DK大衆食の旅3

路麺好きがそんな感じで巡る大衆食の旅。

きくや@栗橋

2015年12月30日 | そばうどん
のんき家島田おおはしと。思わぬ収穫が続いた、一大うどん食地域の中に大衆そばを見つける旅。



大衆食、郷土食とはその土地にあるもの、またないものも全てを曝け出し、その工夫によって生まれ育つ。

小麦や米はもちろん、そばも育むこの広大な穀倉地帯を行きながら、その感を増すのである。



栗橋に向かう道すがら。田んぼの向こうに



地元の超ローカルスーパーを見つけたのでちょっと覗いてみた。



揚げ物コーナー良さげ~と思いながらふと振り返ると、



うほっ!
そば弁当297きったあああああー!



で。メンチそば弁当にして(笑)



一茶並みの不揃いいいいいい

そばも小麦も香るめん。本来朝茹でたうどんを農作業の合間に畦道で食べるという、埼玉原始うどん弁当のそばバージョンそのもの。
なるほどだから太いのか。これ普通の細いそばだったら昼食べる頃にはコシもへったくれもないもんなw
一茶もそば弁当をやってるし、以前そば弁当店であった熊谷のたにだもこんなそばであったのは偶然ではない。と。

これまで殆んど語られることのなかった大衆そばの一形態、そば弁当。都会の路麺に対して、田舎での大衆そばの有り様のひとつだ。
そのそば弁当を用水路の傍で食いながら、大衆そばのミッシングリンクを発見した感動に暫し。



そしてこのメンチもはげしくうまい。柔らかく口の中で解ける食感とふわっと立つ肉の香りと。



最寄り駅なんてものは存在しない、田畑の中にぽつんと在るスーパーの弁当と惣菜がうまいという事実。

いやその不思議に思う気持ちが既に間違っているのかもしれない。

メディアに感化されまくった都会(という虚構)の食いもんを追い求めるのか、田舎の実直さをそのままに鍛え上げられた食を振り返れるのか。
そんな大袈裟な話でもないが、日本の将来への選択肢にも通じている様にも、そっと思えてならないのだ。














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