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童話と絵本の会

楽しい童話や絵本を集めています。気にいった童話や絵本があればお知らせください。

童話と絵本の会 2020.11.20 赤い鳥 二年生 こうま

2020-10-02 21:04:34 | カ行の絵本

2020年11月 20日(金)雨時々曇り 19.5℃ 84%RH  am5:05

 

童話と絵本の会の準備をしています。 お気に入りの童話や絵本があれば教えてください。

ゴルゴーンたいじ(1~4) の続きは別の機会ににしてください。

 

今日の絵本

_こうま=秋葉喜代子 え深沢省三

__赤い鳥 二年生  赤い鳥の会 代表 坪田譲治 与田準一 鈴木珊一 

___1980  株式会社小峰書店 

_____私の蔵書

 

森の うさぎちゃんが、 小さな 小さな おうまを

もらいました。 うさぎちゃんは、 まいにち まいにち

その うまに のっては、 村へ でてきました。 そして、

とおりの ひろばを パカポコ、 パカポコ、 パカポコと、

くるくる のりまわして わんわんたちや、 あたりの

お家の まどに かけてある、 かごの 中の 小鳥たち

に みせみせして いきました。 おうまは、 小さな お

みみを、 ぴっと たてて、 すずしい おめんめを あげ

て、 ポカ ポカ ポカポカと かわいらしく ひづめを

ならして はしります。 うさぎちゃんは、 それはそれは

だいとくいでした。

 ところが ある日、 村の おうらいを はしっていく

とちゅうで、 なにか、 ちゃりんと、 おうまの 足の 下

で 音がしました。

 

「おや。」と おもって、たちどまってみますと、小さな、

うまの かなぐつが おちています。 うさぎちゃんは、「あっ。」と、いいながら

とびおりて、 じぶんの おうまの まえ足を ひとつひとつ

もちあげてみました。

 「ああ、この おうまの くつじゃ ないのかな。」と、

こんどは あと足の かたっぽうを あげてみますと、 ちゃんと、 くつが はまっております。

 「まあ、 よかった。」と、 すっかり あんしんして、 ねんのために もうひとつの

足を ひきあげてみますと、 その 足の くつが とれていました。

  「ああ、 ああ、どうしよう。」と、 いいいい、 まごまごしていますと、 

そばの お家の 女の人が、 「うさぎちゃん うさぎちゃん、 どうしたの?

ああ、 それなら かじやへ いくと いいわ。」と、

おしえてくれました。

 

「ほう、そうだ。」と、うさぎちゃんは、いそいで かじやの

みせへ おうまを つれていって、

「もしもし、おじさん、おうまの おくつが ひとつ

とれたから、こしらえてくださいな。」と、 いいますと、

かじやの おじさんは こまったように、

「いま ちょうど せきたんが なくなってしまった。

せきたんが なくちゃ てつが やけないもの。」と いいました。

「おやおや、どうしよう。」と、うさぎちゃんは、どぎまぎして

おうまを そこへ あずけておいて、とおりの

くだものやの おみせへ かけていきました。

 「もしもし、おみせには せきたんを うっていない?

おうまの おくつが とれてしまったのだけれど 、

せきたんが なくちゃ てつが やけないんですって。」と

いいますと、くだものやの おじいさんは わらって、

「なにを いうのだ。 うさぎさん。おれのところは、

りんごや ぶどうや、ジャムのようなものなら あるけれど、

せきたんは うらないよ。 くだものやじゃないか。」と

いいました。

 うさぎさんは、

「おやおや よわったな。どうしたら いいだろう。

ああ こまったな。」と いいながら、とことこと むこうへ

いきますと、ひとりの おひゃくしょうの 人が 

くるまを ひいてきました。

      

「もしもし おじさん、わたしの おうまが おくつを

おとしたので、 てつを やいて、 こしらえてもらうのに、

せきたんが いるのですが、 すこし うって、てくれませんか。」と

うさぎちゃんが たのみました。 すると おひゃくしょうの

人は へんな 顔をして、 

「わたしは いちばへ むぎを うりに いくところです。

だいいち、 わたしは せきたんなぞは つくりませんよ。」と

いいました。

 うさぎちゃんは、

「ああ、 こまったな。 どうしたら いいだろう。 どこかに

せきたんを うってないかなあ。 ああああ。」と

いいながら、 また とことこ いきますと、 おうらいの

はたに すいしゃばが ありました。

  

