江花和郎@ブログ

2005~2011年連合新潟会長を務める間書いたブログをその後も時々更新しています。

投機家と株主は違う

2006年06月07日 | 労働・経済
村上ファンドは「株主」と言えるのだろうか。
企業価値を高めるというが、それは最終的に株価を吊り上げることが目的で、売り抜けてしまえば後はその企業がどうなろうと関係ない人たちを「ものを言う株主」として大事にせざるを得ない経営者。
昨日の続きでいえば、経営者は「ものを言う従業員」こそ大事にすべきではないか。

私は、村上ファンドは投機家の集まりだと考える。

広辞苑によれば、「投機」は次のように説明されている。
①禅宗で、仏祖の教えに触れて悟ること。②損失の危険を冒しながら大きな利益をねらってする行為。やま。③市価の変動を予想してその差益を得るために行う売買取引。

①の意味が最初に出てくるとは、皮肉なことである。

投機家は株価さえ上がればいいのであって、毎日パソコンの前でインターネット取引に明け暮れている多くの「投資家」も、実は「投機家」でしかない。

そして安く買って高く売ることで儲ける人がいる一方で、高く買って安く売らざるを得ない人たちがいるはずだ。
みんなが儲かるには、株価は永遠に上がり続けなければならない。
しかし現実はそれほど甘くない。

株主にとっても株価が上がることは魅力的だが、企業が着実に業績をあげ、地域や従業員の幸せに貢献し、一定の配当もあるなら、市価差益で儲けようとは思わないだろう。

もっとも現代の日本は、そんな経営より短期的利益追求が経営者に求められ、ルール違反が横行する社会になっている。

破滅する前に、経営者も投資(機)家も「今回の警告」を真摯に受け止めて軌道修正をはかる必要があると思う。

ただ最大の不幸は、政治が責任を感じていないことだ。
中身のない政治を5年以上も高く売り続けた「山師」小泉(首相)の他人事のような発言に怒りを覚える。

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