江花和郎@ブログ

2005~2011年連合新潟会長を務める間書いたブログをその後も時々更新しています。

ステークホルダー

2006年06月06日 | 労働・経済
企業は誰のものか?

ある経済学者がソニーの盛田社長(当時)に「会社って誰のものだとお思いになりますか」と聞いた。

同じ席で同じ質問をいろいろな方にしたという。
証券会社の人は即座に、それは株主のものです、と答える。

盛田さんはちょっと考えて、みんなのものです、従業員のものでもあるし、地域の住民にも迷惑をかけてはいけないし、消費者のものでもあるし、株主のものでもあるし、お金を借りている金融機関も、たくさんありますが、企業はみんなのものだと思っている、と答えた。

そこでその経済学者が、さらにその中でどの要素がいちばん重要だと考えるかたずねると、盛田さんは、それはやはり従業員ですかね、と言ったそうだ。

ステークホルダーとは、切実な利害関係者というような意味だが、昨日逮捕された村上世彰に言わせれば、企業の最大のステークホルダーは株主であり、企業は株主のものだということになる。

しかし株主は、自分の持っている会社が危ないと思ったら売り飛ばせばいい。
従業員は、毎日会社で働き、所得のほとんどをその企業から得ている。だから会社の存続と発展を願ってもいる。利害関係者としての重さが全然ちがう。

私は、企業が従業員のものだとまで言うつもりはないが、企業のステークホルダーとしては、株主より従業員の方がずっと重要だと思う。

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1 コメント

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企業は経営者のもの? (kinchan*2)
2006-06-08 11:03:12
経営者の中にはステ-クホルダ-で重要なのは従業員と言って支配しているところがある。

従業員の気持ちを盛り上げ、全体の技量を発展させることこそが企業価値を高め、利益に貢献するのではないのでしょうか。

企業は地域、従業員、住民、その他多くの人に支えられていることをけして忘れてはいけない。
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