「もしもし、 すいしゃばの おじさん。 わたしの おうまの

おくつを なくしたので、 てつを やいて こしらえてもらおうと おもっても、

かじやの おうちに せきたんが ないんです。 どうぞ すこし うってくださいな。」と、

たのみました。 すいしゃばの 人は あきれた 顔をして、

「じょうだんを おいいでないよ。 すいしゃやに せきたんが あるものかい。」と いいました。

「あああ こまったな。 どうしたらいいだろう。」と、 いいながら、うさぎちゃんは また ずんずん いきました。

 そうすると、 むこうから おばあさんが がちょうを おいながら でてきました。

 

★★★★★★★★★★★つづきはここから★★★★★★★★★★★

 

「おばあさま おばあさま。」と、 さっそく よびとめて、

「どうぞ せきたんを うってくださいな。 わたしの

おうまの おくつを こしらえてくれる かじやさんが、

せきたんが なくては、 てつが やけないと いいますから。」と、

たのみますと、 おばあさんは、 にこにこして、

「おまえさん、 せきたんなら、 お山へ いって、

ちの下の あなの そこで はたらいている せきたんほりの 人に 

そう おいいよ。」と  おしえてくれました。

うさぎちゃんは、「ほほう、 そうですか。 それは、 ありがとう。」と

よろこんで、 どんどん お山へ かけていきました。

そして、 せきたんほりの はたらいている、 ふかい ふかい あなの 中へ

おりていって みますと、 あなの 中は まっくらなので、

せきたんほりの 人は、 ぼうしの さきへ ランプを ぶらさげて、 

コツコツ コツコツと ほっておりました。

 うさぎちゃんは、 その おじさんに、 どっさり せきたんを もらって 

おおよろこびで 村へ かえってきました。

 かじやの おうちの まえには、 おうまが ちゃんと まっていました。 かじやの おじさんは、 すぐに その せきたんを もやして てつを まっかに やいて、

「トッテンカン、 トッテンカン。 トッテンカン、 トッテンカン。」と たたき たたきして、 じょうずに おくつを こしらえてくれました。 うさぎちゃんは、 それを おうまの

足に はめてもらい、 にこにこ おおよろこびで、 とびのって 

パカポコ パカポコと、 森へ かえっていきました。

(おわり)

                                                                                         

   

御来訪ありがとうございます。


童話と絵本の会 2020.09.25 赤い鳥 二年生 すずめの たまご

2020-09-25 20:59:30 | サ行の絵本
2020年9月 25日(金)雨 22℃ 82%RH am5:05

童話と絵本の会の準備をしています。 お気に入りの童話や絵本があれば教えてください。
ゴルゴーンたいじ(1~4) の続きは別の機会ににしてください。

今日の絵本
_すずめの たまご=清水たみ子 え早川良雄
__赤い鳥 二年生  赤い鳥の会 代表 坪田譲治 与田準一 鈴木珊一 
___1980 株式会社小峰書店 
_____私の蔵書

あさりは すずめの たまごだと、
小さい わたしは おもってた。

海に うまれる かいだって、
いくら みんなが いったって、
きっと そうだと おもってた。

だあれも みてない 朝 はやく、
すずめが おとして いくんだと、
わたしは いつも おもってた。

(おわり)
 
   
御来訪ありがとうございます。


童話と絵本の会 2020.09.14 赤い鳥 二年生 金魚うり

2020-05-07 13:20:32 | カ行の絵本
2020年9月 14日(月)晴 23℃ 64%RH am8:00

童話と絵本の会の準備をしています。 お気に入りの童話や絵本があれば教えてください。
ゴルゴーンたいじ(1~4) の続きは別の機会ににしてください。

今日の絵本
_金魚うり=小川未明 え深沢紅子
__赤い鳥 二年生  赤い鳥の会 代表 坪田譲治 与田準一 鈴木珊一 
___1980 株式会社小峰書店 
_____私の蔵書

たくさんな 金魚の 子が、おけの 中で、 あふ あ
ふとして およいで いました。からだじゅうが すっ
かり 赤いのや、白と赤の まだらのや、 頭の さきが、
ちょっと 黒いのや、いろいろ あったのです。それを
まえと うしろに 二つの おけの 中に いれて、か
たに かついで、おじいさんは、春の さびしい 道を
あるいて いました。

 この おじいさんは、これらの 金魚を なかがいや、
おろしやから、かって きたのでは ありません。
じぶんで たまごから ようせいしたので ありますか
ら、 ほんとうに、じぶんの 子どものように、かわいく
おもって いたのです。

「これを うらなければ ならぬとは、なんと かなし
いことだろう。」
 こう おじいさんは、おもったのでした。
春の風は、やわらかに ふいて、おじいさんの 顔を
なですぎました。道ばたには、すみれや、たんぽぽや、
あざみなどの 花が、ゆめでも みながら ねむってい
るように さいて いました。 あちらの のはらは、 か
すんで いました。

 いろいろの おもいでは、おじいさんの 頭の 中に
あらわれて、 わらいごえを たてたり、また かなしい
なきごえを たてたかと おもうと、いつのまにか、あたら
しい、べつの くうそうが、顔を だしたのです。

人家の あるところまで くると、おじいさんは、
「金魚やい、金魚やい ―――」と、よびました。
子どもたちが、その こえを ききつけて、どこから
か たくさん あつまって きます。 その 子どもたち
は、なんとなく らんぼうそうに みえました。 金魚の
およいでいる 中へ ぼうを いれて かきまわし か
ねないように みえました。 おじいさんは、そうした
子どもたちには、うりたいとは おもいませんでした。
「きれいな 金魚だね。」
「ぼくは こいの ほうが いいな。」
「こいは かわに すんで いるだろう。」
「いつか ぼく、つりに いったら 大きな こいが、
ぱくぱく すぐ ぼくの つりを している まえの
ところへ ういたのを みたよ。」
「赤かったかい。」
「黒かった。すこし 赤かった。」
「うそでない。 ほんとうだ。」
その らんぼうそうな 子
どもたちは、もう 金魚の
ことなんか わすれて しまって、
ぼうを もって せんそうごっこを
はじめたのです。
おじいさんは、わらい顔を
して、子どもたちが むじゃきに
あそんでいるのを
ながめて いましたが、やがて
あちらへ あるいて いきました。
村を はなれると、 まつの なみきの
つづく かいどうへ でたのであります。
その 松の木の ねに こしを かけて、じっと おけ
の 中に はいっている たくさんな 金魚の すがた
を ながめていました。 こうして、おじいさんは、じぶ
んの そだてた 金魚は、のこらず めの 中に、はっきりと
はいっていたのです。
 ながい 道を おじいさんに かつがれて、しらぬ
町から 町へ、村から村へ いく あいだに、金魚は、
じぶんの きょうだいや、ともだちと わかれなければ
なりませんでした。

そして、それらの きょうだいや、
ともだちとは、えいきゅうに、また いっしょに
くらすことも なければ、およぐことも なかったのです。
もとより じぶんたちの うまれて、 そだてられた
こきょうの 小さな いけへは かえることが なかった
でしょう。
 金魚は、なにも いわなかったけれど、おじいさんは、
よく、金魚の こころもちが わかるようでした。 あまり
ながい、まい日の たびに ゆられて、中には、
よわった 金魚も ありました。 そんなのは、 べつの
うつわの 中に いれて、みんなと べつに してやりました。
なぜなら、 たっしゃで、げんきの いいのが
ばかにするからです。 そのことは、ちょうど 人間の
しゃかいに おけると ちがいが ありません。
よわいものに たいして、あわれむものも あれば、
かえって、それを あざけり、いじめるようなものも
ありました。
 おじいさんは、おけに はなを うたれたり、また
 ゆられたために よわった 金魚を いっそう
かわいがって やりました。
 ある日のこと、おじいさんは 金魚の おけを
かついで、
「金魚やい、金魚やい―――」と、よびながら、小さな町へ
はいって きました。
 そのとき、十二、三になる 少年が、とある 一けんの
家から とびだしてきて、いきいきとした 目で
おじいさんを あおぎながら、
「金魚を みせておくれ。」と いいました。

