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DK大衆食の旅3

路麺好きがそんな感じで巡る大衆食の旅。

キッチンこなん@新松戸

2019年07月19日 | 大衆食堂
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
知らない町で見かけた、ちょいと気になった店へ。
店頭にあったサービスメニューの豊富さ、そしてコンビネーションのカオスぶりに心惹かれたのである。
 
そこはご主人がひとりで切り盛りされていた。
カウンターに陣取ろうとすると、どうぞテーブル席をご利用下さい、と。
レモンハイを飲みながら暫し、頼んだセットがやってきた。
 
う、うまい。
ヒレカツも魚の南蛮もソフトで実に優しい味わい。
またソースがとてもいい。和なガロニもいい。
 
ひとつひとつに丁寧さが滲む。ちゃんと修行を積み長年やってこられた日式洋食の味わいである。
そう、これから先の時代、確実に消えて無くなってしまう貴重な美味しさだ。
 
帰りしなご主人に伺うと、なんと自分も知っている浅草のとある店で30年やられていた方であった。その後、こちらで8年目になるという。
 
帰り道、子供の頃たまに家族で行ったレストランを思い出していた。
それは近所にある、楽しみで、美味しくて、仕方なかった自分にとって一番のご馳走処であった。
 
もちろん味は微妙に違うとは思う。
でも、40年も前の記憶が蘇ってきたのは事実であるし、そんな昭和を今に伝えるご馳走処であるコトに間違いはないだろう。
 
いい旅だった。
ふらりと入った知らない町の知らない店で、そんなコトを思うのであった。
 
 

とんかつ いちょう@渋谷【未食】【閉店?】

2018年12月05日 | 大衆食堂
先週の事である。たまたまココの存在を知って珍しく興奮した。

四半世紀前、時々利用させて貰っていた渋谷桜丘のさくら亭。
とんかつ定食500円。ライスお代わりができてカレーをかけるコトもできる。つまりとんかつ定食を食べた後、カレーライスを食べるコトができる店。
でも500円。そんなコトがあっていいのか、という店。

今にして思えば、間違いなく自分の大衆食の旅の原点のひとつである。

しかし当時、ご主人の心意気やその奥底にある計り知れぬ原動力に自分の意識は至っていなかった。なんかすげー変わった店がある。失礼ながらそんな驚きの方が先にあったように思う。



そのさくら亭、火事で閉店したという話は風の噂で知っていた。
そして今やこの一帯の大規模な再開発が襲う。周辺諸共もぬけの殻となった。

そのさくら亭が円山町のラブホ街の中でひっそりと再開されているというのだ。そして現在も尚同じスタイルでとんかつ定食500円を貫いているという。
居ても立っても居られない心持ちでその週末、自分は渋谷へと向かっていた。

東急本店の脇から坂を登る。角を曲がり雑居ビルの角に立つ。



何度も。何度も見返した。怪しい奴と思われようが周辺もうろついた。
そこにとんかつの店 いちょうは既になかった。

さくら亭の、いや、いちょうのとんかつ定食を食べたかった。そして年甲斐もなくライスをお代わりしてカレールーをお願いしたかったのだ。
ご主人に面と向かって言葉にできたかどうかはわからない。でも、あの頃伝えられなかった感謝の心持ちで食べたかった。

場所が変わっても、時代が変わっても、変わることのないスタイルにこだわったご主人の心意気をしっかり噛み締めたかった。

どうだろう。またどこかで新たに続けられているなんてコトもあるのだろうか。
どなたかご存知の方がいらっしゃれば教えて下さい。必ず伺います。



帰る道すがら、東京の街は黄色く染まったいちょうがピークを迎えていた。
そんな風景が、自分にとって大切な大衆食の遠い記憶とぐいぐい重なるのであった。




キッチンぶるどっく@森下

2018年06月28日 | 大衆食堂
江戸時代、塩の道小名木川と竪川を結んだ六間堀と繋がる入り堀、五間堀。
今は埋め立てられた、その清澄通りを斜めに渡る部分に、長屋みたく飲食店が連なる建物がある。



この建物が今月末で取り壊しになるという話を聞きやってきたのが
その中の一軒、キッチンぶるどっく。
(並びの満る善は結局再開できず、、残念。。)



カウンター席のみなので子供連れではちょっと厳しさもあるんだけど、それでも何度か訪れたことのある、下町らしい実直にうまい洋食処である。



メヌーを暫し眺めて。。



先ずは瓶ビール。下町洋食に一番合う液体をセットして(笑)



牛タンの自家製ハム。
レモンとオリーブオイルが合う味いいい



そして初めて頼んだドライオムカレー。
一見おこちゃまっぽくみえなくもないが



トマトをベースにしっかり辛く仕上げたカレーと、バターをたっぷり使ってとろとろに仕上げたオムレツの見事なるケミストリー。
やはりというか、すさまじいうまさなのである。



