江花和郎@ブログ

2005~2011年連合新潟会長を務める間書いたブログをその後も時々更新しています。

高額な役員報酬

2010年06月28日 | 労働・経済
上場企業で1億円以上の役員報酬開示が義務付けられ、日産自動車のカルロス・ゴーン社長の報酬が8億9千万円であることが明らかになりました。
しかもこれには「賞与」「ストック・オプション(自社株購入権)」を含まないといいますから、実態は10億円をはるかに超えるはずです。

1999年日産がルノーの傘下に入り、カルロス・ゴーンがCOOに就任(2001年からは社長兼CEO)、大リストラが始まります。
村山工場閉鎖をはじめ国内21,000人の人員削減、ルノーのために日産に送り込まれた「コスト・カッター」には、日本の労働者のことなどどうでもよかったのです。
労働者を路頭に迷わせ、派遣労働者を使い捨てにしておいて、自分だけはとてつもない報酬を手にしているゴーン。
彼にとっては日産という会社も食い物にする対象でしかないはずです。

1995年からの15年で日本社会の格差と貧困が拡大しました。
年収200万円以下の労働者が1,000万人を超え、生活保護世帯が130万を超え、毎年自殺者が3万人を超す状況の一方に、高額年収の経営者たちがゾロゾロ出ています。
不条理な話です。

カルロス・ゴーンには言っても無駄でしょうが、世の経営者は人を雇うことの責任の重さと、分配の歪みが社会全体を歪めていることを自覚してほしいものです。

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