以下のように表記されたサブネットがある。このサブネットでは、最大何台のホストにIPアドレスの割り当てができるか。下の選択肢から正しいものを1つ選びなさい。
192.168.100.0/25
a. 25台
b. 62台
c. 64台
d. 126台
e. 128台
「ふむ、今回は計算問題だね。」
「計算する前に問題の意味がよくわかりません。」
「じゃあ、問題文を解読してみようか」
「うしろの方から読んでみると分かりやすいよ」「割り当て・・・IPアドレス・・・最大何台」
「あ~、そっかそっか、最大何台のホストにIPアドレスを割り振れるかって問題なんだね。」
「・・・IPアドレスの割り当てってどういうこと?」「アパートやマンションの各部屋に部屋番号を付けていくようなもんだね。」
「IPアドレスは2進数で32ケタあるけども、全部のケタを好き勝手に使えるわけじゃなくて、ネットワーク部はネットワーク(サブネット)を表すために固定の値が入るし、残りのケタで使える番号をホストに割り当てる事になるんだよ。」「残りのケタはたしかホスト部っていうんだよね!」
「ボク覚えたんだ」「ほほぉ~感心、感心。」
「じゃぁホスト部は0から最大値までそのケタ数で表せる数を全部使っても良いかどうかはわかるかな。」「ん~と、なんか例外みたいなのあったっけ~?」
「何ケタでも良いんだけど、2進数でホスト部がオール0とオール1は特別な意味があるからホストに割り当てる事ができないんだ。」
「思い出した!オール0がネットワークアドレスで、オール1がブロードキャストアドレスだ!」
「そうそう。よくできたね~。その2つはホストに割り当てられないんだよねー。」
「つまり、ホスト部のケタ数で表せる数マイナス2がホストに割り当てても良い数字ってことになるね。」「ホスト部の桁数で表せる数って???」
「たとえば32ケタのうちネットワーク部が30ケタのサブネット(小規模なネットワーク、LANとか)があったとしよう」
「ホスト部で使えるのは2ケタだけだね。2ケタの2進数で表せるのは 00、01、10、11 の4通りでこれは10進数では 0、1、2、3にあたるよ。」
「4つの数字があるうちの2つがネットワークアドレスとブロードキャストアドレスに使われるから残りの2つの数字がホストに使えるってことだよ。」「ふむふむ、00がネットワークアドレスで使われて、11がブロードキャストアドレスで使われるから、ホストに使えるのは1か2って事だね!」
「はい、よくできました~。」
「ここまでちゃんと理解できたら、あとはホスト部のケタ数から、いくつの数字が使えるかを導き出すだけだね。」「そこで計算の出番なんだね。」
「そういう事。」
「ちょっとこの設問の例にそって解いてみようか」
「まず注目すべきはIPアドレスの後ろの /25 の部分。これはIPアドレスのネットワーク部が2進数で25ケタありますよという意味なんだ」「ということはIPv4アドレスは全部で32ケタだから 32-25 で・・・ホスト部は7ケタ?」
「おっけ~。ここまではちゃんとできてるよ。」
「じゃあ7ケタの2進数はいくつの数字が使える分かるかな?」
「2進数でいうと 0000000~1111111 ってことだけど。」「順番に数えなきゃだめかな・・・?」
「じゃあヒント。10進数はケタが上がると前のケタの10倍になるけど、2進数はケタが上がると2倍になるんだ。」
「1・2・4・8・16・32・64でー、64?」
「残念~。ひとケタ目は0と1で2つの数字を表すことができるから、2から数え始めるんだよ。」
「2・4・8・16・32・64・128で・・・128ってことか~。」
「そのとおり!」
「そして、忘れちゃならないのがぁ・・・」「オール0のネットワークアドレスと、オール1のブロードキャストアドレスの2つが割り当てられないから2引くんだよね。」
「128-2で126個の数字が使えるってことか!」「そうだね~、今回は 1~127 がホストに割り当てられることになるね。」
「まとめると、192.168.100.0 がネットワークアドレスで、192.168.100.128 がブロードキャストアドレス。」
「192.168.100.1~192.168.100.127がホストに割り当て可能なアドレスってことだ。」「なるほど~、理屈がわかって落ち着いて考えたら、ボクにもできたよ。」
「でも、試験じゃ時間も限られてるし、落ち着いてできるかなぁ?」「大丈夫!計算問題なので公式を覚えてしまえば良いんだよ!」
「え~、難しい式は覚えられるか不安だなぁ。」
「なぁに、わりと簡単だよ」
「ホスト部の桁数がnケタだとしたら、2のn乗-2がアドレスを割り当てられるホストの台数だよ。」「てことは~、今回は /25 ってなってたから、まずは 32-25=7 で、ホスト部が7ケタ。」
「2の7乗がー、2×2×2×2×2×2×2=128 になって・・・」
「128-2=126 だ、さっきと一緒な答えになったよ~。」「だろ?」
「あとは計算を間違えないようにしっかりやれば確実に正解が取れるってことだね」「これならバッチリだよ~!」
【 第24回 第1部 第4問 解答&解説 】
[解答]d.
[解説]
a. 25台 誤り。「/25」とひっかけていると思われるが、みんなは引っかからないでね。
b. 62台 誤り。7ケタの2進数で0からいくつまで数えられるかで、ひと桁間違えるとこれになる。
c. 64台 誤り。7ケタの2進数で0からいくつまで数えられるかで、ひと桁間違えた上に「-2」を忘れるとこれになる
d. 126台 正解。2の(32-25)乗-2=126
e. 128台 誤り。あわてると「-2」を忘れてこれを選びやすいので注意
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