ないちょの雑記帳

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石油連盟がバイオエタノール混合ガソリン試験販売を検討

2006-08-20 | 環境問題
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バイオエタノール混合ガソリン試験販売へ 石油連盟

 石油元売り会社などで組織する石油連盟は19日、植物からつくられるバイオエタノールを混ぜたガソリンを来年夏から試験販売する方針を固めた。首都圏を中心に全国約50カ所のガソリンスタンドでハイオクガソリンに添加して販売し、既存設備の影響を調べる。原油価格が高騰する中でバイオエタノールは石油代替燃料として注目されており、石連では問題がなければ平成22年度から本格販売に踏み切る。
 石連は試験販売の概要を9月にも正式に発表する予定。また、ブラジルなどからバイオエタノールを輸入する共同会社も年内に設立する。販売店舗は当初50店舗ほどに限定するが、20年から規模を拡大し、本格販売につなげたいという。

~略~

 こうした動きに伴い、トヨタ自動車がすべてのガソリンエンジンで、エタノール混合率が10%以内のガソリンについて対応できるようにするなど、自動車メーカーはバイオエタノールを燃料として使用できる態勢を構築しつつある。日本でバイオエタノールを普及させるには石油業界の対応が不可欠だったが、石連が試験販売に乗り出すことでその基盤が整う。

 試験販売される際の価格は未定だが、経済産業省ではバイオエタノールが3%混合された場合、その分のガソリン税を減免するように税制当局に求める方針。このため、3%程度の混合の場合、現行より価格が大きく上昇することはなく、燃費面でもほとんど変化はない見通しだ。

 日本では現在、年間約6000万キロリットルのガソリン需要があるが、石連は22年度にこのうちの2割相当分に3%のバイオエタノールを混入して本格販売する計画だ。その段階では年間36万キロリットルのバイオエタノールが必要になるため、政府は今後、安定的な調達ルートの確保も検討する方針だ。

~略~

バイオエタノール混合ガソリン試験販売へ 石油連盟(SankeiWeb 2006年8月20日付)
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農林水産省がバイオエタノールの生産から販売までの一貫した事業を始めると述べたが、石油連盟もバイオエタノール混合ガソリン販売に向けた動きがあった。

石油連盟は早ければ平成22年には本格的な販売を目指すとしている。これで一応、バイオエタノール混合ガソリンを本格的に導入する第一歩を踏み出したと考えてよい。

しかしながら、課題がある。
石油連盟はブラジルなどからの輸入を考えている。現状では需要分を国内で供給できない。その分を輸入で補うこととなると思われる。まず問題なのは輸入バイオエタノールと国産バイオエタノールの価格差である。輸入ものが国産より低価格の場合、関税等で価格差を埋めることになるだろう。そうなると全体としてバイオエタノール混合ガソリンの価格がどうなるのか現状では不確定である。おそらく、そのあたりも含めて、経済産業省と税務当局との折衝があるものと考えられる。
それから、地球温暖化への取り組みとして輸入バイオエタノールが得策かどうかを検討する必要がある。特に輸入バイオエタノールを日本国内へ輸送するときに必要なエネルギー量および排出温室効果ガス(GHG)量の検討が必要である。バイオエタノールを輸入したはいいが、GHG量が増加したというのでは話にならない。

国内のバイオエタノール生産に向けて農水省ではバイオエタノールの原料としてサトウキビやテンサイに加えて規格外の小麦なども原料として検討している。加えてJAは過剰生産の米を原料として使うことを提案している。これらの原材料を用いて、十分な供給量を確保できるか、これから検討が必要であろう。

いずれにせよ、バイオエタノール混合ガソリンを本格使用していくための課題は山積であり、関係各位の取り組みを注目していく必要があろう。

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