「極楽 征夷大将軍」(垣根 涼介著 文藝春秋 2023年7月25日第2刷発行)を読みました。
内容は、鎌倉幕府の滅亡から室町幕府の樹立までを纏めたものでした。
なお、極楽 征夷大将軍とは、足利尊氏のことでした。
この辺の歴史につきましては、錯綜していて解りずらいですし、また、少し調べても混乱してしまい、ますます解らなくなってしまいますので、知らなくても生活に支障が生ずるわけでもありませんから、そのままに放置していたところです(~_~;)
例えば、お隣の県の栃木県足利市には元は足利氏の館だったという鑁阿寺(ばんなじ)というところがあるのですが、そしてそこには2~3度訪れてはいたのですけれども、私は、てっきり、足利尊氏は、ここから兵を発して室町幕府を樹立したのかな~と思っていました(~_~;)
ところが、この本を読みますと、鎌倉時代には、足利氏は鎌倉幕府内最大の御家人だったようで、あちこちに領地を持ち、栃木県足利市の足利荘は本貫の地であったにすぎないことが解りました。足利氏は、鎌倉時代には鎌倉に住んでいたのですね(~_~;) ですので、足利尊氏は、この鑁阿寺から兵を発して室町幕府を樹立したのではなかったのですね(~_~;)
また、朝廷も南と北とに分れ、南北朝時代を迎えることになったわけですが、どうしてそのようなことになったのかの経緯も解らなかったのですけれども、そのようなことを知らなくとも、日常の生活に支障があるわけでもありませんので、特に調べることもなく、現在に至っていました(~_~;)
この本では、そのような、朝廷が南と北とに分れるに至った経緯も、事細かに、詳細に書かれていました。
この本は、歴史小説というよりは、詳しい歴史教科書みたいなものですね。
この本を書くには、相当に勉強もしなければならなかったでしょうから、大変だったのだろうな~と思いました。
ただ、この本は、鎌倉幕府の滅亡から室町幕府の成立までの経過が、詳細によく纏められているとは思いますが、読むのが大変ですね(~_~;) 549ページもあり、しかも、1ページが上下二段の分かれていて、それぞれが小さな文字で埋め尽されていますから、、、(~_~;)
549ページあり細かい字というところで読み応え抜群という感じですね(^_^;)
私は2時間くらい読むと回線がショートして内容が入ってこなくなります。笑
歴史は面白いですよね!
ですが伊万里の本ですら買って満足している状態です。笑
コーヒーでも飲みながらゆっくり読むような時間もあっ方が良いと思っているのですがなかなかそうもいかないようです(^^;)
私は、戦国時代の歴史小説が好きで、地元の小さな図書館から借りてきて読んでいるのですが、小さな図書館だけに、最近では、戦国時代に関する歴史小説のほとんどを読んでしまい、もう、読むべきようなものがないんです(><)
それで、これは、戦国時代に近いので、代わりに読んでみるかということで読み始めたものなのです(~_~;)
しかし、やはり、長編すぎますね。
私のように、特にすることもない人間なら、のんびりと読んでいられますが、若い人で、いろいろとやらなければならない人にとっては、この本を読破するのは苦痛ですね。
この分野の歴史が好きだとか、この著者の書いたものが好きだとかいうのでないと、なかなか読破できないかもしれません(~_~;)
全くそんなことばかりですね。
でも、限られた時間とエネルギーの中で、少しでも実際のところを知りたいですね。
小説だと、その点、波乱万丈の展開で引きこまれながら知ることができるのでしょう。私はそのような方法にはほとんど無縁でしたので、Drが羨ましいです。
それにしても、超大部の小説ですね。足利尊氏の人物像はどのように描かれているのでしょうか。
最近では、ちょっと分らないことがあると、ネットで調べられますから、その点では便利になりましたね。
この本では、足利尊氏は、非常に能天気なお人好しで、ただ、担がれるだけで、何時の間にか征夷大将軍になったというように書かれていました。お目出度い、極楽とんぼのような人物だったというように書かれていました。
しかし、担いでくれた重要人物が亡くなってしまって、自分一人で判断して進めなければならなくなってからは、がらりと人格が変わり、本領を発揮しだしたとも書かれていました。
私は、この本を読むまでは、室町幕府を開くまでは、お隣の県の足利市に住んでいたものと思っていました(~_~;)
南北朝時代は、事実が錯綜していて難解ですよね(~_~;)
楠木正成、正行親子の桜井の別れは有名な場面ですが、何故そのような場面を迎えることになったのかを知りませんでしたけれども、この本を読んで、その経過を知ることができました(^_^)