「まさかこんなことになるとは…」トランプ氏の虚偽発言、発端はある女性の投稿か。後悔を口に
Yahoo news 2024/9/22(日) BuzzFeed Japan
米大統領選のテレビ討論会で、共和党候補のトランプ氏から「移民がペットを捕まえて食べている」という発言が飛び出し、物議をかもした。討論会から数日が経ち、トランプ氏の発言は1人の女性によるSNSの投稿が発端だった、と現地メディアが報じている。
トランプ氏は9月10日、テレビ討論会で「移民政策」についてこう主張した。
「(米オハイオ州)スプリングフィールドでは、移民がそこに住む人々たちのペット、犬や猫を捕まえて食べている」
トランプ氏の発言を受け、現地に住むハイチ系移民に対する差別やバッシングが加熱。
SNSには虚偽の内容が数多く投稿され、市には爆破予告などが届くなど、取り返しのつかない事態に発展している。
このトランプ氏の発言だが、現地の複数メディアによれば、スプリングフィールドに住む女性のFacebook投稿が発端となったようだ。
女性は「隣人の娘の友人の猫が行方不明になったという話を聞いた」「その人が仕事から帰宅し、ハイチ人が住む近所の家に目をやると、庭の木に行方不明になった猫が吊るされていた。彼らは猫を食べようとしていたそうだ」と書き込んだ。
投稿はすでに削除されているものの、投稿のスクリーンショットがSNSで出回るなど大きな反響を呼んだ。
共和党の副大統領候補に選出されたJ・D・バンス氏も、この投稿をもとに、演説などで繰り返し「移民がペットを捕まえて食べている」と発言している。
ネット上のデマや誤報をチェックする情報機関「Newsguard」は、女性の投稿が、今回のウワサが出回ることになった最初の一人だと報じた。
同メディアは、女性本人や隣人に取材。その隣人は「私は猫を亡くした人のことを実際には知らない」「友人の知人から聞いた話だった」と話している。
Facebookに投稿した女性本人は、NBCニュースの取材に対し「こんなことになるとは思ってもみなかった」と語った。
「ハイチ系住民のコミュニティに同情します。もし私がハイチ出身だったら、たしかに怖いです」
「彼らが愛しているものを傷つけていると思われても仕方がない。でも私が意図していたこととはまったく違うんです」
女性の発言は、NBCの番組内でも紹介された。女性は「私が間違っていた」と後悔と謝罪の言葉を口にしている。
SNSでは女性に対し、「自分の発言に責任を持ってほしい」と厳しい意見が上がっている。