木全賢のデザイン相談室

デザインコンサルタント木全賢(きまたけん)のブログ

中小企業のデザインのお悩み、なんでもご相談ください!!

共同執筆者 井上の自己紹介

2009年10月20日 | 拙書のご紹介



◆共同執筆者 井上の自己紹介
【書籍出版】


 こんにちは!
 デザインコンサルタントの木全(キマタ)です。一般の方に向けて工業デザインのエッセンスについて書いたり、デザイナーとの付合い方などについて書いています。御相談がありましたら、コメントをくださいね。コメントによるご質問には基本的に無料でお答えいたします。

 木全の自己紹介

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PHPビジネス新書「中小企業のデザイン戦略」発売!

 「デザインにひそむ<美しさ>の法則」(ソフトバンク新書)「売れる商品デザインの法則」(日本能率協会)から2年、やっと3冊目の新書「中小企業のデザイン戦略 」(PHPビジネス新書) が10月16日に出版されます!

 今回は、新書「中小企業のデザイン戦略 」の共同執筆者である井上和世(いのうえかずよ)の自己紹介を掲載します。


井上和世(いのうえかずよ)の自己紹介

 井上は、工業デザイン事務所に就職し、その後独立しました。中小企業の方がもっとも付き合いやすいフリーランスデザイナーの典型といえそうです。

 「デザイン界の町医者」有限会社ネオデザイン


修行時代

 オイルショックの影響で就職難の一九七九年に卒業を迎えましたが、出身地名古屋に本社を構える家電メーカーのデザイン部門に内定をいただきました。

 ところが、喜んだのもつかの間、内定取り消しの憂き目に会いました。しかし、捨てる神あれば拾う神あり、学生時代にアルバイトをしていた工業デザイン事務所に就職することができました。

 就職したのは先輩が興した小さなデザイン事務所で、中小企業を顧客に光学機器の商品デザイン開発を主要業務としていました。

 そこでプロのデザイナーとして歩み始めたのですが、30年前のデザイン事務所はまさに職人の世界で、お茶汲み・掃除・コピー屋や写植屋への使い走り・アイデア出し・手作りモックアップ作成など、頭と手と足だけでできることならなんでもしました。

 顧客も業界業種を問わず、小は販促用景品から大は大規模コンピュータシステムまで、あらゆるデザインに係わりました。

 そのような経験から、今では自動車とバイクと飛行機以外なんでもデザインできると豪語しています。

 その事務所はオリジナル商品も手がけ、それも担当していたため、午前中は工場と問屋回り、日中はデザイン業務、夜は商品の組立てが日課で多忙を極めましたが、それが楽しく、面白くてたまりませんでした。

 事務所でデザインとものづくりの醍醐味を知りました。


「絵に描いた餅を食える餅に、食える餅を売れる餅に」

 そんな中、図面やモックアップなどデザイン成果物を納品し、契約上業務が完了した顧客の中小企業から問い合わせがありました。

 先方でデザイン図面から実施設計を進めたところ、内部機構の変更があり、商品外観にも影響が出るため、デザイン図面の修正を依頼したいという内容でした。

 事務所の見解として、契約完了したのだから、図面修正には別途費用がかかると返答したところ、先方はいくら契約が完了しているとはいえ、同じ商品のデザイン開発に係わる図面修正は、契約の範囲内だと譲りませんでした。

 このとき、中小企業にとって、デザイン図面以降に実際の開発業務が始まるのだ、と改めて気がつきました。

 デザイン図面以降、すなわち、設計・製造・販売まで手伝わなければ、本当に中小企業に役立つデザイン開発はできない。スケッチやデザイン図面という「絵に描いた餅」を提案しているだけでは駄目だ。

 必要なのは、生産できる「食える餅」、販売できる「売れる餅」のはず。中小企業が求めるのは、「絵に描いた餅を食える餅に、食える餅を売れる餅に」できるフリーランスデザイナーなのだと、そのとき悟りました。


個人事業主として独立

 1987年4月に30代で独立しましたが、すぐに仕事があるわけもなく、一人で各種展示会に赴いての飛び込み営業を半年近く続けました。

 一般的にデザイナーはあまり営業をしません。

 そのあたりはデザイナーも中小企業と同じで仕事が来るのを待っている場合が多いのですが、デザイン事務所での経験から、デザイナーと中小企業の接点が少ないことを知っていましたので、自ら営業することに躊躇はありませんでした。

 半年の飛び込み営業で十数社の企業と取引を開始することができました。その中の数社とは今でも付き合いがあります。デザイナーも含め中小企業はもっと情報発信をし、飛び込み営業を辞さない覚悟をするべきだと、今でも考えています。

 個人事業主として独立して一年半ほど経った頃、椎間板ヘルニアで動けない時期があり、一人では限界があると感じていたことと、一部上場の顧客から口座開設のための法人化を求められていたことがあり、1989年(平成元年)に有限会社ネオデザインを設立しました。

 ありがたいことに2009年で創立20周年を迎えました。従業員も雇い、名実ともに中小零細企業の経営者となり感じるのは、人の縁の不思議さとありがたさです。


人の縁の不思議さとありがたさ

 たとえば、こんなことがありました。独立後、ダメ元で内定取り消しを受けた家電メーカーに営業して仕事をいただいた折、そのメーカーを退職された喜多謙一氏が設立したデザイナーの人材コンサルタント株式会社ビートップツーの紹介を受けました。

 喜多社長や栗坂秀夫会長と懇意にさせていただくうちに、川崎デザインフォーラムにお誘いを受けました。そこで、さまざまな中小企業やデザイナーと会うことができ、とてもよい刺激を受けました。

 フリーランスデザイナーは中小企業の町医者になるべきだと激励を受けたのも、その懇親会の席上でした。

 また、栗坂会長から、中国で井上と似たような仕事をしている人物がいると、元工業デザイナーの社長の紹介を受けました。

 その企業は、「日本品質を中国コストで提供する」を合言葉に、台湾に本社を持ち、台湾や中国の協力工場と連携して商品開発・製造・品質管理・輸入代行を行うメーカー型商社です。

 強烈な個性を持つその社長から「自分と同じにおいがする」といわれ、親しく付き合っているうちに、2008年春頃より毎月訪中して中国現地企業のデザイン指導をするようになりました。

 共同執筆者の木全との出会いも栗坂会長からの紹介でした。

 ダメ元で内定取り消しを受けた家電メーカーに営業に行かなければ、中国で仕事をすることも、今このように本を書いていることもなかったでしょう。改めて人の縁の不思議さとありがたさを感じています。

 これからも「絵に描いた餅を食える餅に、食える餅を売れる餅に」を合言葉に、デザイン界の町医者として中小企業と一緒に日本のものづくりを支えていきたいと考えています。

 今後ともよろしくお願いいたします。



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 新書「デザインにひそむ<美しさ>の法則」(第3版)好評発売中

 「売れる商品デザインの法則」(第2版)好評発売中

 ★新書「中小企業のデザイン戦略 」(PHPビジネス新書) 販売開始



 ■ビートップ・ツー  工業デザイナーの転職アドバイザー

 ■グローバルテクノロジーデザイン  クリエーター・エンジニアの転職アドバイザー

 ■MATSUKATU dot com  元工業デザイナー松岡克政さんのマインドマップ基礎講座




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