕は残念なことにバブルには間に合わなかった。だけど、もしバブルを経験していたら、どうだったろう。耐えられるのか、今に?

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ラッキーナンバー7(アートポート・2006年)

2007-01-29 23:52:18 | 映画・ドラマ
ネタバレ…もあるかな。

映画とは全然関係ないのだけど、この映画を観る前に近くにできた新しいトンカツ屋に入ったのだが、この揚げ物大好きな僕が、気持ち悪くて仕方がなくなるほどのトンカツを出してきた。多分、揚げた油がひどかったのだと思うのだけど(衣がちょっと黒いのだ)、せっかく黒豚を使っているらしいのに、台無しだよ。

さて、タイトルからして楽しい話なのかと思っていたら、そのトンカツほど僕を気持ち悪くはしないけれど、次から次に人が殺されていくサスペンスものだった。登場人物のほとんどが死んじゃうし。

とはいえ、コミカルな雰囲気も漂っていて、なんだか不思議な映画だった。
途中までは、黒澤明の「用心棒」ちっくな感じなのだが、主人公の謎と過去が絡んできて、終盤、物語の様相がガラッと変わってくる。

凄惨な復讐劇にしては、動機が弱い気がする。というのは、映像で全てを見せられている我々と違って、「彼」はことの一切を、実際に目にしたわけではないのだ。なぜ、殺し方まで模倣できるのかなぁと今になって思うのだけど、まぁ後々新聞とかで読んだのだということにしておこう(<彼>だってその場にいたわけではないのだから、それを説明できまい、おそらく)。

後半のひっくり返し方はうまいと思う。人死にを許容できる人は楽しめるでしょう。


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武士の一分(「武士の一分」製作委員会・松竹・2006年)

2007-01-29 00:45:56 | 映画・ドラマ
ちょっとネタバレかな。

観終えた直後の感想は、ふつうにいい映画。
キムタクはいつもの通り、キムタク。
妻役の檀れいは大変魅力的で、あとで知ったのだけど宝塚の人だったのね。
(O・ヘンリーの「賢者の贈り物」的な)夫婦愛みたいなところはさておき(それが主題なのだろうけど)、僕はこの檀さんのエロさにぐっときたよ。「エロい」というのが下品過ぎるというのなら「エロティシズム」と言い換えてもいいのだけど、まぁそんなことに意味はないか。
もちろん、直接的な描写はほぼないと言っていいのだけど、それが煽ってくる。
相手が坂東三津五郎ってのもよかったのかなぁ。

男性は復讐を誓う盲目の武士に、女性は夫を支え続ける妻に、などなどあちこちに共感できるフックはあるように思うので、子どもじゃなければ楽しめる映画だと思います。笑えて、泣けるし。

山田洋次監督作品。


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ラフ(東宝・日本テレビ放送網・2006年)

2006-08-31 22:51:59 | 映画・ドラマ
なんでこの映画を観たかって、そりゃ時間が合わなくて、ほかに観たいのがなかったからに決まっている。去年の「タッチ」に続く、長澤まさみ主演のあだち充原作シリーズで、なんだよ、来年は「みゆき」でもやるのか?

でもね、いいよ、この映画。何がいいって長澤まさみのスタイルがいいよ。水着がいいよ。なんだかね、切なくなるくらいかわいいよ。僕は別に長澤まさみのファンというわけでもなかったけど、これ一発で大好きになってしまいそうだ(市川由衣はちょっと年とっちゃったかな?)。そして、長澤まさみと市川由衣のファンにとってはたまらん映画で、映画館で3回観たあと、DVDも特典付きを買ってしまうんだ、きっと。

ストーリーはあだち充らしい(いや、原作は覚えてないのだけど)、スポーツ+恋愛+交通事故。
滑稽といえば滑稽だけど、ストーリーはどうでもよくて、田丸麻紀が案外スタイルよくないのもどうでもよくて、長澤まさみのステキなところが、きちんと引き出されているから、それでいいのだ。

この手の青春物に、年々憧れに似た感情を抱くのは、やっぱり歳を重ねてしまったということなんだろうなぁ。


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TRICK劇場版2(東宝・テレビ朝日・2006年)

2006-07-21 23:09:27 | 映画・ドラマ
いやー、徹底的にお馬鹿な映画。
ゆーとぴあの「よろしく、ねっ」に始まり、パロディ(だいぶ古め)の連続。
今回は片平なぎさが仇役なのだけど、手袋を、口を使ってキュッと取る辺りはたまりませんなぁ(笑)。
懐かしめの引用が多くて、大人向きだなぁと思っていたら、「ワンピース」のパロディも含まれていて、目配りができている。

大好きだ、こういうコメディ。
最近、テレビの笑いはお笑いブームが担っているけど、「トリック」の出始めはこの手のコメディドラマがたくさんあった。
マンネリ化して飽きられてしまったのか、もうあまり観られないけど、また、テレ朝の深夜枠でおもしろいことやってくれないかなぁ。

