江花和郎@ブログ

2005~2011年連合新潟会長を務める間書いたブログをその後も時々更新しています。

最低賃金

2010年07月30日 | 労働・経済
新潟県の最低賃金は現在669円(時間額)です。
全国平均は713円、全国47都道府県を4つのランクに分けて新潟県は3番目のCランクに属します。
一番高いのは東京の791円、一番低いのは沖縄などの629円です。

7~8月に審議会が開かれて額の改定が審議されますが、三者構成(公・労・使)なので当然使用者側委員は引き上げに反対しますから、最後は公益委員の判断がどっちへ傾くかが結果に影響します。

今年6月「雇用戦略対話」(総理大臣が主宰、労使団体代表参加)で、最低賃金をできる限り早期に全国最低800円を確保し、景気状況に配慮しつつ2020年までに全国平均1000円を目指すという目標がまとめられました。

これから10年間で1000円まで上げるとなれば、平均713円の現状から毎年30円程度引き上げていくことが必要です。

また「できる限り早期に最低800円」ですから、連合は3年で実現したいと考えています。
新潟の669円から800円に3年で到達するには、131円÷3≒42円、今年から毎年これだけ引き上げる必要があります。

当初7月末に中央最低賃金審議会が全国の引き上げの「目安」を出す予定でしたが、審議が難航して来週に持ち越しになりました。
公益委員を間に労使の綱引きが行われていますが、長引くとそれだけ発効時期が遅れることになってしまいます。

新潟県の最低賃金審議会(厚生労働省の地方組織・新潟労働局が所管)は中央審議会の「目安」が出てから本格的な審議に入るのでお盆前が山場になります。

ところで、今年の春闘の知事要請の際に、新潟県として新潟労働局に最低賃金引き上げの要請書(意見書)を提出することについて泉田知事は「是非やらせていただきたい」と回答し、担当の労政雇用課が対応することになっています。
今月初め問い合わせた時は「準備しています」との回答、昨日確認すると「検討していますが‥‥」と話が後退、山場を前にしても知らん顔で何の連絡もなかったところをみると、うやむやにするつもりだったのでしょうか。
669円で年間2000時間働いても134万円にしかならない新潟県の最低賃金の現状について、県として黙って見ているだけでいいわけがありません。
知事が積極的に働き掛けている他県の例も労政雇用課には伝えてあるのですが。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。