研究・論文作成のためのブログ

医学部で臨床医をしつつ大学院に進学し、博士号の学位を取るまでをつづります。

primerの設計

2005年12月20日 | 日記・備忘録
昨日ポスドクの人とディスカッションして、PCRの特異性についてreviewer(referee)からつっこまれていることについて、コントロールがないのがいけないということに気づきました。

そこで、こちらに遺伝子のプラスミドはあるのでそのプラスミドをコントロールとして、もう一度PCRをしてみようということになり、すかさずプライマーをinvitrogenに注文。
invitrogenは16時までに注文すると、翌日の昼前には届くという驚くべきサービスを提供しています。
おそらく受注なども含めて、すべてオートメーションなのでしょう。(オリゴのクオリティーは人がチェックしているようです)

で、さっそくPCRやってみたのに、ふえない。
バンド出ない。



結果の出方からすると、絶対にバンドが出るはずのレーンも出ないため、プライマーがおかしいのでは?と思い調べてみると、やっぱり僕のプライマー設計が間違っていたことに気づきました。

reverse側のprimerをcomplementaryにしていなかったのですね。
同じ方向にしていても、それは増えないわけです。

ということで今再注文。しかし、もう16時を過ぎてしまったため、届くのはあさってになってしまう・・・

まー明日は外来で一日実験ができないから、どうせ実験はあさってなんでいいんですけどね。

こういう初歩的なミスは、非常に悔しいのですが、極めてありがちであって、なんともいえない気分になるわけです。


陣痛促進剤の使用について

2005年12月19日 | 日記・備忘録
ネットのニュースでみかけたので、まずはそのまま引用します。

-----------------
陣痛促進剤で127人死亡 愛媛の市民団体集計

 陣痛促進剤の投与により1992年10月から今年9月までに全国で少なくとも210件の事故が起き、赤ちゃん100人と母親27人が死亡したとの調査結果を、市民団体「陣痛促進剤による被害を考える会」(愛媛県今治市、出元明美代表)が8日までにまとめた。
 同会は「医師の知識が不十分で安易に使われている」としており、結果を厚生労働省に伝え適正使用の徹底を求める。
 同会への相談などを基にまとめた。被害は39都道府県で、死亡例のほかに脳性まひなどの後遺症を負った子どもが68人、植物状態などになった母親が5人いた。
-----------------

さて、私が問いかけたいのは、この市民団体が集計した症例の後遺症が、本当に陣痛促進剤(の間違った使用)によるもの、と科学的に検証されたものなのかどうかということです。

みなさんはどう思われますか?陣痛促進剤を使うと、「植物状態などになる」のでしょうか?
「脳性麻痺などの後遺症」は陣痛促進剤によるものなのでしょうか?先天的なものは除外されたのでしょうか。

もちろんさまざまな症例がありますから、確かにその影響が否定し得ないものも中にはあると思いますが、無関係なものも含まれていると私は思っています。

逆に、微弱陣痛なのに「促進剤が使われずに」死産となった症例、というのはあまり取り上げられることがないですが、そのような例もあり得る話です。

医療は科学ではなく、科学に基づく行為です。
人間のやることですから間違いもあるかもしれません。

大事なことは、「科学的に」妥当な(とその時代に考えられる)知識のもと、医療側と患者側双方が納得する選択肢(行為)を選ぶ、ということだと思います。

きちんとした説明ができない医師は、度量不足と思います。
逆に、きちんと医師が説明しているのに納得できないのであれば、患者側の勉強不足でしょう。
勉強不足なのは仕方がないというなら、その場でその医師に教えてもらい、納得しましょう。
納得しないで治療を受けるのは、自殺行為に近いと思います。治療を拒否することもできます。自分の体ですから。また赤ちゃんの命という別の因子も入ってきますね。赤ちゃんは選択することができないのだからかわいそうです。

