粉雪の舞い散る京都の北の式場で結婚式を挙げたのが今から40年前。その当時のことはあまり覚えていない。前日に、披露宴の司会をするいとこ夫婦の家に泊まり、彼らが夜遅くまで、手作りの披露宴で配布する資料をガリ版刷りしていたのを思い出す。お互いの親族は、天候が悪い中、朝早く遠方から多数やって来てくれた。式での祝詞、誓詞、玉串、誓盃・・・も記憶が薄い。今から思うと、当方は夫婦の契りを交わすとか、夫婦になるとかの重々しさがなく、単なる軽い儀式的な感覚であった。披露宴も、仲人からの紹介、主賓挨拶、乾杯、親族の踊りや謡い、挨拶、友人の挨拶、ピアノ演奏・・・。そして、促されカップルでギターを弾きながら布施明の『恋』を歌い自分たちの言葉を添えた。誠に気恥ずかしかったが、大いに受け、最後には、全員で『二人は若い』を合唱し、実直な父のお礼の挨拶で終了した。思い起こすと、断片的ではあるが、このように思い出すことができるのは、当たり前のことかな。今思うことは、多くの人々の温かい支えがあり現在があること。あらためて感謝の気持ちを申し上げなければならない。そして、その最も大きなものは、家人の力ではないかと思った40年と一日目の朝でした。
今日も外は冷たい風が吹いていますが、明るい陽ざしが差し込んでいます。世の中は、そんなに甘いものではないですが、心の温かさをもってすればより良い暮らしが社会がやってくると信じて、過ごしていきたいと思っています。