 おじいさんは、おとなしい、よい子どもだと おもいましたから、
「さあ、みてください。」と、こたえて、おけを おろして
みせました。 
 少年は、二つの おけの 中に はいっている 金魚を
ねっしんに みくらべて いましたが、おじいさんが
べつにしておいた、 よわった 金魚へ、やがて
その 目を」うつしたのです。
「この まるい、おの ながい 金魚を くださいな。」
と、 子どもは いいました。
「ぼっちゃん、この 金魚は、 いい金魚ですけれど、
すこし よわっていますよ。」と、おじいさんは、
目を ほそくして こたえました。
「どうして、よわっているの?」
「ながい たびをして、頭を おけで うって つかれ
いるのですよ。」
 おじいさんは、やさしい、いい子どもだと おもって
みていました。
 「ぼく、だいじにして、この 金魚を かって やろう
かしらん……」
「そうして くだされば、 金魚は よろこびますよ。」と、
おじいさんは いいました。
 子どもは まるい おの ながい、赤と白の まだらの
金魚を かいました。 そのほかにも 二、三びき
かって 家の 中へ はいろうとして、
「おじいさんは、 また、こっちへ やってくるの?」と、
少年は ききました。

「また、らい年 きますよ。そして、金魚が じょうぶで いるか、
お家へ いって みますよ。」と、いいました。
 少年は、うれしそうにして、金魚を いれものに いれて、
家へ はいりました。 おじいさんは、 かわいがっていた 金魚のゆくすえを
おおいながら、人のよさそうな 顔に わらいを たたえて、
にを かつぐと 子どもの はいった 家の ほうを みかえりながら さったのでした。
「金魚やい、金魚やい--」という こえが、だんだん とおざかって いきました。
おじいさんは、それから、いろいろの 町を あるき、また 村を まわって、
春から、夏へと よびあるいたのです。 こうして、じぶんの そだてた 金魚は、
ほうぼうの 家へ かわれて いきました。
 おじいさんから よわった 金魚を かった 子どもは その金魚を
いたわって やりました。 金魚は、 きゅうに みんなから はなれて、さびしくなったけれど、しずかな あかるい 水の 中で、二、三のともだちと いっしょに おちつくことが できたので、だんだん げんきを かいふくして きました。
 そして、五日たち、七日たつうちに、もとの じょうぶな からだと なったのであります。
 
★★★★★★★★★★★つづきはここから★★★★★★★★★★★

 金魚は、水の 中から、 にわさきに、 いろいろの さいた 花を ながめました。
 また、 ある夜は やわらかに てらす 月の ひかりを ながめました。
 じぶんたちを かわいがってくれた、 おじいさんの 顔は ふたたび みることは 
なかったけれど、 少年は まい日のように、 水の 中を のぞいて、 えを くれたり、 
あたらしい 水を いれてくれたり、 しんせつに してくれたのであります。 
 金魚は、 だんだん おじいさんの ことを わすれるように なりました。
 夏が すぎ、 秋が ゆき、 冬と なり、 また、 春が めぐってきました。
 ある日のこと、 少年は、 そとにあって、
「金魚やい、 金魚やい―-」と、 いう よびごえを きいたのです。
「金魚うりが きた。」と、 いって、 かれは、 すぐに、 家のそとへ
とびでてみました。
 こころのうちで まっていた、 きょ年 金魚を かった おじいさんで ありました。
 顔を みると おじいさんは にっこり わらいました。
 「ぼっちゃん、 きょ年の 金魚は たっしゃですか?」と、 ききました。
 おじいさんは、 この子どもが、 よわった 金魚を だいじに そだてようと
いって、 かったことを わすれなかったのです。
 「おじいさん、 金魚は、 みんな じょうぶで、 大きく なりましたよ。」と、
少年は こたえました。
 「どれ、 どれ、 わたしに みせてください。」と、 いって、
おじいさんは、 やまぶきの 花の さいている にわさきへ まわって、 金魚の はいっている 大きな はちを のぞきました。
 「よう、 よう、 大きくなった。」 と、 いって、 おじいさんは よろこびました。
 少年は、 おじいさんから、 二ひき 金魚を かいました。 おじいさんは、 べつに 一ぴき いい金魚を くれたのです。
 「おじいさん、 また らい年 こっちへ くるの?」と、 わかれる じぶんに 少年は ききました。
 「ぼっちゃん、 たっしゃでしたら、 また、 まいりますよ。」 と、おじいさんは、 こたえました。 けれど かならず くるとは いいませんでした。 おじいさんは、 年をとっていたから、 もう こうして あるくのは なんぎとなって、 しずかに、 こきょうの はたけで、 ばらの 花を
つくって くらしたいと おもって いたからで あります。
(おわり)
 
