スポーツライター・オオツカヒデキ@laugh&rough

オオツカヒデキは栃木SCを応援しています。
『VS.』寄稿。
『栃木SCマッチデイプログラム』担当。

今シーズンこそ@栃木SC通信

2007-08-14 23:35:38 | 栃木SC
秋田わか杉国体 関東予選出場試合 対千葉県選抜戦より

・只木章広

「繋ぐことよりも背後を狙っていた。相手がポゼッションしてくる中で守備をしてからスペースを突く。カウンターから点が取れた。(トーナメントには)独特の緊張感がある。(ロッソ熊本戦、国体予選が2連戦と続いたが)体は動いている。高秀(賢史)、本田(洋一郎)を生かすのが自分の大事な役割。足を引っ張らないようにしないと。トレーニングをしっかりやっているから2人とも、さすがですよね。個々のモチベーションも高かったし。試合に飢えている選手が多いので。スタッフも関東ブロックを突破するゾとひとつになれた」

本人が言っているようにクロコに徹していた。柱谷監督の言葉を借りれば「中盤のいいバランサー」だった。攻撃と守備のバランス感覚は絶妙。トップチームでもポジションを掴んでいるだけに、動きに無駄がない。無人のゴールを捕らえたシュート。DFの必死のクリアがなければ、ネットを揺らしていたのだが・・・。あれはDFを褒めるしかない。しかし、ミドルの精度も低くなかった。今後も切れ込んでからガンガン打ってもらいたい。精神的な面でも、やはり只木がいるといないとでは全く異なる。チームを落ち着かせることができる不可欠な存在。まさに、支柱である。



・GK星昭仁

「内容よりも勝ちたい気持ちを持つことが大切だった。チャンスを決めきれないことで自分達が苦しくなった。(果敢な飛び出しからゴールを死守した)集中力は切れることなく、チームメートにも声をかけてもらえた。自分はみんなよりも走る量が少ないので・・・声を出しました。元々、声はデカイですし、それがなくなったら何も残らないですから。1点もあげたくなかった。0でいけばフィールドが決めてくれると信じてました。35分(ハーフ)だから1点取られると苦しい。DF陣と失点を防ごうと話してました」

安定感抜群だった。最後尾からのコーチングの声は、大熊清も顔負け。頼もしい”現場監督”だった。Pボックス内でハイボールを処理する際に発する「キーパー」という掛け声。あの一言は周囲に安心感を与える。4バックとの連係もよかった。前日には2本もPKをストップした。完全にコースを読み切って。だが、本人はアドレナリンが噴出し過ぎたのか、ビッグセーブした瞬間のことをあまりよく憶えていないらしい。それだけ、集中力が高かったのだといえる。



・本田洋一郎

「(ゴールシーンは)余裕を持って決められた。サイドの裏を突く、前線からのプレス、高い位置で奪ってからの攻撃を心掛けていました。ここでアピールすればリーグ戦にも繋がる。いいチャンスだと思います。(痛めている足首は)若干、痛い。痛み止めを飲んでます。でも、試合になれば忘れますから」

オフ・ザ・ボールの動きは秀逸。プルバックでマーカーを引き剥がした。そして、シュートまでの下準備も巧みだった。コースをわざとあけて、ワンドリブル入れから右足を振った。技ありの一発。全てがイメージ通りだったという。騙し騙しやるのではなく、痛めている箇所が完治してから試合に出る、と言っていたが満身創痍でも結果を残すあたりは、柱谷監督が期待を寄せている選手のひとりだけのことはある。昨シーズンはフィニッシュまで完璧だったが、肝心のゴールは奪えなかった。今シーズンこそ。


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