あいよっこの旅ログ:::Part2:::

「女性のひとり旅は冒険の始まり!」

「身体の声を聞く」

2007-11-29 23:01:14 | 「脳」「こころ」「身体」

みなさんは身体に良い、健康に良い、なにかに効く、という栄養剤とかサプリメントを摂取していますか?ドラッグストアのコーナーに行くと、いやー、それにしてもたくさんの種類、すごい量が販売されています。さらに中高年向けの健康雑誌、地域で発行されるフリーパーパー、新聞紙上の広告、TV番組で、そしてTVショッピングで。どこもかしこも健康食品、薬品だらけ。

なかでも「~~を食べてすっきりダイエット」「これを食べてメタボリックを解消」など、そもそも矛盾ですよね?マス・メディアの「誇大広告」「偽装」「番組での過剰演出」「商業主義(売らんかな主義)」が指摘されても、それに乗ってしまうところが私たちの弱いところです。<o:p></o:p>

「わが身を守る欲望」はことばを変えると「安心・安全を守る欲望」ともいえますし、さらには「不老不死を願う欲望」に続いていくのでしょう。もちろん口から食べたり飲んだりするので、食欲とも関係しています。その昔は権力の頂上にいる王様のものだった願いが、今では全員のものになったのです。<o:p></o:p>

小学校の給食に鯨から作った「肝油」というものがありました。ビタミンAを補うための甘くて赤いドロップスを、私も食べるのが好きでした。このころから日本人は栄養素を物質で補う習慣ができたようにも思えます。その後日本人は世界の中でも薬好きに成長(?)したのです。メディアでは、若い女性が多種類のサプリメントを食事代わりにしている、などと面白おかしく報道していますし、現実に私の周囲でもなんらかのサプリメントを摂取している人はかなりいます。そのこと自体が悪いわけではなく、肝心の食事に対する配慮が少なくなることが心配です。

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写真:奄美大島のバス停「ばしゃ山村」と上方のばしゃ山文化村。こんなバス停があるといいな

 

 

今はできるだけ食品以外の栄養剤やサプリメント類を、私は摂取したくないのです。栄養学的には食品をバランス良く、腹八分目食べることが基本と学びました。(これがきちんとできないところが問題ではあります)どんなに良いといっても、やはり合成された物質は添加物も含んでいて、身体にとって異物ではないでしょうか?<o:p></o:p>

日本ではお料理を作るのはまだまだ女性が圧倒的に多いですが、それが「女性の寿命の長さに関係している」という説もあります。つまり無意識に自分の身体が必要としている食品を選択して、調理しているからだと思います。たくさんある食材のなかで「今日はこれとこれをあの料理にしよう」と選ぶとき、そういえば必ず自分が欲しいものを選んでいます。<o:p></o:p>

「医食同源」。本当の健康は自分の身体が必要とするものを摂取することから。そのためには自分の身体の声に耳を澄ませることが大切です。外からの情報に振り回されるのではなく、もっともっと自分の身体を意識することが必要だと思うのです。<o:p></o:p>

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「ハラハラ・ドキドキはカイカーンのもと」

2007-11-28 02:47:35 | 「脳」「こころ」「身体」

「赤ちゃんはまずママのおっぱいに依存する」と書きましたが、おっぱいは食べ物を与えてくれるものであり、ひいてはわが身を守るものでもあります。さらに赤ちゃんは、おっぱいを吸う行為に最初から「性的快感」を感じている、と指摘したのはかの有名なフロイト(ジークムント・フロイド、1856-1939)です。乳幼児の発達を「リビドー(性的欲望に基づく精神エネルギー、意味わかりにくいですね)」の概念から考察して、最初の段階を「口唇期」と名づけました。赤ちゃんにとっては「口」だけが世界のすべて、という時期です。<o:p></o:p>

こうして見ると欲望はきちんと分類できるものではなく、いろいろな場面で重なり合ったりつながったりしているもののようです。赤ちゃんとお母さんに始まる「他者に対する依存」は今日最も重要なことであるし、一方さまざまな問題を含んでいます。これについてはまた後で考えましょう。<o:p></o:p>

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さて話を元に戻して、3番目の「わが身を守る欲望」についてです。現代日本ではもちろん戦争や紛争はないし、悪くなったとはいえ治安も相対的には良いので、外敵に責められることは少ないです。それなのにわざわざ戦争地域に行って見たい人はいるようです。今現在もイラクで人質になっている人もいますし、かつて大きな人質事件もありました。<o:p></o:p>

写真:奄美空港近くの海岸。海も山も空もくっきり。

 

 

また古今東西冒険に挑む人は多いし、危険を承知で厳しい自然に挑戦する人は後をたちません。こうした行動は、「身を守る欲望」とは全く反対の行為と思えますが、なぜなのでしょう?冒険に向かう原動力の一つはもちろん好奇心だと思いますが、どういうわけだか「危険な行動につきもののはらはら・ドキドキの不安感や危険に向かう恐怖心など」を人は求めてしまうみたいです。日常生活でスリラー・ミステリー小説を読んだり、さらに気味悪い映画を見たり、おばけ屋敷に興奮する行為もやはりそのたぐいでしょう。そして現実に死亡事故が起こる可能性もあるのに、人々は嬉々としてジェットコースターで勇気試しをします。<o:p></o:p>

どうしてわざわざドキドキのことをするのか?って自分の場合を考えてみると、やはりその前の不安や恐怖が多いほど、問題が解決したとき、ほっとしたときの気持ちは、これは「カイカーン!」といえるからだと思います。こうした行為は「わが身を守る欲望」が形を変えたもの、進化の足跡といえるのでしょうか?<o:p></o:p>

