CTNRXの日日是好日

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

もの思う葦 ♯06−⑧ Horror Movie

2023-07-12 21:00:00 | 日記

 映画「リング」の『貞子』について

 山村 貞子(やまむら さだこ)

 鈴木光司の小説およびその映像化作品『リング』シリーズに登場する架空の人物。

 劇中に登場した時点では既に故人であったという設定だが、現世に未練や恨みを残し、見た者を呪い殺す「呪いのビデオ」を発端として災禍を巻き起こす。
 また続編では現世への復活を遂げるなど、シリーズを通しての元凶として登場する。
 原作の描写によれば、色白黒髪で長身華奢、大人びた顔立ちの美女である一方、半陰陽者という身体的特徴を持つという設定である。
 ただし貞子の設定はメディアごとに異なっており、貞子を有名にした1998年の映画版『リング』では、白のワンピースに長い前髪で顔を覆い隠した女性として登場し、終盤ではテレビから這い出てくる恐ろしげな怪物として描かれた。

 《概要》

 登場人物としての初出はシリーズ第1作として1991年に出版された鈴木光司のホラー小説『リング』である。
 同作は、主人公・浅川和行が親戚の不審死に疑問を抱いたことをきっかけに、友人の高山竜司と共に、映像を見た者を7日後に呪い殺すとされる「呪いのビデオ」の来歴に迫っていくという筋立てになっており、物語中盤で「呪いのビデオ」を作成した人物として超能力者「山村貞子」の名が浮上する。
 浅川と高山は貞子の詳細な経歴を調べ、この世に恨みを抱いて死んだ貞子が怨念となってビデオを念写したという結論に至り、古井戸に遺棄されていた遺体を供養することで事件の解決を試みるが、試みは成功せず、高山は貞子に呪い殺されて死亡する。
 原作小説『リング』における貞子は一連の事件の元凶ではあるものの、作中には直接登場しない人物として描かれ、物語のクライマックスでも高山は「ヒタヒタと近づきつつあった」漠然とした死の気配に恐怖しつつ、鏡に映る腐乱した「百年先の自分の姿」を幻視して死亡するという描写になっている。
 一方、後に制作された1998年の映画版『リング』では、胸元まで伸びた長い前髪で顔を隠した女性のイメージとして幾度か映像に登場し、クライマックスでは貞子自身が鏡ではなく、テレビに映った「呪いのビデオ」の映像の中から前髪を振り乱しながら這い出て、直接高山の自室に現れるという映画版独自の描写がなされた。
 恐怖にすくむ高山へと奇怪な動きでにじり寄り、前髪の間から片目のみを覗かせ、白目を剥いた凄惨な形相で彼を睨み殺すこの場面は、映画の中でも特に衝撃的な場面として描かれており、後のリメイク映画でも踏襲されたほか、様々なパロディも作られた。
 映画版のクライマックスにおける描写は日本国外でもよく知られており、この演出は貞子の存在を原作小説や映画から独り立ちさせてしまうほどの成功を収めた。
 貞子は当時を代表するホラーヒロインとなり、その後も人々の記憶に、ひいては映画史に名を残すような登場人物となった。

 原作小説の第2作である小説『らせん』は、高山の司法解剖に立ち会った新たな主人公・安藤満男が、貞子の呪いが人体にどのように作用して死をもたらすのかという原理を、医学的な見地から探っていく内容である。
 安藤は呪いの正体が、映像を見た者に感染し心臓に作用する「リングウィルス」であることを突き止めるものの、貞子は同作でも黒幕的な立場で暗躍し、物語半ばで現世への復活を果たす。物語は貞子の勝利で締め括られ、貞子の呪いが「呪いのビデオ」のみならず、小説や映画といったメディアを通して世界へと広まっていくという絶望的な未来が提示される。
 原作小説の3部作の最終作となるSF小説『ループ』における貞子は、主人公の二見馨が近未来の世界に蔓延している「転移性ヒトガンウィルス」の謎に迫っていく過程で、環境シミュレーター上に蔓延する、
 コンピュータウイルスによって変異した仮想生命体「ヤマムラサダコ」として登場する。同作では、前2作の世界が環境シミュレーター内に再現された仮想世界であることが明かされ、人類は貞子に対抗する手段を得ることになる。
 その後発表された外伝作品『バースデイ』は短編小説集となっており、収録作品のうち「空に浮かぶ棺」では『らせん』における貞子復活の詳細が、「レモンハート」ではかつて貞子に想いを寄せていた男性・遠山博の回想を通して生前の貞子の姿が描かれ、「ハッピー・バースデイ」では『ループ』後における貞子の末路が描かれている。原作小説のリングシリーズは3部作と『バースデイ』でいったんの完結を迎えるものの、2012年からはシリーズが再開し、小説『エス』『タイド』にも貞子が登場している。

