齊藤 新緑さんのFBから
トヨタ自動車(以下、トヨタ)は創業時、自動車だけではなく航空機製造を検討していました*1。
現代において航空機技術は成熟しつつありますが、将来においてはよりパーソナルで、かつ、電気を活用した航空機への期待が高まっているかと思います。そうです、「空飛ぶクルマ」です。
一方で、トヨタが生み出した最初のハイブリッドカー技術のエンジンは「ガスタービン」であることをご存じでしょうか。
この技術を活用する新たなチャレンジが未来創生センターで始まっており、対象は自動車、船舶、緊急用発電機と用途は様々ですが、一つの出口として「空飛ぶクルマ」を目指した開発を行っています。
東京から大阪まで15分!飛行機より速い次世代交通「ハイパーループ」とは
未来の乗り物、ハイパーループ
若い世代の方はご存じないかも知れませんが、1960-1970年代の乗り物図鑑には近未来の列車として真空チューブ列車やロケット列車が紹介されていました。
ここ数十年はほとんど話題にもなりませんでしたが、2013年、アメリカの若き実業家、イーロン・マスクがハイパーループ構想を発表したことで、真空チューブ列車は再び脚光を浴びています。
マスクは宇宙開発を行うスペースX社と電気自動車のテスラ・モーターズ社の創業者であると同時に、インターネット決済を行うPaypal社の創業者。
彼は直感的にカリフォルニア高速鉄道システムの建設コストが高過ぎると感じ、スペースX社とステラ社の従業員からアイディアを募りました。そして、より高速かつ環境にも財布にもやさしい魅力的なハイパーループ構想を採用したのです。
東京~大阪 15分?
真空チューブ列車の開発は19世紀まで遡ります。1847年にはイギリスの技術者、イザムバード・キングダム・ブルネルが真空チューブ列車の実験を行っていますが、真空状態を創りだす技術やコスト面で挫折しています。
日本でも名城大学工学部の小沢久之丞教授が真空の中をロケットエンジンで移動する滑走体の実験を行っています。彼は東京帝国大学を卒業後、三菱飛行機(現:三菱重工)で軍用機の開発に携わり、1949年に『音速滑走体の構想』を発表。
1970年代初めまで実験は繰り返されました。この研究で東京・大阪の間を僅か15分ほどで移動できる時速2500/kmを記録しています。
イーロン・マスクが率いるハイパーループ・ワン社は160人体制でハイパーループの開発・実験を行っているのです。構想はロサンゼルスとサンフランシスコ間を僅か30分で結びます。飛行機の2倍以上の速度で移動ができるのです。
チューブ内は真空ではなく、通常の1/1000の低圧状態に保たれ、リニア推進系技術で走行します。計画では4~6人乗りの小さなカプセルが時速1200kmでチューブ内を高速移動ことになっています。
東芝はQFS
シャープはQフォーンを生産しているそうです。
日本の技術者はやはり優秀で、しっかりと新世界へ向かって進んでいる様です。