新・仏像ワンダフル!

千年の時を超えて仏像との新しい出会い
いやいや街を見渡せばよく似た人がいたような・・

世親立像-1  興福寺北円堂・奈良 鎌倉時代

2012-07-28 08:51:40 | 旧仏像ワンダフル
兄の無著に比べるとがっしりしていて
年齢も若い時分のもののようです。

眉間にしわを寄せて悲痛な趣を漂わせているのは
どうしたことでしょう?

一説には初め、兄とは異種の仏教を修めて
これを極めたつもりが、兄から大乗仏教を勧められ
それまでの自分の修練を否定し、自分の耳を
切り落として新しい教義を追及していったとか。

真摯な姿が狂気と隣り合わせな、
ちょっぴり哀愁をを呼ぶ方ですね。