 このほか関連作品として、『リング』シリーズを原作とする映画やテレビドラマや日本国外向けの翻案作品のほか、『らせん』とは別の未来を描いた映画オリジナル作品『リング2』『ザ・リング2』など、原作の設定を下敷きにしつつも独自の物語が描かれた複数の派生作品が作られている。映画『リング0 バースデイ』は「レモンハート」を元にしつつも貞子の視点で独自の物語が描かれ、連続ドラマ『リング〜最終章〜』『らせん』では原作とは異なる設定の物語が描かれているなど、貞子の設定にも作品ごとに差異がある。 2016年の夏には、『リング』シリーズと同様に「Jホラー」の人気シリーズ『呪怨』に登場する「伽椰子」と「悪夢の“ 恐 ”演」を果たすスピンオフ最新作『貞子vs伽椰子』が公開された。
 2019年4月には『世界が尊敬する日本人100』の1人に(架空の人物として)選出された。

 《貞子の能力》

 生前の貞子は念写や予知といった超能力を使うことができたとされるほか、作中では以下のような能力を用いている。

 ▼呪いのビデオ

 作中に登場する、観たものは1週間(7日)後に死ぬとされる呪いのビデオ映像。
 貞子の怨念がビデオテープに念写されたもので、呪いのビデオを見たものは、後述のリングウィルスに感染する。原作では単に「ビデオ」「ビデオテープ」と呼ばれているが、
 映画版では「呪いのビデオ」という呼び名で都市伝説化している設定で描かれている。
 原作では映像の内容についても繰り返し詳しく描写されている。
 ビデオを最後まで見るよう強要する文字メッセージに続き、貞子の故郷である伊豆大島の三原山とその噴火に関する抽象的・具体的な映像、超能力実験に関連した念写による「山」の文字と、繰り返し特定の目を示し続けるサイコロの映像(超能力実験に関連している)、老婆が語る伊豆大島の古い方言で「水遊びばかりしていると化け物が来る」「お前は来年に子供を産む」という意味のメッセージ、超能力実験を非難する大勢の人々や、「貞」の文字が出てくる古いテレビを用いた念写実験、生まれたばかりの赤ん坊のイメージ、貞子が殺害される間際に見た光景・肩から血を流し迫る男の顔、そして最後に、映像を見た者が1週間後に死ぬことを警告するメッセージで締め括られるという構成となっている。
 映像の長さはトータルで20分程度、
 各場面はそれぞれ32秒〜186秒の長さになっている。
 映像には抽象的なものと写実的なものの2種類があり、このうち写実的な映像は貞子の瞳を通したことに由来するまばたきが入っている。
 作中に登場するビデオの末尾は蚊取線香のテレビCMで上書きされているが、当初は見た者に対して、「死にたくなければビデオをダビングし、まだ見ていない他者に見せる」よう強要する旨のメッセージが入っていたとされる。