そして過去に一番思い出深かったひと品、ハンバーグサンドも頼もうか。
あーこの断面見るだけでもう幸せ(笑)



デミを絡めたしっとり&あふれるハンバーグを、強めに焼かれたトーストで押さえながら口いっぱいに頬張る快楽。

そう、気取りがないんだよ。
確かな職人の技はあるけど、それをひけらかしたり振りかざしたりしない。下町に根付いた洋食の良さだ。

いつまでなんですか?
ご主人にうかがうと、今月末までの予定だったのが7月の上旬まで続けられそう。とのコトでした。

そして勝手に勘違いしてたんだけど、立ち退きではなくて、建て替えなんだそう。
一年半くらいしたらまたココで再開するんだって。



この風情はたぶんなくなっちゃうけど。
また森下をレペゼンする洋食処が再開するのは嬉しい限り。再開したら久々に子供も連れてきたいと思うのであった。





天鈴@本蓮沼*

2018年05月13日 | 大衆食堂












たまには自分が追い求めてる揚げ置き天でない天ぷらも食べてみようか。

以前から何故にいつも行列?と思ってた店。
開店15分前、まだ行列が4人だったので寄ってみた。

揚げ場の親父さん、ご飯や味噌汁を盛るお母さん、配膳と注文を取り仕切るお姉さん。
家族のコンビネーションでテンポ良く配膳されてゆく、薄衣でからりと揚がった天ぷら。

後客がひかえているからなのか、食べる方も皆テンポが良い。
江戸時代、そばなどと共に生まれたファストフード、屋台の天ぷらをどことなく彷彿させる。

充分に大衆的でうまい天ぷらであった。

日々繰り返される行列。
情報に振り回されがちな人が多い時代、つまり行列ができやすい時代に、店側がどう向き合うのか。そんな問題もあると思う。

揚げ場を囲うようなまあるいカウンターの中で、家族3人でひたむきに仕事に集中する姿。

意識していない様でいて、意識してる。
意識するから目の前の仕事に集中する。
そこにはある種の心地よさすらあった。

そんなひとつの解答を見た気がするのだ。






えちぜん@府中本町

2018年05月01日 | 大衆食堂
「行列のできてる店に並んで食ってみると、あんまうまくなかったり、そんなでもなかったりなんだよなあ。」



この前飲み屋で隣になった人がぼやいていた。



そう思う。

行列は好きじゃあない。時間の無駄。並ばない。

常々そう言っておきながら、実は今回1時間以上並んでしまったのだw



えちぜん。元相模原市場の人気店。

その市場の閉鎖に伴い、昨年11月にこちらに移転してきたという。



早くもこの人気ぶり。



ワンコインどころか380でねぎとろ丼がいただけるとあっては仕方のないトコロか。



さて、選んだのは二色丼。ワンコイン。



お茶をすすりながら更に待つ。
見ていると、どうやら提供までに時間がかかるようなのだ。

結局1時間半近く待っていただいたそのお味は



やばうぎ。

丼はもちろん、



小鉢も



まぐろ団子汁も全部イイ。



凡そ500で食べられる味の範疇にはないし、何より気持ちの込められた味であるコトがぐいぐい伝わる。

並んで食ってもうまいものは、ある。

あの隣客に伝えなければ。もう顔覚えてないけど(笑)

でもね。も少し提供時間は短縮できないものか。なんて路麺慣れした自分はちょっひり思っちゃうんだけどね^^;





クラウン@代田橋

2018年04月03日 | 大衆食堂
讃岐うどんが東京を席巻する以前の讃岐うどんを食べられる、さぬきやという店に寄ったのは4年前のコト。
その時、道の先にぽつりぽつりと続く商店街に一軒の良さげな店を見かけた。



オレンジ色のテントに、とんかつ、カレー、クラウン。いい。



現在では作られる事はないであろう70年代デザインの看板が未だに現役で、しかもとても綺麗に使われている。いい。



厨房を取り囲む様にカウンターだけの店。
中では息の合った老夫婦が賄っている。



おばあちゃんに3色フライの内容を訊いてそれにした。でも、ごめん。あんまり記憶が辿れないや。

それは、昔、こういった洋食屋さんが町にはひとつあったよなあ。という感慨と、
これをひたむきに続けられてる信念みたいなものと、



大きなお皿に込められた思いやりと老夫婦の夢みたいなもの、
そんないろいろがごちゃ混ぜになって。

いい店だなあ。

何度か思い返しても、その一点に集約されてしまうのであった。ノス風情ではなくそのまんま。そんな奇跡みたいな店なのである。





甘味食堂 松むら@御花畑 その②

2018年03月13日 | 大衆食堂
長瀞でそばとたい焼きを食って秩父に戻る(笑)
するとやはりあそこに行きたいーと子供たち。



パリー食堂でも珍達でもなく松むら。なにか琴線にふれるものでもあったのだろうか。
ま、こちらも不満もないので本日2度目の出戻り一家。



長男は親子丼、次男とかみさんはクリームあんみつ。そして自分はきつねうどんにカレーライス。
様々に対応できる懐の深さすたき。



うどんはシルキーな食感のゆでめん。そう、これでいい。甘味処のうどんで一番の見せ所はお揚げや餅。
ぷっくりと厚みがあってじゅわんと甘濃い汁を蓄えたお揚げ。それが汁にも溶け出して。
ベリーナイスな一杯。



