ある司法書士の修行時代

司法書士の修行の日々に思う徒然事

七光

2005-05-23 00:25:14 | 競馬
福永のことはそう思ってた、ずっと。
父親は悲劇の元祖〝天才騎手〟であるが故に…
だけど、僕の彼に対するこだわりはキングヘイローにさかのぼる。

当時、キングヘイロー、スペシャルウィーク、セイウンスカイは3強と呼ばれた。
スペシャルウィークは、漆黒のスラリとした薄っぺらな馬だった。
体系から想像させるのか、とにかく切れる末脚の持ち主だった。
左回りが得意でその血はシーザリオに受け継がれた。

セイウンスカイはシェリフズスターの忘れ形見のいわくつき。
ターフの上を軽やかに疾走し、その勝ち方はスピードの絶対値で勝つといった感じ。
当初の主戦は徳吉だったが、馬主の指示で横山に変更。
それが吉と出たのか凶と出たのか、それは不明だ。
ただ逃げの巧くない横山が一世一代の名人芸を披露した京都大章典は忘れられない。

キングヘイローは超良血、母親はグッバイヘイロー、父親はダンシングブレーブ。
クラシックを勝つための、サラブレッド。
それに跨るは競馬界のサラブレッドたる福永。

皐月賞は仮柵の取れた内ラチ沿いを快走したセイウンスカイが楽勝。
2着は先行して粘りこんだキングヘイロー。
レース後、武が馬場条件について批判したのは記憶に新しい。

さてダービーだが、キングヘイローは逃げた。
というより、福永が制御できなくて暴走したのだ。
僕は、あの時、セイウンスカイの逃げを妨害した福永に腹を立てたものだ。
レースは足をためたスペシャルウィークがぶっちぎりで勝ち、
2着には人気薄のボールドエンペラーがちょこっと突っ込んできて紐荒れ。

福永は、武と同じくらいかそれ以上に馬に恵まれている。
というのは、その日からの固定観念と化した。
あのエイシンプレストンで国内古馬GⅠを勝てなかった。
あのビリーヴに乗って条件戦で負けた。
桜花賞も、オークスも巧いとは、全く思わない、馬の能力のお陰。
でも…NHKマイルはちょっと巧かったかなぁ。