 各種映像化作品では、呪いのビデオの内容にも独自に変更が加えられており、様々な呪いのビデオが映像化されている。
 1998年の映画版では、映像は井戸に突き落とされた貞子の視点による、丸く縁どられた外界を見上げた光景から始まるが、これを踏襲するアメリカ映画『ザ・リング』ではこの光景が作品タイトル「リング(輪)」に込められた意味のひとつとして解釈されている。
 また、いずれの映画でもビデオの映像は井戸を外から見た、映画版独自の映像で締め括られているが、1週間後の期限を過ぎるとこの映像の後には貞子が井戸から這い出てくる場面が追加され、映像内の貞子が画面手前に向かってゆっくりと歩み寄り、画面を突きぬけるようにして現実世界へと出現するという演出がされている。
 また、1999年の連続ドラマ『リング〜最終章〜』での呪いのビデオは、ミュージック・ビデオの映像に混信したノイズという形の映像で描かれた。 原作『らせん』では、「呪いのビデオ」の内容を描写した文章を読んだ者にも、映像を直接見たのと同様の呪いがもたらされるという設定が描かれた。
 また、鈴木光司によって出版された現実の小説『リング』と、作中で浅川順一郎によって出版された、映像と同様の効果があるとされる劇中小説『リング』は、「呪いのビデオ」の映像について描写した文章が一字一句同じになっており、現実の読者に対して、この文章を読んだあなたは既に貞子の呪いにかかっていると暗示するかのような体裁となっている。
 原作がブームだった当時の読者の中には小説の内容を真に受け、出版社に「妊娠中に『らせん』を読んでしまったのだが病院へ行った方がよいだろうか?」という相談の電話をかける者まで現れたという。

 ビデオを見た直後には正体不明の無言電話がかかってくることがある。原作では電話がかかってくる条件が曖昧にされているが、1998年の映画版では、電話がかかってくるのは貞子の遺体が遺棄されている場所から近い場合に限定されており、このことが謎解きのヒントにもなった。原作『ループ』では、無言電話がかかってきた電話機や、「呪いのビデオ」を再生中のビデオデッキの周辺には、僅かな空間の歪みが生じるという設定が描かれており、「呪いのビデオ」を再生しながら映像中のサイコロの目の通りの番号に電話をかけることで、世界を創造した上位存在と対話を試みることができるとされる。

 ▼リングウィルス

 リングウィルス(Ring Virus)は、呪いのビデオを見た者に感染する架空のウイルスで、天然痘ウイルスに似た塩基配列を持つウイルスと設定されている。感染した者がウイルスの増殖に手を貸さなかった場合、感染から1週間後の同時刻(=168時間後)に心臓周辺の冠状動脈に肉腫を発生させ心筋梗塞を誘発する。発作を起こしたものは喉の渇きに襲われ、頭を掻き毟りながら何か(高山竜司は鏡で百年先の変わり果てた自分を見た)に驚いたような表情で死亡する。 リングウィルスという名は、作中において安藤満男と宮下によって命名された。
 形状は天然痘ウイルスと大きく異なり、精子の頭部と尾部がリング状に繋がったような姿となっており、
 実際に貞子の遺伝子情報を保持している。
 感染者が排卵日の女性の場合、あるいはウイルスの進化と増殖に手を貸した男性の場合には、リングが解けて精子状になる。女性の場合、体内に侵入したウイルスは心臓へは向かわずに子宮へ侵入し卵子に受精、感染者の子宮を用いて「貞子」を再生する。
 一方で男性の場合には、ウイルスは脳へと向かって感染者を操り、「呪いのビデオ」と同じ効果のある文章を書かせることになる。
 リングウィルスの塩基配列のうち、7割は天然痘に由来するもので、残りの3割が貞子の情報である。
 ウイルスは人間の精子よりもはるかに小さいため、貞子の遺伝子情報は数十万のパーツに分割されており、それぞれ微妙に塩基配列の異なる個々のウイルスによって保持されていると設定されている。
 1998年の映画版『リング』やそのリメイク作品では、リングウィルスの感染者は、写真や映像に撮られるとその顔が歪んで映るという描写が付け加えられた。また同年の映画版『らせん』では、リングウィルスは性行為でも感染するという設定になっており、またビデオの映像と派生メディアの小説を読んだ場合とでは死因が異なり、後者は激しく咳き込んだ後に窒息死するという設定になっている。

