
重量が一般的な自転車チューブの1/3である40gほどと非常に軽量になり、しかも耐パンク性能も非常に高いため、ロードバイクやMTBユーザーに愛用者が増えてきているTPUチューブ。このブログでも何度か取り上げて来た注目製品でした。

以前は高価な価格が障壁でしたが、PanaracerがPURPLE LITE(パープルライト)23~32Cを1,980円(税込)とラテックスチューブ以下の価格で販売することを受け、私も早速購入しました。最初は携行用の予備チューブと割り切っていたのですが、第4世代のSupersix EVOを105のDi2化したことで、軽量カーボンホイールを買う費用が消えてしまったので、少しでもバイクを軽くしようと先日Horrowgram R45のプチルチューブをPURPLE LITEへ交換したのです。

確かにホイールの重量が前後で100g以上軽くはなったのですが、実際に走ってみると掌が痺れ、足先が浮腫み、大変な目にあうことになってしまいました。アルミロードの時代は掌の痺れは日常でしたが、カーボンロードにしてからはほとんど経験が無かったのです。それが、チューブをTPUに交換した途端に手足が痺れるというのは明らかにTPUチューブに原因があるとしか思えないのです。

確かにTPUチューブに関して色々と調べる過程で、軽量で転がり抵抗が小さい反面、乗り心地が悪いという情報はありました。それが、まさかこれ程のものとは想像を越えていたのです。チューブひとつでここまで乗り心地が悪くなるとは本当に予想外のことでした。確かにプチルからラテックスに替えた時は、明らかに乗り心地が良くなったことは良く覚えています。それもアルミロードの時代のことでした。カーボンロードにしてからはずっとプチルのままなのです。

カーボンフレームの振動吸収性の高さがあればと考えていたのですが、カーボンフレームにカーボンホイール、カーボンハンドルバーの組み合わせで、Di2のシフトスイッチが分からなくなるほどの掌の痺れは驚かされました。おまけに最後はシューズの中で足先が浮腫み痛みが出ることにも悩まされました。

サドルはフィジークの3Dプリントサドルを使用してこともあり何とか無事でしたが、バイクと身体の接点の手と足に異常を来すのでは、いくら軽いとはいえ使用は難しいと考えています。プチルとTPUという素材の違いだけでここまで乗り心地が悪化するものなのかと、ただただ驚くばかりです。

空気圧はプチルの時と同じ6Barでした。これを5Bar程度に下げれば解決するのかは不明ですが、TPUチューブは可塑に劣るので、転がり抵抗に影響することも考慮して、再び携行用予備チューブに戻そうと思っています。まあ、一度空気を入れたTPUチューブがどこまで小さくなるのかという問題は残っていますが…

TPUチューブはロード用ではなくMTBのような太いタイヤ向きなのかもしれません。ロードバイクの細くて薄いタイヤだとホイールからフレームを通して身体に係る振動が大き過ぎるのだと思います。チューブが硬い印象が強いのです。カーボンフレームでこれなのですから、アルミフレームではたまったものではないはずです。
ただ、路面状態が良い道路を高速域で走るのには適していると思います。これは転がり抵抗がプチルよりかなり小さいためと思われます。また、ヒルクライムで軽さを重視するなら必要悪かもしれません。ただ、少なくとも私のような年齢のホビーライダー向きでないことは確かでしょう。早速プチルに戻そうと思っています。