光ファイバケーブルに関する記述として、誤っているものを2つ選びなさい。
a. コア部分とクラッド、および保護層から構成される3層構造である。
b. 光信号の損失は、ケーブル長によって変わることはない。
c. プラスチック系の光ファイバケーブルは、ガラス系のものに比べ曲げや荷重に弱く破損しやすい。
d. 光ファイバケーブルでは、光はコア部分を通過する。
e. ガラス系の光ファイバケーブルは、一般的に大容量、長距離通信に多く用いられている。
「最近は猫も杓子も光ファイバーだけど、メタルのケーブルよりもそんなに優れているのかなー?」
「取り扱いはメタルケーブルの方が楽だけど、通信容量が圧倒的に光ファイバーの方が上だからね。」
「どのくらい違うの?」
「単純な比較はできないけど、約1000倍といわれているよ。」
「そんなに!?他にも特長はあったりする?」
「メタル線に比べるとはるかに損失が少ないという点と、外部からの電波等による干渉がないことだね。」
「だから、大容量のデータを送るのに便利なんだ。」「それでも損失がないわけじゃないんだね、じゃあ『b』はまちがいかな。」
「そうだね、他には熱による膨張や収縮も小さいから熱が原因で断線する事も少ないし、軽くてかさばらない事も工事をするうえで重要なポイントなんだよ。」
「良い事づくめだけど、何か弱点とか問題はないの?」
「細いガラス又はプラスチックでできているから折れやすいし、繋ぐときは専門の工具がいるから一般の人では工事ができないってのがあるね。」
「そうか、一般家庭だとONUを移動するだけでも一苦労だもんね!」
「ガラスでできたファイバーの方が透明度が高いので高速大容量に向いているんだけど、屈曲や荷重には弱いんだ。」
「一方、プラスチックの方はガラスに比べ曲げに強いんだけど、ガラスほど長距離には向いていない。なので使いどころによって分けられているよ。」「じゃあ、『c』は逆だ!」
「そう、回答はb、cだね」
【 第22回 第2部 第9問 解答&解説 】
[解答]b,c.
[解説]
a.光ファイバは、コア部、クラッドおよび保護層の3層で構成されています。
b.光信号は、銅線と比べて長い距離でも損失が発生しにくいという特徴があります。ただし、まったく損失がないわけではありません。
c.プラスチック系の光ファイバは、ガラス系の光ファイバと比較して、曲げや荷重に強いという特徴があります。
d.光ファイバのコア部を光信号が通過します。
e.光ファイバの素材は、ガラスやプラスチックです。ガラス系の光ファイバは、プラスチック系に比べ、大容量通信・長距離通信に向いています。