 ▼増殖

 生前の貞子は、身体的特徴は女性であるが生物学的には男性であるという睾丸性女性化症候群であり、子供を産むことができない身体であった。
 しかし復活後の貞子は、他の女性を媒体に、あるいは自分だけでも増殖が可能という、全く新しい形の人類へと進化することとなった。 リングウィルスに感染したことにより貞子を妊娠した女性は、受精から1週間で臨月に至り、貞子を出産する。
 さらに、赤子として産み落とされた貞子は1週間程度で成人へと成長する。
 この生まれた貞子は単なるクローン再生ではなく、生前の記憶を保持している。
 また、リングウィルスに感染した女性を媒体として現世への復活を果たした貞子は、半陰陽者として完全な両性の生殖能力を持っており、自らの精子を自らの卵子に受精させることで、自分で自分のクローンを出産することができる。
 原作では、リングウィルスを通じて再生した貞子はオリジナルの山村貞子本人の姿で復活する。
 一方、映画および連続ドラマ版の『らせん』では、貞子の記憶を持ちながらも、貞子を妊娠し出産した女性の容姿をコピーして復活するという設定で描かれた。

 ▼転移性ヒトガンウィルス

 転移性ヒトガンウィルス(Metastic Human Cancer Virus[36])は、原作『ループ』に登場する、近未来世界に蔓延している架空のウイルスである。
 環境シミュレーター「ループ」から現実世界へと持ち込まれたリングウィルスが変異したもので、
 発症すると悪性腫瘍を生じ、短期間で全身へと転移を起こすため、完治することはないとされる。
 当初は普通のガンの一種と見なされていたが、K大学医学部によって新種のウイルスであることが突き止められたと設定されている。
 設定では、レトロウイルスの一種であるとされ、体液を介して接触感染するという性質や、細胞を乗っ取る過程はエイズウイルスに似ていると言及されている。
 p53遺伝子に変異を起こさせ、DNAのテロメア領域を書き換える性質を持つ。
 遺伝子の塩基配列にはリングウィルスとの無視できない類似性が見られると設定されている。
 9個の遺伝子はすべて塩基数が2nの3倍の値となっているが、これはコンピュー柑橘類の香りターが二進法を用いることに関係しており、転移性ヒトガンウィルスの出自がコンピュータウイルスであることに由来している。

 ▼柑橘類の香り

 原作中では幾度か、呪いのビデオがもたらす怪異に触れた者や、貞子に遭遇した者が、柑橘類あるいはレモンの香りを嗅ぎ取ったという描写が登場している。
 また貞子の母である山村志津子も生前、予知の能力が働く時には決まって柑橘系の香りを感じたと話していたと描写されている。
 このほか復活直後の貞子と遭遇した安藤満男は、香水とは異なる、血のような異臭を嗅ぎ取ったと描写されている。

 《貞子の人物像》

 作中では幾度か貞子の容姿や人柄について描写されている。
 生前の貞子の写真を見た吉野賢三はその姿を、今まで見たことがないような美人であると形容した。
 生前の貞子と交際していた遠山博は、少女らしいあどけなさと時折垣間見せる艶かしさを併せ持った人物として彼女を回想している。
 一方で遠山と同様に劇団員時代の貞子を知る有馬真は、大人しく、あまり仲間と交わろうとせず、不気味な印象であったと述懐している。
 復活後の貞子と遭遇した安藤満男によれば、身長は160センチメートル弱、髪は背中の中ほどまで伸び、手の爪は割れており、ふくらはぎには紫色の痣がある。
 鼻梁は細く長く、若干つり目で二重瞼、声は低いが魅力的な響きがあったという。
 上位世界から貞子を観察した杉浦礼子は、顔立ちは完璧に整っているとしつつも、薄い唇からは薄情な印象を読み取っている。
 なお、リングウィルスに感染した者が貞子に操られて書いた文章は、あたかも自画像を客観的に描くことが難しいように、貞子の外見的特徴を適切に言い表せていないと設定されている。
 原作の短編「レモンハート」では、舞台女優をしていた生前の貞子が初舞台の前日のゲネプロ(通し稽古)で、傍目にも可哀想なほどに緊張していたという言及がある。
 原作『らせん』において現世への復活を果たした貞子は、正体を偽って安藤満男とデートした際に、お気に入りの映画を見ながら登場人物になりきって台詞を真似たり、雑誌を平然と万引きしたりと、天真爛漫な振る舞いも見せている。
 なお、このとき貞子と安藤が見た映画は、作中の描写などから1990年のフランス映画『ニキータ』であると言われている。

