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抗うつ剤神話の崩壊

2006年03月29日 | Weblog
Los Angeles Timesより

抗うつ剤は多くの人が願っている程の魔法の薬ではない。年々増加し続けていた抗うつ剤の販売額が昨年急速に下降しました(前年と比べ約15%減少)

現在多くの研究で「単一の薬だけでは効果的な治療は得られない」「薬を処方されても、処方された全ての薬を飲み続ける人の数の低下」が明らかにされています。

Andrew Leuchterによれば一番問題なのは「薬が作用するかどうかではなく、誰がどの薬と合うのか全く持って予測出来ないことです」と指摘しています。合う薬を探すために様々な薬が処方されますが、そこにたどり着くまでに断念してしまうケースは多いでしょう。

American Journal of Psychiatryのとある論文にはSSRI単一での治療で効果が得られたのは30%のみと発表されていました。個々に合う「複合の薬」を探し当てるのは至難の業でしょう。といっても、治療を辞めて自然に治るのを期待するのも名案とは言えませんので、非常に難しいことです。

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