そして最近つい頼んでしまうカレー。これもとてもいい。スパイスの香りが柔らかく溶け込んだ人懐っこさ。うどんと交互に食べるとそのうまさが何倍にもなって。



親子丼も良かった。ぷりりと張った食感の鶏肉。手抜きのない味噌汁と漬物。そしてお約束の美意識。グリーンピースいいねえ。と



ふと見たらあんみつにもwww
家族でえええ?!と笑う。いいいいいいー






ときわ食堂@金町

2018年03月05日 | 大衆食堂
冬の水元公園を散歩して金町へ戻る途中、



あともう少しのトコでときわ食堂に捕まる(笑)



ガパオ丼。否、ときわ食堂のガパオ丼。いい。

もしや藤よし@越谷のタイ風ピリ辛ライスや、幸楽@小島のナシゴレンに相通じるものやも知れん。と突入。



で。先ずはこうなりますw



この魅力的な短冊、いつも見きれないのよ^^;
なので今回は写真に納めた後、じっくり検討(笑)



よし、あじ刺し380だな。



いいねえ

そしてちょいと気になった、白板の一番端にある三ッ葉煮びたし380ってヤツを。



おおおーいいわこれ。あったかいの。
夏ならおひたしだけど、冬場は煮びたしってコトだな。また揚げってのが気が利いてるよなー。



三角飲みしながら壁を眺める。



そばもあったのか。でもこの後、寄るトコありますんで。なーんて自重しておいてからの



チャーハンて(笑)
いや、それ以前にガパオ丼はどこいったんだオレw



ま、細かいコトはいーのいーの。
チャーハンはあくまでもつまみだからね。



定食に付いてくる海苔はチャーハンにも付いてくるのか!
よーし、こうなったら徳利お燗でもう1本、今度は小さいヤツでねー。





ぱやよし@北砂

2018年03月04日 | 大衆食堂
4年もの間、指を咥えて眺めていた店である(笑)



というのも平日の昼間しかやってなくて、土日に前を通っては、純レバ丼の文字を見て、いいなあって。
しかも一度機会を見つけて平日に来てみたものの臨時休業だったりw



その間に表の表記、最初は350円だったのが、400円になり、最近450円になったのも知ってるぞ(笑)

まあいいじゃないの。なんだか閉店するって話の浅草や錦糸町の某店なんか、あれよあれよと1000円超えちゃったもんね。イヤだねえ。



ではオジャマしますー
とライヴのフライヤーがあちこちあって、



コップもなぜかラスタカラーで揃えてあって。

訊いたらご主人バンドマンなんすね。
パヤヨシてのはそのバンドの名前なんだそう。

持ち帰りの予約が結構多いみたいで暫し待ちます。鉄板にじっくり向き合って焼いてゆくご主人。

すると、もうもうの湯気と共にやってきました純レバ丼450。



これで並とは。。すごい量(笑)

盛られたねぎでもう判ると思うけど、すごく丁寧に作られてますねえ。実にうまい!
倍以上値段のする某店よかぜんっぜんうまい!
レバとハツが少々入るのかな。絶妙な火の入り加減。タレもこれで450とは正直頭が下がりますね。

あーいい店だあ。ぜしまた来よう!

と思って暫し。。次回はいつ来れるんだろ^^;









天ぷら松島@船橋

2018年03月03日 | 大衆食堂
おじさんぽ in 船橋。天ぷらを食おうかなと。



となるといなか亭だが、以前2度ほどお世話になりました故、今回はこちらへ。



いいねえお好み天ぷら。麺かめしかって違いだけで短冊が路麺だよねもう(笑)



お決まりはあるけど、如何様にもできますよ。というアナウンスが必ず付いてくる。



そしてメヌーの、お急ぎの方云々てのは揚げ置きもあるからね。てコトなんだろうな。
次回は急いだフリして揚げ置きでお願いしてみようかしら(笑)



さてとりあえずお決まりの天丼にしました。
さっくりした衣で油の切れがいい。



えびきすいかかきにP。江戸前だよね。
いかかき刻んだミミとゲソでうまいいい



味噌汁と漬物もキリッとして。
そういえば、なんとなく店内の風情もまたそんな感じだよな。余計なものがなくてなんかかっこいいんだよ。

船橋ってさ、東京より江戸前大切にしてるよね。