岡ちゃんは平日赤城に通って赤城周辺の走り屋の人たちと仲良くなったらしい。
そういえば、金山でも走りに来ていた人に積極的に話しかけたりしていたな、と思い出した。
僕は戦闘力のないハチロクに乗っていたので他の走り屋と接するのは避けていた。
岡ちゃんは今は赤城をホームで走っている。
平日は激務の電信柱の工事の仕事を終えて会社帰りに毎日、土日も赤城の南面道路に行ったり赤城の東裏にある根利という走り屋スポットに顔を出しているらしい。
凄まじいバイタリティーだ。
この話を思い出すたびに何度も思うことだ。
僕には自宅から10分の金山に行くのが精一杯だ。
というか、今はあえて遠くに走りに行かなくても近場で高速コースと低速コースのある金山が存在しているので事足りている。
赤城の東裏にある根利という場所はドリフトスポットとして賑わっていてドリフト大会で表彰台に上る常連チームが走りに来ているらしい。
紅一点の美人な走り屋もいるらしかった。
「実写版、真子ちゃんじゃん!」と僕は興奮した。
岡ちゃん 「そうだよ。」
坂本 「その女の人、モテモテじゃない!?」
岡ちゃん 「うん、そうだね。大人気だね。知らないけど。」
(アタックすればいいのに。チャンスはあるはず!スタイル良くて背高くてスポーツ万能で勉強もある程度出来て仕事はしっかりする男だよ、岡ちゃんは!)
坂本 「いいなぁ。」
岡ちゃん 「だから‥坂本君もこっちで走りなよ。」
坂本 「‥いいよ。僕のハチロクは戦闘力無いから。」
岡ちゃん 「え?デフとフルバケットシート入れたんでしょ!?」
坂本 「ドライの路面はサスが柔らかすぎて攻めてもつまらないよ。」
岡ちゃん 「馬鹿な事やってるね。やっと稼いだお金なのに‥。車高調じゃないんだ‥。」
何度も岡ちゃんから聞いているセリフだ。
坂本 「フルバケとLSDは僕にとっては最高の選択だよ。」
岡ちゃん 「わっはっは。好きにしなよ。」
坂本 「おぉよ!金山でやってやるぜ!」
岡ちゃん 「今度、根利にギャラリーに来るかい?」
坂本 「ギャラリーなら、いってみようかな。」