ミュージカルな日々

ミュージカル好きの私が、観劇・映画・ドラマ・音楽・本の感想を書きつづるブログ、になる予定。

韓国ドラマ「魔王」 感想

2010-11-25 | ドラマ
じっくり見続けてきた韓国ドラマ「魔王」,最終話まで見終わりました

ラストには賛否両論あるようですが,私はネタばれ写真を見てしまっていたので,
心の準備ができていたせいか,そこまで衝撃は受けませんでした

ただ,もう少し救いがあってもよかったのになぁとはやっぱり思ってしまいます
あれでは,あまりにもヘインが可哀そうで…
彼女は,愛する男性と心から信頼していた男性をいっぺんに亡くして,
この後どうやって生きていくんだろう…と思ってしまいます。あまりにもつらすぎるラストでした

そんなラストは,もう仕方がないとして,
最後までこのドラマはクオリティが高かったです

特に,事件の原点の場所での主役二人のぶつかり合いには,
心がそのまま掴まれるような,凄まじい切なさ,苦しさを感じました

以下,完全にネタばれですが,
スンハ(テソン)の復讐の締めくくりは,オスに自分を殺させることで,さらなる地獄へとオスを突き落とすことだったのです。

それなのに,オスはテソンを殺さなかった。
むしろ,テソンに向かって,自分(テソン)自身を許して,そして「生きろ」と告げる…

でも,もはやテソンは,自分の行ってきた復讐の罪の重さに耐えられなくなっていて,
その言葉もまともに聞くこともできず,半狂乱となって,オスともみ合っているうちに,誤ってオスを撃ってしまう…

ここは,もう,スンハ(テソン)役のチュ・ジフンの演技がすごくて,息もできないくらいに画面に見入ってしまいました。
ここまでの緊張感を持って,ドラマを見るのは本当に久しぶり。

そして,ここの脚本のすごさにも感服です。
単なる復讐劇に終わらせず,復讐される男と復讐する男がまるで双子のように感じさせるラストを用意するなんて…
「復讐」といえば,何でも許されるかのような日本の2時間サスペンス製作者は,このドラマを見るべきでしょうね。

そして,チュ・ジフンの俳優としての素晴らしさに,脱帽。

特に,ラストに向かう3話くらいは,前半の冷静で大人びた弁護士の顔とは打って変わって,
兄が殺されたその時から時計が止まってしまった16歳の少年そのものを思わせる表情もしばしば見せるようになるのです。

罪の意識と自己嫌悪におののき,救いを求めながらも,もはや復讐を止めることもできない逃げ場のないスンハ=テソン。
その姿に何度も何度も泣きそうになりました

一方で,テソンが,協力者のヨンチョルに復讐を持ちかける回想シーン,
復讐に向けて純粋に思いつめ,暗いながらも輝きを放つ若き日のテソンの表情を見た時には,呆然となりました。

だって,冷静な弁護士の表情とも,16歳に逆戻りしてしまった壊れそうな表情とも,また全然違う顔なんです。
まさに,光り輝く美しきルシファー=堕天使そのものの表情でした。
(私,こんな少女趣味な表現,好きじゃないんです
でも,この時の彼の表情はこう表現するしかないものだったのです…)

…という訳で,ストーリーにも,
そしてそれを誠実に素晴らしい演技で表現しきった,チュ・ジフンとオム・テウンの主役二人にも,
言うべきことは何もありません。本当に素晴らしかったです

思わず,DVDを買ってしまいたい衝動に駆られています。
でもお金もないですし,とりあえず,動画を漁ってみました。よかったMVを貼っておきます



(二つとも完全にネタばれ動画なので,ご注意を。)

一つ目は,挿入歌をバックにしたもの。これを見るだけで泣きそうです。
二つ目は,サラ・ブライトマンの歌を合わせてありますが,これも余計に泣けます


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