 原作における生前の貞子は、女優としての永遠の若さを渇望していた。
 貞子は自身が「呪いのビデオ」や「リングウィルス」を生み出した経緯を、自分が井戸の底で朽ちていく前に、自身の遺伝情報を何らかの形でこの世に残したいと願った結果であると語っており、復活に成功した際には自分の想像を超えた結果に面食らったとも述べている。
 なお、原作と映画版などの映像化作品では、貞子が「呪いのビデオ」を生み出した動機に差異があり、例えば映画版『らせん』における貞子はこれを、自分が井戸の底で味わった死の恐怖を不特定多数の人々に知らしめたかったためであると説明している。
 1995年と1999年のドラマ版、1998年の映画版とその続編およびリメイク作品など、多くの映像化作品において貞子は白ずくめの衣装で登場する。
 1998年の映画版では、白いドレス姿があたかも日本の幽霊の死に装束のように描写された。
 一方、貞子がこうした白い服を着ているのは映像化作品でのみ見られる描写である。原作『リング』における貞子は、長尾城太郎に殺害される直前にはグレーのスカートを身に着けており、『らせん』および「レモンハート」で復活を果たした際に安藤や遠山の元に現れた貞子はライムグリーンのワンピースを着ており、その後安藤と再会した際には水玉模様のスカートに生足という出で立ちであったと描写されている。
 原作において白一色の衣装で登場するのは初登場時の高野舞であるが[89]、映画版の舞は黒い服で登場する。映画版『らせん』の貞子は、復活後は高野舞の容姿をコピーして現れるが、このときの貞子は以前の舞とは一変して派手な衣装で登場するという演出がされており、赤い柄物の衣装を着ている。
 1999年の連続ドラマ『リング〜最終章〜』では貞子も舞も白い衣装で登場する。

 《貞子のモチーフ》

 貞子の母親である山村志津子のモデルは、明治時代に実在した人物である御船千鶴子であると言われ、『リング』の作中では千里眼事件を想起させる超能力実験の経緯が描かれている。
 貞子という名前を、千里眼事件に関わった実在の人物である高橋貞子と関連付ける意見もある。
 1991年に出版された『リング』よりも以前から広まっていた都市伝説、「カシマさん」との関連性を指摘する意見もある。
 貞子がビデオテープを介して広まり、見た者を呪い殺すのに対し、カシマさんは噂を介して広まり、噂を聞いた者の元に現れて対象を殺害する。1998年の映画版における貞子は、白い衣装を着た長い黒髪の女性という姿で描写されるが、これは古典的な日本の幽霊のイメージを反映させたものである。
 また、映画版における貞子の描写には、監督の中田秀夫と脚本の高橋洋が1996年の映画『女優霊』で用いた手法や反省点が反映されており、同作に登場する幽霊は、映画版における貞子の原型とも評される。
 なお映画『女優霊』の内容には高橋洋が子供の頃、日本で1967年にテレビ放送されたアメリカ映画『シェラ・デ・コブレの幽霊』の予告編を目にした経験が反映されており、これが映画版『リング』のアイディアにも影響を与えているとされる。
 1998年の映画版における、貞子がテレビから這い出してくる映画版独自の描写は脚本の高橋洋が付け加えたものである。
 テレビの中から怪異の主が現れるという描写に、1982年のアメリカ映画『ポルターガイスト』との関連性を指摘する意見もある。

     〔ウィキペディアより引用〕