次の図は、Webメールでのメールのやりとりを示している。
図の(ア)~(エ)の通信で用いられるプロトコルの組み合わせとしてもっとも適切なものを、下の選択肢から1つ選びなさい。
a. (ア)SMTP (イ)SMTP (ウ)POP (エ)POP
b. (ア)SMTP (イ)HTTP (ウ)SMTP (エ)POP
c. (ア)SMTP (イ)SMTP (ウ)SMTP (エ)IMAP
d. (ア)HTTPS (イ)SMTP (ウ)POP (エ)POP
e. (ア)HTTPS (イ)SMTP (ウ)IMAP (エ)HTTPS
「メールをやりとりする際のプロトコルの問題かぁ。」
「お、すごいね。なんか分かってるヤツっぽく見えるよ。」
「ふふ・・・。」
「ここでのキーワードはwebメールだね。」
「いままではoutlookとかWindowsLiveメールとかメールソフトを使ってたけど、webメールって何が違うの?」
「なんというか、時代が違うというか・・・。」
「え?!時代?」
「うん、まず、昔のメールは基本的に文章しか送らないことを前提にしていたからメールサーバー自体が小さかったんだ。」
「ああ、今は画像や音楽や、動画まで添付できるもんね。」
「うん、サーバーの容量が小さい時代は一度見たメールはパソコン本体に取り込んで、サーバーからは消しちゃうようにしてたんだね。」
「どうして容量が増えたの?」
「ハードディスクが安くなったからね、今じゃメールBOXも1ギガあって当たり前だからね。」
「フリーメールなのに2ギガとか10ギガなんてところもあるよね。」
「それから、複数の機器でメールを見るケースが増えてきたよね。自宅と会社のPC、更には出張さきでのノートPCやスマートフォン。」
「環境も使い方も変わってきたんだね。」
「そう、だけどメールサーバーから削除してたら複数個所でメールをみることができないよね。」
「あ、そっか!」
「なのでメールサーバーのメールは消さないことにしたんだ。」
「迷惑メールは消すけどね。」
「それならどこから見てもメールを閲覧できるよね。」
「うん、それと携帯とかスマートフォンにメールを全部取り込むと、そっちの容量が大変でしょ?」
「容量も大変だしパケット代もすごいことになるねー。」
「なので、タイトルだけ送って、タイトルを選択したらその分だけ転送するようにしたんだね。」
「ああ、おサイフと電波にやさしいよね。」
「まあ、そんなこんなで時代とともにメールサーバーの容量は増えて。そのおかげでメールを消さなくなった。」
「そして、サーバー上のメールを検索したり色々と操作する場面も増えてきた。」
「そういうのに対応したのがWebメールってこと?」
「そうだね。」
「WebメールはWebブラウザを使ってメールの閲覧・検索・並べ替え・作成から送信・フォルダをつくって整理などができるんだ。」
「すごいね!」
「そして今回ポイントになるのが、Webメールを見る時に使われるIMAPというプロトコル。」
「見る時っていうと(エ)の部分?」
「そこが違うんだな。ブラウザとWebサーバーのやり取りはあくまでもHTTPSなんだ。」
「IMAPが出てくるのはWebブラウザがメールサーバーから情報を受け取る場面なんだ。」
「へぇ~、そうなのかぁ~。」
「あれ?ブラウザとWebサーバーってHTTPじゃないの?」
「HTTPでできなくもないけれど・・・メールだからね、プライバシーを考慮してセキュリティの高いHTTPSを使うのが普通だね。」
「あと大切なのがサーバーからサーバーへメールを送る時はSMTPを使う。」
「これはWebメールだけじゃなくて普通のメールでも一緒だよ。」
「あー、普通のメールの説明で聞いたことあるよ!」
「Webメールでもそれは変わらないんだ?」
「そういうこと。」
「さて、ここまで判断材料があれば簡単かな。」
「(ア)と(エ)がHTTPSなのは・・・『e』しかなかった。」
「ね、簡単でしょ?」
「まぁ、あれこれ覚えるのが大変だとしても、WebメールはIMAPを使うって事だけでも覚えておけば、この選択肢なら2択まで絞り込めるよね。」
「あとはブラウザとWebサーバーはHTTPSで通信するって事を覚えて置けば大丈夫だね!」
【 第22回 第1部 第17問 解答&解説 】
[解答]e.
[解説]
Webメールは、Webブラウザを使ってメールの送受信を行うサービスである。
クライアントPCとWebサーバ間の通信である(ア)と(エ)はHTTPまたはHTTPSで通信します。従って回答は選択肢e.となります。
なお、Webサーバからメールサーバへのメール転送(イ)はSMTPでの通信、メールサーバからのメールの取得はPOPまたはIMAPが利用されるが、特にメールの検索や並べ替えや件名だけの取得などちょっとした操作をする場合はPOPではできないので、IMAPを使う。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます