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リストの再来=ジョルジ・シフラ

2020-10-12 22:16:03 | 音楽、芸術

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(Georges (György) Cziffra, 1921年11月5日 - 1994年1月17日)は、
ハンガリー出身のクラシック音楽のピアニスト。超絶技巧で名高い。
リストの再来と呼ばれる。
(リストは1811年10月22日 - 1886年7月31日)
 
本当はチフラ・ジエルジー(ハンガリーでは日本と同じく苗字が先)
と言うらしいけど、西側ではシフラで通っている。
 
シフラはハンガリー生まれで、フランス人とジプシーの血を引いていると言う。
時代的に恵まれない時期に産まれているので、戦争に引っ張られて大怪我したり
耳が聴こえなく成ったり、1945年ハンガリーはソ連支配下におかれたり・・・
1950年には亡命を試みたのを誰かに密告されて逮捕され拷問され、投獄され
強制労働により腕の健は伸びてしまうし、
一緒に投獄された息子は死に掛けると言う悲惨な目にも遇った。
 
1953年12月に32歳で漸く自由の身に成る。
三年間も一度もピアノを弾けなかったのに、三か月の準備で
公式な国家のピアニストとして演奏旅行に出掛ける。
 
1956年「革命記念コンサート」にキャンセルした中国人ピアニストの代役で
バルトークのコンツェルト第二番を演奏する。
その時に集まった2千人の観衆がソ連からの独立と民主化を求めて
国歌を歌いながらホールを去るが、
翌日に大暴動に成り、「ハンガリー動乱勃発」の引き金と成った。
シフラは妻子を連れて、徒歩で西側に亡命した。
 
以来、シフラは二度とバルトークの2番を弾く事はしなかった。
1956年からウィーンに住む。
 
それからは破竹の勢いで、世界中をツアーし大成功を収め、
世界で最も高額なギャラを稼ぐ芸術家の一人に成った。
 
1,968年にはドゴール将軍の命により、フランスに帰化。
 
大成功を収めたのちも、1981年61歳の年に、息子さんが自宅の火災で亡くなってしまい
流石の彼でも、もう演奏する気力さえ失って酒浸りの生活に成ってしまった。
 
あ~~あ、ここまで困難に見舞われて、可哀想過ぎて涙が出る。
 
65歳の時に、もう一度ピアノをやり直そうと「リスト没後100年記念」のCDを録音。
68歳でハンガリーが民主化された時に行ったリサイタルが最後に成る。
1994年72歳の時に、フランスで心臓発作で逝去。
 
 
 
1,977年の東京での最後のリサイタルを聴けた事は、大変にラッキーな事だった。
彼は、非常に鍛え抜かれた身体をしていて、燕尾服の上からでも、肩甲骨の周り、
背筋が盛り上がっているのが見得た。
ピアニストに成るには、強靭な肉体が必要である事を、その姿で教えてくれた。
 
私を含め、桐朋学園大学音楽学部の学生たちは、あまりの素晴らしさ、凄さに
「もう人間じゃない!!凄い!!」
と言って、食らいつく様に聴いていたのに、小学生の男の子を連れたおばさん達が
演奏している真っ最中にホールを出て行ったりしたのには
「ええっ??なぜ?!」
と皆、ポカーンとしてしまった。
想像するに、
「うちのぼくちゃんはピアニストに成るんざます。」
と己惚れていたのが、全く異次元の世界過ぎて、夢を壊されたからなのか?
 
いずれにしても、あれ程の素晴らしい演奏に対して、失礼過ぎるし
お蔭で、私たちは熱狂して必死に拍手したのに、一曲もアンコールを弾いて貰えなくて
大変非常に悔しい思いをさせられたことは、一生忘れないから!
 
只、私たちには、しっかりと視線を合わせてくれて、「残念だけど、弾かないよ!」
と伝えて下さって、あのオバサン達の事を代りに詫びたい気持ちだった。
 
 
私はこの人のレコードを聴いて育ったから、リストのカンパネラなんて、
他の演奏家のは全く遅すぎて、あまりの違いにこの人以外の演奏は聴けなくなった。
 
 
私が持っていたレコードには、他にバラキエフの「イスラメイ」モーリス・ラベルの「ソナチネ」
「マゼッパ」「トーテンタンツ(死の舞踏)等が入っていた。
リストのピアノコンツェルトのレコードも有ったし、いずれも他の誰にも真似できない、天才的と言うより「神才」と言うべき物凄さに圧倒された。
 
ところが、業界の人(批評家や他のピアニスト)には、必死に貶す者が居て、やれスタイルが違うだのなんだの、リスト弾きだ!=さもリストしか弾けないと言う言い草で、もう見苦しいったら・・・
この輩達を言い表す形容詞は、酷すぎて書けません。(禁止用語に成ってしまう)
 
ラベルのソナチネなんか、非常に繊細かつ凄いテクニックで、もう、うっとりしてしまうし。
 
自分がこう言う風に弾けない人にしたら、憎たらしくてしょうがないのは想像はつくけど、本当に酷いと思う。
 
貶す権利が有るのは、この人よりも上手く弾ける人にだけですよ!
 
 
凄まじいスピードに、思わず笑ってしまう!
シフラの演奏は、思わず踊りだしたくなる、魂を揺さぶる音楽性とメリハリが有るのです♡
 
 
 
 
 
 
それから、昨日アップした、ショパンの化身=ヤーヌス・オレイニチャクさんは
シフラの子供世代だから、絶対に影響を受けていると思われる。
 
 
猛烈な勢いで、ぶっとびました。そして、主旋律(右手)はちゃんと歌っている。
 
 
東欧からは、良いピアニストが生まれるなぁ、と思うけど、
 
良いお手本が居るからなんでしょうね、イーヴォ・ポゴレリッチも凄いし。
 
ポゴレリッチの生演奏は札幌コンサートホールでチャイコフスキーのコンツェルト1番を聴きました。
 
あまりの素晴らしさに、第一楽章で盛大な拍手がわいちゃって、
イーヴォさんはびっくりしたけど、嬉しそうな顔で笑ってくれて、いい雰囲気でした。
 
後は、オレイニチャクさんの生が聴きたい。
 
 
コメント
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