治療を拒否した場合に被った被害は、自己責任となります。もちろん治療を受けることだって、自分が選ぶのですから責任があります。
責任のない選択は、ありえないのです。
医療側も、その重さをよくふまえて説明すべきです。

「陣痛促進剤」をめのかたきにしないで下さい。
目の敵にすべきは、「陣痛促進剤の誤った使用」であり、「きちんとした説明と同意のない使用」です。

私が伝えたいのはそういうことです。





ボーナスかぁ

2005年12月16日 | 日記・備忘録

世間はボーナスの時期なんですね。

企業のボーナスが過去最高とかいうニュースもありました。

ボーナスは、今までの8年の勤務歴のうち、わずか2年しかもらっていません。

ボーナス。いいなあ。

研修医2年間は当然ゼロ。その後2年間一般病院での研修中は給料もよく、ほくほく(^^ その時期にボーナスというものを手にしたのでした。素直に嬉しかったなあ。

その後4年間は大学院に進学したため、またアルバイト生活に逆戻り。当然ボーナスはなしです。


忘年会シーズン

2005年12月16日 | 日記・備忘録
今週は忘年会続きです。

火曜日、木曜日、そして今日の夜もあります。来週もクリスマス前に一つあります。
家ではクリスマスに年賀状書き、大掃除もしなくてはなりません。
師走は忙しいですね。

昨日の忘年会は、外来パートをしている病院が呼んでくれたので参加したのですが、大変豪華な会で驚いてしまいました。
とても人気のある病院で、分娩数も年間1800件近くあるのですが8割が無痛分娩による管理分娩となっています。施設は大変豪華で、いわゆるゴージャス分娩というやつです。

医療もいろいろなやり方がありますが、この病院は高品質なものを提供し、それを求める人がいて、といういい循環が成り立っている気がします。





論文掲載用の実験をしています

2005年12月13日 | 日記・備忘録
うーむ、論文のリバイス(再投稿)用の追加データ実験をしているところなのですが、うまく行くかどうか非常に緊張します。

論文に掲載される写真というのは通常「チャンピオンデータ」といって、何回も実験する中でもっともきれいに仕上がったものを載せます。わざわざ汚い写真を載せてもデータの信憑性が落ちるし、論文の内容が良くてもデータが汚いとそういう目で見られてしまうからです。

従って、論文を作成するときには「論文掲載用の実験」というものが必ず必要で、それはデータをとることとはちょっと別の気遣いが必要になるわけです。

例えば、ウエスタンブロットをする際、通常の実験のときはトランスファーの際に気泡が入ってうまくトランスファーされなくても、見たいものが見えていればまあいいかな、と思うわけですが、論文用となるとそうはいかない。気泡は当然ないほうがよく、すべてがきれいにブロットされている必要があるのです。
バンドを写真にする際も、どれくらいの時間露光するかによってきれいさも変わってきます。

きれいにするまで、同じ実験を何度も繰り返さなくてはならないこともあります。

あー早く図を作って再投稿したい・・・



iRiver T10 購入しました

2005年12月12日 | 日記・備忘録
家内の語学学習用に、やっとMP3プレイヤーを購入しました。
私自身はiPodの第三世代を二年ほど使っていて、iPodがiTunesというソフトとともにいかに秀逸なものかはよく解っているのですが、秀逸であるとともに他のMP3プレイヤーにあってiPodにない機能というのがあるのも認識していました。
一つがFMラジオを聴く機能。
もう一つが音声の記録。
さらに語学学習ということについて言えば、A-B間リピートや再生スピードの調整ができるということも重要になります。

そういったことを優先順位におくと、iPodではないシリコンのMP3プレイヤーのほうがいいということになります。

そこで目をつけたのがiRiver T10でした。
今書いたような機能がほぼすべてそろっていて、しかも単三電池で50時間くらい再生ができます。うちにはニッケル水素の充電池があるので、それを利用できます。

