
モニュメント2戦目の第109回ロンド・ファン・フラーンデレンは予想通り2度目のオウデ・クワレモントで仕掛けたポガチャルが、昨年の世界選手権を思わせる多段ロケット走法で、最大のライバルであるマチュー・ファンデルプール等を振り切り2023年に続く2勝目を飾りました。

雨が多い印象が強いロンドでしたが、この日は気温16度という快晴の中スタートを切りました。10世紀初頭の建築物が青空の下に広がり、木々の緑や桜のピンクが映える本当に美しい風景の中を選手たちは進んで行きました。前半は風景を愛でていたものの、午後5時スタートのレースは長く、案の定途中で寝落ちしてしまいました(同時録画をしていたので後でしっかり見返します)。

目覚めたのは残り56㎞のポガチャルのアタックの瞬間でした。ミラノ~サンレモではチプレッサとポッジオの2つの丘でファンデルプールを引き離せず、スプリントに持ち込まれて3位に終わったポガチャル。この日はアシストが集団落車に巻き込まれる不運もあり、厳しい展開を余儀なくされてしまいした。

逃げにフィリッポ・ガンナが入り、ファンデルプールのアルペシンもファンアールトのヴィスマも逃げにメンバーを乗せていたため、UAEチーム・エミュレーツの単独牽引が長く続くことになってしまうのです。それでも、アントニオ・モルガドとニルス・ポリッツの踏ん張りで、2度目のオウデ・クワレモントまで逃げ集団と1分ちょっとのタイム差をキープし続けます。この日、UAEで完走したのはポガチャルを含めて4名だけだったのです。ナルバエスにウェレンス、ポリッツ、ビョーグがDNSという結果になっていたのです。

アシスト不在という絶対絶命の状況でも、戦況を動かしたのはポガチャルでした。2023年は3度目のオウデ・クワレモントで仕掛けてマチューに勝っているのですが、今季のマチューは絶好調で、ミラノ~サンレモではポガチャルが登坂記録を更新しながらもチプレッサで引き離すことが出来なかったのです。

それを踏まえて早目の攻撃でマチューの脚を削る必要があり、2度目のオウデ・クワレモントで仕掛けるだろうと予想していたのです。ただ、このレースは前にガンナを含む先頭集団がいて、勾配はキツイものの距離が短いため、流石のポガチャルでも一発のアタックで独走に持ち込むことは難しく、インターバル走法で、徐々にメンバーを絞りにかかります。