堤幸彦監督作品。


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寝ずの番(光和インターナショナル・角川ヘラルド・2006年)

2006-05-21 21:51:55 | 映画・ドラマ
ネタバレありです。

マキノ(津川)雅彦第一回監督作品。
中島らもの原作は読んでないので、原作にこのエピソードが含まれているかはわからないけど、途中一門でマリファナを吸うシーンがあって、あー中島らもらしいと思ってしまった。

通夜だの葬式だのって、学校を卒業した人間にしたら、滅多に味わうことのできない厳粛な雰囲気がある一方で、なんだか不思議と笑いたくなるんだよね。笑い飛ばしたいというか、笑うしかないというか。

この映画は寝ずの番-火を絶やさないように寝ないで番をするってやつ-をする落語家一門とその奥さん達が、故人の想い出を面白おかしく語っていく。
マリファナ(ちゃんとオチがある)のシーンもその一つ。女性の陰部の名称を巡る笑い話とか、トイレが我慢できない話とか、やっぱりほとんど下ネタ。

大人(というかかなり年齢層上め)向けコメディ、と思うけど。
どうなんだろう、若い人はどう見るのかな。


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ブロークンフラワーズ(Dead Flowers・キネティック・2005年)

2006-05-20 17:03:00 | 映画・ドラマ
※ネタバレあり,かな。バレて印象が変わる映画ではないような気がするけど。

匿名の手紙で,子どもがいることを告げられた元プレイボーイの中年男が,隣人にムリヤリのせられて,仕方なく過去の女性たちを巡っていく様子を描いたロードムービー。

コメディなのだけど,なんというかにじみ出る笑いというか,全体的に渋い印象。
再会した過去の女たちの性格はさまざまで,今置かれている状況もさまざま(結構イカれてる。中年ってこんなものなのか?)。
結局息子の存在については確証を得られず,自宅に戻るドン(ビル・マーレイ)。
旅行中の青年を息子と勘違いする辺りが,笑える,けど,「苦笑」なんだよね。ちょっと切ない感じ。哀愁が漂うのだ。
ピンクの手紙の差出人についての謎は解けず(ドンによる推論は提示されるが),観終わったときにフラストレーションがたまる感じがするけど,それがいいのかな。

ジャームッシュ作品はそんなに観てないけど,「ナイトオンザプラネット」はDVDを持ってるほど大好きな作品。

2005年カンヌグランプリ受賞作品。


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V フォー ヴェンデッタ(ワーナー・ブラザース映画・2005年)

2006-05-04 23:41:08 | 映画・ドラマ
※ネタバレあります

劇中にも映画のワンシーンが出てくるのだけど、話の筋としては『厳窟王』+ちょっぴり『オペラ座の怪人』で、それに政治的な味付けをしたような内容。

近未来。独裁政治下のイギリスが舞台。
監視され、恐怖する国民を奮い立たせんとするテロリスト”V”。
いろいろと能書きをたれるのだが、彼が政府を転覆しようとする動機は「復讐(ヴェンデッタ)」である。

ここで描かれる監視社会や強制収容所とそれを生み出す「民主国家」は、過去にも存在し、そして想像しうる最悪の未来でもある。それを克服するのは最後は民衆なのだけど、それを導いてるのは「正義」の名のもとに行われる「復讐」、「テロリズム」だったりするのが、なんだか皮肉な感じ。

怪人”V”がその過去と容貌に反して、おしゃべりだったり、ユーモアがあったり、そして愛をにじませる男だったりするのが魅力的。ナタリー・ポートマンも、劇中成長するイヴィーを好演。

今回ウォシャウスキー兄弟は製作・脚本まで。監督はジェームズ・マクティーグ。


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プロデューサーズ(コロンビアピクチャーズ・ブルックスフィルムズ・2005年)

2006-04-17 10:32:23 | 映画・ドラマ
ミュージカルは結構楽しい。
確かに、突然歌い出したり、踊ったりするってのにはリアリティのかけらもない。
タモリの言うことにも一理ある。
でもなんだか、歌には楽しさや悲しみを増幅させる力があるように思う。

で、「プロデューサーズ」。
メル・ブルックスが1968年に監督した映画をブロードウェイに持って行って大ヒット。主要メンバーを使って再度映画化。

楽しい。
ヒトラー(あの方)を信奉する脚本家フランツが出てくるあたりから、面白くなってくる。ゲイの振り付け師デ・プリーとか、おかしな連中がどんどん出てくる。
最悪の脚本、最低のスタッフで、ちょーつまらないミュージカルを作ろうとするのだけど、思惑は、はずれてヒットしてしまう。この劇中作「春の日のヒトラー」のダンスも結構すごい。

ちなみにこの作品にはカーテンコールがあるので、是非最後の「メル・ブルックスの一言」まで、席を立たないで欲しい。エンドロールの歌の歌詞も面白いので。


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