   
御来訪ありがとうございます。


童話と絵本の会 2020.05.03 赤い鳥 二年生 ぞうさん

2020-05-03 21:09:35 | サ行の絵本
2020年5月 3日(日)曇り 22℃ 64%RH am8:55
童話と絵本の会の準備をしています。 お気に入りの童話や絵本があれば教えてください。

ゴルゴーンたいじ(1~3) の続きは別の機会ににしてください。

今日の絵本
_ぞうさん=北原白秋 え早川良雄
__赤い鳥 二年生  赤い鳥の会 代表 坪田譲治 与田準一 鈴木珊一 
___1980 株式会社小峰書店 
_____私の蔵書

どこからが、どこからが、
ぞうさん、あなたの おはなでしょ。
――ひたいの うえから おはなです。

ないんでしょ、ないんでしょ、
ぞうさん、お口が ないんでしょ。
――よこから かがんで みてごらん。

すいあげて、すいあげて、
ぞうさん、その ゆか どうするの。
――ほこりの おそうじ、すっぷうぷ。

ほそい目ね、ほそい 目ね、
ぞうさん、なにかが みえますか。
――むこうの かばさん よう みえる。

たいくつね、たいくつね、
ぞうさん、いちんち なにしてる。
――ぼんやり おはなを ふってます。

   
御来訪ありがとうございます。

童話と絵本の会 2018.11.13 ゴルゴーンたいじ(1~3)

2018-11-13 22:23:58 | カ行の絵本
2018年 11月 13日(火)曇り 14℃ 78%RH am5:30

童話と絵本の会の準備をしています。 お気に入りの童話や絵本があれば教えてください。

今日の絵本
_ゴルゴーンたいじ(1~3)
___ギリシアの神話物語 文 槙本ナナ子 絵 河野日出雄 和田義三 向井長政 清水耕蔵 
__1967 研秀出版株式会社 
__御器所教会蔵書

ある ところに、 アクリシス
と いう おうが ありました。
「ひめに はやく、 まごの
おうじが うまれますように。」
いのって いると、 かみさまが
あらわれました。
「ひめには、 おとこの 子が
うまれる。 けれど その 子に
おまえは ころされるだろう。」
その とおりに、 おとこの
子が うまれました。
おそろしく なった おうは、
あかんぼうを はこに のせて、
うみに ながしました。
はこは、 とおい しまに
つきました。
あかんぼうの ペルセウスは、
りょうしに ひろわれて、
だいじに そだてられました。
ペルセウスは、 かしこく
つよい わかものに
なりました。

ある とき、 しまの おうが、
わかものたちを よんで、
ごちそうを しました。
「よいか。 こんど みんなで、
わしに おくりものを
もって くるのじゃ。」
ずるい おうが いいました。
「りっぱな うまが いいよ。」
「そうだ、 うまに しょう。」
「いや、 ゴルゴーンの くびだ。」
ペルセウスが いいました。
「よし。 ペルセウス、 すぐ ゴルゴーンを
うちとって こい。」
おうが、 めいれいしました。
ところが、 ゴルゴーンと
いうのは、 三人の 女の かいぶつです。
かみのけは へびに なって いて、
みた ものは、 石に されて しまうと
いわれて います。

「ゴルゴーンの いどころは、
だれも わからないんだ。
ちょうしに のって とんでもない
ことを いっちゃった。」
こまった ペルセウスは、
うみの そばで
かんがえこんで いました。
そこへ、 いくさの めがみ
アテーナーと、かしこい かみ
ヘルメースが あらわれました。
「ペルセウス、 たてを かして
あげよう。 これに うつして、
まん中の ゴルゴーンを
ねらうのだ。 あとの ふたりは、
けっして しなないのだからね。」
「わたしは、 つばさの くつを
かそう。 三人で ひとつ目の
おばあさんの ところへ いって、
さむい まほうの くにへ いく
みちを ききなさい。 ついたら、
うつくしい せいが おまえを
たすけて くれる。」(つづく)

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