さて買ってきてセットアップ。
思ったよりも軽い。電池を入れても重いということはなく、フックでストラップやベルトにかけたりできます。
ラジオは角度によって雑音が入ることがあるものの、受信できているときの音はかなりいいです。家内が使っている携帯はFMラジオが聴けるのですがそれと比べても音がいいそうです。

音楽のリッピングはiTunesを使い、iTunes musicのフォルダのショートカットをデスクトップにおいておきます。T10を接続したらフォルダを表示するようにしておくと、あとはドラッグアンドドロップするだけ。USB2.0なので転送も速い。
ファームウエアもアップデートし、プレイリストを作成して転送することもできるようになり、非常に快適に使えています。iPodにとても近い感じです。


ラボの学生さんでT20を買った人がいるのですが、その人はあまり使い心地がよくないと言ってました。T20は操作がサイドボタンだけなのでつかいにくいのかもしれません。T10は本体の前面に十字キーがついているので簡単です。
日本の携帯を使い慣れている人なら、まったく違和感なく使用できると思います。

MP3プレイヤー

2005年12月10日 | 日記・備忘録
家内が最近英語の勉強をするようになり、リスニングの練習にとipodのようなMP3プレイヤーが欲しいとのこと、いろいろと検討した結果、機能が豊富で語学学習に向いていると評判のiRiver T10というモデルを購入することにしました。

容量は256MB,512MB,1GBの三種類で、色も緑と赤と黄色の三色です。
単三電池で50時間近く聴けること、音声の録音ができること、海外でもFMラジオが聴けることという三点でほぼこの機種に決まりました。
FMラジオは聴けるだけではなく、タイマー録音も可能です。今更エアチェック?という気もしますが、NHKの英会話入門のような教材を録っておけるのがいいですね。
しかもこの機種は、音声をMP3にエンコードして記録するんですよ。そこまで来たか、というくらいの機能です。

今日の夜購入してくるので、後日レポートします。



風邪を引いてしまいました

2005年12月08日 | 日記・備忘録
論文のリバイスが来ていて、早く修正して再投稿したいというのに、風邪を引いてしまいました。
たぶん実験を詰めてやっていたから疲れてしまったのだと思います。子供が5日ほど前少し風邪を引いていたのでそれをもらってしまったのかも。

今は久しぶりの大腸菌ワーク(なんだそりゃ!?)。
蛋白質を発現させるため、プラスミドDNAを大腸菌に導入します。導入されなかったものは死んでしまいますが、導入されたものは生きることが可能な仕組みがされていて、そういう大腸菌だけをピックアップしてふやします。
そしてあとからIPTGという薬を加えると、蛋白発現のスイッチがオンになって大腸菌が頑張って蛋白質を作ってくれるという仕組みです。

分子生物学の基本的な操作です。
こんなことも、今のラボに来るまではまったく知らなかったのですからあながち自分がやってきたことも無駄ではないのですね。

anyway,今は体調絶不調にて今日は早く帰ります。

HP iPAQ rx1950 Pocket PCについて

2005年12月06日 | 日記・備忘録
電子手帳であるCLIEを長く使っているが、バッテリーがへたり気味でかなりまめに充電しないとすぐバッテリー切れを起こすようになってきていた。
そこで以前から、hpのiPAQというPocketPCに買い換えようと思っていたのだが、なかなか決心がつかずにいた。

そうしたら、12月1日からhpが新製品を発表、iPAQ rx1950は入門機でありながら無線LANも搭載しており、さらにWord,Excel,Powerpointなどのファイルも変換無しでそのまま取り扱えるようになったという。
しかもキャンペーンで1000台のみ24980円という驚きの価格で発売しているではないか!
これは買うでしょう!と意気込んで、今日もう一度hpのサイトにアクセスしたところキャンペーンが終了していた。


1000台あっという間に売れたんですね。
まだまだPDAも潜在的な市場があるというのは解りました。
それはそれで嬉しくもあります。シャープのW-ZERO3ももうすぐ発売ですし。

hpさんには再度rx1950のキャンペーンをやって欲しいです。是非。