弁護士川原俊明のブログ

川原総合法律事務所の弁護士活動日記

PTSDの認定要件

2012-07-31 11:21:50 | 交通事故
 PTSDとは、心的外傷後ストレス障害と訳され、非現実的な現実(生命・身体に対する予想外の危険をもたらす事故等)に遭遇したことによって、心に衝撃的な傷を負い、これがもとで後に様々な障害を生じるものです。
一般的に言われる要件は、以下のようなものがあります。


1 自己又は他人が死ぬ又は重傷を負うような出来事を体験・目撃した。
2 その出来事が反復的に想起される(フラッシュバック、悪夢など)。
3 回避(その出来事と関連したことを避ける)。
4 以前には見られなかった以下の症状が現れる。
 ア 重要な活動への関心の低下
 イ 感情の範囲の縮小(愛情を持つことができないなど)
 ウ 未来が短縮した感覚(早死にしそうな気がする等)
 エ 覚醒亢進・易刺激性(リラックスしない)
 オ 集中困難
 カ 過度の警戒心
 キ 過度の驚愕反応
5 2~4が、1から、1か月後~6か月以内に生じていること。


 同じ体験・目撃をした場合でも、PTSDになるか否かは、個人によって、差があります。また、上記の症状も、代表的なものにすぎないので、1のような体験をして、「事故前と比べて何か変わった、変だ。」と感じたら、専門医の診断を受けることが重要です。
 さらに、自分で気づくことは難しい場合もあるので、家族等周りの人が注意することも重要です。



弁護士法人 川原総合法律事務所   
弁護士 川 原 俊 明 
ホームページ http://www.e-bengo.com 

最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (才谷東行)
2012-08-01 14:37:29
PTSDの認定(診断)を受けると、高額の損害賠償を請求して認められ易いということなのだろうけど、PTSDを精神病と認識する人に対しては、大変なマイナスイメージを与えることとなり、長期予後の観点からはどちらが得かは分からない。
PTSDなどには絶対になりたくない疾患の一つでしかない。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。