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第20回 第1部 第5問

2013-09-18 10:47:14 | 第1章

IPv4におけるIPアドレスの説明として、正しいものを2つ選びなさい。

a.クラスAアドレスのネットワーク部は8ビットである。
b.グローバルIPアドレスにはアドレスクラスの概念がない。
c.クラスレスアドレッシングでは、ネットワークのアドレス空間をクラスにかかわらず割り当てることができる。
d.ネットワーク部のビット数が多くなると、より多くのホストを接続できる。

コムたろう「IPv4アドレスって、2進数なら全部で32桁になるヤツだよね?」


ドット先生「そうだよ。」
「2進数では桁数の事をビットって呼ぶ場合もあるね。32桁=32ビットだ。」
「IPv4アドレスは2進数だと32桁だけど、人間には扱いにくいから8桁×4ブロックに区切って、更に各ブロックを10進数にしたものが良く使われるね。」


コムたろう「うんうん、見たことあるよ!」
「192.168.~とか言うやつでしょ?」


ドット先生「お、良く知ってるね~。」


コムたろう「ところで、クラスAってのは高級そうな響きだけど、なにかスゴイの?」


ドット先生「IPv4アドレスにはネットワーク部とホスト部があって、それぞれに意味があるのは知っているかな?」

コムたろう「ネットワーク部は建物名みたいなもので、ホスト部が部屋番号みたいなものなんだよね。」


ドット先生「うん、そんな感じだね。」
「つまりどこからどこまでがネットワーク部やホスト部なのか、その境目が重要なんだ。」
「インターネット初期の頃は、その境目を8桁ごとで大雑把に分けていたんだ。」


コムたろう「ふ~ん、わりとキリが良くて分かりやすそうだけど、だめなの?」


ドット先生「境目が8桁毎という事は、ホスト部が24桁・16桁・8桁という3種類になるよね。」
「そうなるとホスト部が24桁の場合はホストの数が最大で16,777,214台、16桁なら65,534台、8桁なら254台になるんだ。」


コムたろう「255台以上だったらホスト部が16桁のアドレスを使うってことかー。」


ドット先生「そうなんだ、254台までなら良いけど、255台だったらホスト部が16桁のアドレスを使う事になって、65534-255=25,279台分のアドレスが余っちゃうんだ!」

コムたろう「うわ、なんかもったいない。」
「あと1台分の為に結構無駄が出ちゃう場合があるんだね。」


ドット先生「そうなんだ。」
「この8桁毎でネットワークの規模=ホストの最大台数をクラス分けしたものがクラスAとかBとかCなんだ。」
「ちなみにクラスAのネットワーク部は選択肢『A』にあるとおり8ビット、つまりホスト部は24ビットで16,777,214台まで設置可能なんだ。」


コムたろう「クラスAはホストが沢山設置できる大規模ネットワーク用なんだね!」


ドット先生「ちなみに、クラスAは2進数でアドレスを表したときに一番上(左)の桁が0になるんだ。」
00000000.00000000.00000000.00000000~01111111.11111111.11111111.11111111ってことネ。」


コムたろう「もっと分かりやすく・・・。」


ドット先生「1番左のブロックが0(=00000000)~127(=01111111)ならクラスAってことだよ」


コムたろう「あ~、そういう事か~。」
「クラスBとかCもなんかそういうのあるの?」


ドット先生「クラスBは2進数でズラーッと並んだ時に1番左と2番目で『10』になって、クラスCは1番左と2番目と3番目でで『110』になるんだ。」


コムたろう「えっと分かりやすくすると?」


ドット先生「クラスBが、10000000.00000000.00000000.00000000からクラスCの一つ手前(10111111.11111111.11111111.11111111)まで。」
「つまり128.0.0.0~191.255.255.255ってことね。」


コムたろう「191.255.255.255に1足すと192.0.0.0で良いの?」


ドット先生「そのとおり!」
「クラスCは11000000.00000000.00000000.00000000~11011111.11111111.11111111.11111111つまり、192.0.0.0~223.255.255.255ってことだよ。」


コムたろう「はぁ~、奥が深い・・・。」
「ところで、クラスの話ってプライベートIPアドレスだけの話なの?」

ドット先生「選択肢『b』のところだね。」
「IPv4ならグローバルでもプライベートでも、基本的な考え方は一緒だよ。」
「アドレスに使われる数字のどこからどこまでがグローバルで、どこからどこまでがプライベートでっていう分けはまた別にあるけどね。」


コムたろう「じゃあ、グローバルの方でもアドレスクラスの考え方はそのまま適用されるんだね。」


ドット先生「そのとおり。」


コムたろう「次の『c』は何を言っているのがチンプンカンプンだよ。ドレッシング?サラダなの?」


ドット先生「クラスレスってのはさっきまで説明してたクラス分けを使わないって事なんだ。」


コムたろう「え?使わなくても良いの???」


ドット先生「クラス単位でアドレスを割りつけるのをクラスフルアドレッシングと言って、クラスを使わないのをクラスレスアドレッシングってうんだけど、さっきも説明したようにクラスフルでは無駄が出ちゃうから、なんとかしようってことで考え出されたのがクラスレスアドレッシングなんだ。」

コムたろう「必要は発明の母だね!」


ドット先生「そうだね~。」


コムたろう「アドレス空間てのはどんな空間なの?」


ドット先生「アドレス空間てのは簡単な言葉でいえばアドレスの範囲のことさ。」


コムたろう「さっきの192.0.0.0~223.255.255.255みたいな?」


ドット先生「それそれ。」
「クラスフルアドレッシングだとその範囲が限定されちゃうけど、クラスレスアドレッシングだと、もっと柔軟に範囲を設定できちゃうんだ。」


コムたろう「へぇ~、便利~。」
「じゃあ次の『d』にあるようにネットワーク部のビット数(桁数)が増えると何がどうなるの?」

ドット先生「みんなが普段使っている10進数でも2桁なら0~99、3桁なら0~999という風に使える数字が増えるよね。」

コムたろう「桁が多ければ多いほどそれだけ沢山の数字が使えるよ。当たり前じゃない。」


ドット先生「2進数でもその当たり前は同じなんだ。」
「桁が増えれば使える数字が増えるし、桁が減れば使える数字は減る。」

コムたろう「まぁ、何進数でも数字ってことには変わりないから、言われてみればそうだね。」


ドット先生「そして、全部で32桁と決められたIPv4アドレスでは、ネットワーク部のビット数が増えるという事は、逆にホスト部のビット数が減るって意味なんだ。」

コムたろう「ホスト部の桁数が減れば、ホストに割り振れる数字が減っちゃうね。」
「あれ?『d』は『より多くのホストを接続できる』ってあるからこれは逆だね!」

ドット先生「うん、良く気付いたね。」




【 第20回 第1部 第5問 解答&解説 】
[解答]a.c.
[解説]
a.正。クラスAアドレスのネットワーク部は8ビットである。
b.誤。グローバルIPアドレスにもアドレスクラスの概念がある。
c.正。クラスレスアドレッシングでは、ネットワークのアドレス空間をクラスにかかわらず割り当てることができる。
d.誤。ホスト部のビット数が多くなると、より多くのホストを接続できる。


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