木全賢のデザイン相談室

デザインコンサルタント木全賢(きまたけん)のブログ

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ハマグリ絞め

2005年11月17日 | 角RやC面(コツツボ)
  <写真>ハマグリ絞めの参考図


◆ハマグリ絞め
207:【デザインのコツ・デザインのツボ100連発!】第7発 デザインワーク


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「はまぐりじめ」と読みます

 前々回に「角R(稜線R・頂点R)」の話をしました。今回は全く「角R」の続きの話ですので、是非【第5発】角アールについてをお読みください。

 『ハマグリ締め』は、素直に「はまぐりじめ」と読みます。漢字にすると「蛤締め」ですね。前々回の角R(稜線R・頂点R)は機械製図の用語でしたが、こちらは職人用語ですね。なので、業界や地方によって呼び方が違うかも知れません。「はまぐり」が「締まる」わけですが、決して怪しいものではないです。清く正しいデザイン用語ですよ(笑)。

 上の図を見てもらえれば、わかると思います。その断面形状が、ハマグリの殻の断面と何となく似ているからそんな名前がついたのでしょうね。


柔らかくて固い

 似たような処理で「クッションR(アール)」と言うものがあります。断面の形状は似ているのですが、クッションRは見た目や形を整えるために使われるのに対し、「ハマグリ締め」もっと積極的に造型を演出するものとして使います。

 「ハマグリ締め」を施した形【図2】(上図参照)は、角Rだけの形【図1】に較べると、ハイライトの幅も広がり、ずっと柔らかい優しい印象になります。でも、まだ簡単に基本形状(上図の場合は四角形)を読み取ることができ、まだまだ固さも残っています。

 「ハマグリ締め」は、その曲面と角Rの大きさを調整することで、固さと柔らかさの微妙なニュアンスをコントロールすることができ、用途の広い造型処理です。

 プラスチック製品(射出成形)に多く見られますが、机の端やコーヒーカップの飲み口などでもよく使われます。パソコンのキーボードの一番手前のキーは大体この処理が施されています。


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