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王者の風格(3)

2024-06-02 14:19:59 | ツーリング
 2017年に母国スロベニアのコンチネンタルチームであるログ・リュブリャナでプロデビューしたポガチャル。翌2018年に若手の登竜門とされるツール・ド・ラブニールに優勝し、翌年UAEチーム・エミュレーツへ移籍し、初のグランツールとなったブエルタ・エスパーニャでプロ初勝利を挙げ、翌20年にはプリモシュ・ログリッチを最後の個人TTでの大逆転でツール・ド・フランス初優勝を飾っている。まさにエリート街道を歩んできたロードレース界のスパースターだ。

 翌年もツールを連覇するも、2022年のツールではガリビエ峠でチーム・ユンボ・ヴィスマの揺さぶりに合い、最後のグラノン峠でヨナス・ヴィンゲゴーに後れを取り、総合タイムでヴィンゲゴーから2分22秒遅れ、マイヨ・ジョーヌを手放すこととなってしまう。翌23年はリエージュでの落車で手首を骨折。その影響が出たのか、後半で失速するステージがありヴィンケゴーに完敗。ただ、この年もマイヨブラン(ヤングライダー賞)を4年連続で獲得している。

 このツールの頃から、ポガチャルは高地に弱いとか個人TTでのパワーがヴィンケゴーに劣るとかという話が聞こえてくるようになったのだ。私自身もこの話を真に受けて、強さと脆さを併せ持つ選手だと思い込んでいた。ただ、思い返せば2022年のツールはチーム力の差は明らかだったし、2023年は骨折の影響があったことを考えれば、ヴィンケゴーとはほぼ互角と見るべきだったのかもしれない。少なくても2週目が終わった時にはタイム差はわずか10秒だったのだから。年齢的なものも考慮すると、今はポガチャルの力が上と見るべきなのだろう。

 そのヴィンケゴーが今年は落車骨折、ログリッジもチームを移籍したもののやはり落車の影響でジロを欠場している。むしろ、今後ポガチャルのライバルになるかもしれないのが、22歳でブエルタ総合優勝とアルカンシエルを獲得しているレムコ・エヴェネプールかもしれない。ただ、怪我が多く、ツール・ド・フランスの参戦も今年が初めてなのだ。今年のツールは4強と言われてきたが、蓋を開けたらポガチャル1強だったということもありえるのかもしれない。
 




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