現代社会では「冒険的行為」は勇気のある行動だし、依存とは言わないですが、これに類するものは「ギャンブル依存」などがあります。パチンコに夢中になって乳幼児を車に置いたまま放置し、熱中症で亡くなる事件は毎年起こります。はらはらドキドキも人に迷惑をかけない形で充足できるといいですね。<o:p></o:p>

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「依存の基本はママのおっぱい?」

2007-11-25 21:35:42 | 「脳」「こころ」「身体」

「依存」を脳の仕組みからいうと、たとえば「薬物依存が起こる仕組みは、空腹を感じる仕組みと同じである。ただし薬物は食べ物と違って、【中略】・・耐性がついて、次第に量を増やさないと同じ効果が得られなくなるし、その物質が体内にないと落ち着かない依存状態になる(リタ・カーター)」といっているので、「食欲に関係している」のかなと思います。<o:p></o:p>

そして「依存性薬物のほとんどは、大脳辺縁系の一部の報酬経路に作用して、セロトニン、ドーパミン、エンドルフィン、ノルアドレナリンなどの神経伝達物質のレベルを変える働きを持つ(同)」といったいわゆる快楽を起こす脳内ホルモンに直接働きかけることがわかります。<o:p></o:p>

 では臨床心理学=こころは、「依存性」をどう見ているのでしょう。「他者の力を頼りにしようとする性格、行動傾向を示す発達心理学用語。特に乳児が母親に対して示す接近的な傾向を示すことが多い」(『臨床心理学キーワード』)つまり乳児にとっては母親が飢餓動因を満たしてくれる存在なので、接近行動をおこし、依存性を持つというのです。そのときの脳の状態が「食欲を満たされた時に脳内ホルモンが出て、高揚感・快楽を感じる」となるのでしょう。基本的な依存とはママのおっぱいから始まるのです。

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写真:奄美ばしゃ山村の玄関。レストランの入り口も同じ雰囲気。

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 みなさんは自分はこれに依存している、というものがありますか?コントロールを喪失し、それがないと禁断症状が出るとまではいかなくても、もしなかったら落ち着かないとか不安になる程度のものは、たいていだれもが持っているものです。これを見ているような人だったら、ネット依存とかケータイ依存とかの傾向は強いのではないでしょうか?<o:p></o:p>

 前に書いたように「脳の基本的な欲望は、食べ物を見つける、セックスする、わが身を守るといったこと」(リタ・カーター)です。食べ物に対する依存は、つまり口から入るものに当てはまります。私もこれに属するでしょう。そのつどこだわりの食品とかスイーツにはまったりします。ときにコントロール不可です。助けて~~!<o:p></o:p>

次に恋愛依存症・セックス依存症は二番目の欲望です。私もこれに・・・どうかな?心理療法の中には「セックスセラピー」というものもあります。セックス時のオルガスムは、(自分で作る)脳内ホルモンが最大になるといわれます。脳と身体とこころにとって大切なことなのです。<o:p></o:p>

 長くなったので次回に続きます。

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「ドーピング」

2007-11-23 21:43:16 | 「脳」「こころ」「身体」

ドーピングは「男性ホルモン」「蛋白同化ステロイド」「成長ホルモン」などの薬物を使って筋肉増強を図ったり、興奮させたりして、スポーツの記録や成績をあげようとする行為です。<o:p></o:p>

最近では女子短距離陸上界のスター、マリオン・ジョーンズ(シドニーオリンピックで3個の金メダル・米)が家族にあてた手紙で、「禁止薬物を使用していた」と告白し話題になりました。彼女は優れた身体能力を持ち、多種類の競技に挑戦したところから「女性カール・ルイス」というあだ名もあったそうです。

しかしオリンピック委員会では100回を超える検査でもドーピングを見抜けず、はからずも「チェックのいい加減さ」が明らかになってしまいました。つまりひっかからなければOK、周到なスキルや方法を持つ人が有利になるのです。<o:p></o:p>

野球のバリー・ボンズ外野手(サンフランシスコ・ジャイアンツのホームランバッター)も薬物使用が疑われ、最近問題になっています。このような疑惑はスポーツ界に蔓延していることが指摘され、事実たくさんの不祥事も相次いでいます。<o:p></o:p>

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読売新聞1114日付けに「『ドーピングは悪』なのか」という記事がありました。そもそもドーピングはなぜ「悪」なのか、そのルールは正しいといえるのかを考察しています。その中で印象に残ったのは神戸女学院大教授で合気道暦30年という内田樹さん(57)のことばです。(筆者省略でその一部を書きます)「本来人間の身体能力は、敵に襲われた時逃げるという力だった。だがスポーツはその火事場のバカ力をずっと使う、命を削るような営み」「ドーピングとは体が嫌がることを、金や名誉のために脳が命令し、受け入れさせる。そんな倒錯的なことをするのは人間だけ」だけど脳だけの責任でもない。「脳が体を支配すると考える人が多いが、脳だって臓器のひとつ。脳と体はバラバラではない」その一例として「村上春樹さんはランニングを長年続けることで作家としての能力も高めていった」と説明しています。<o:p></o:p>

記事では「日本人は生き延びるための身体能力をないがしろにしているのでは?脳ばかりが肥大した人間が増えている社会は危険」と問題提起しています。<o:p></o:p>

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 でもドーピングは、覚せい剤やアルコールなど他の化学物質の摂取と同じこと。手軽にスピーディに「脳にFireDanceを起こし、身体能力を高める」効果を出そうとする行為なのですが、「悪か、そうでないのか」を議論するところに、「いくばくかの許容姿勢」が見て取れます。それはスポーツの効果をあげるという正当な理由(とされるもの)があるからでしょう。<o:p></o:p>

 息子が野球をしていた頃、SAVASプロテインというものを摂取していた時期がありました。いったいなんだろう?なんのために飲むのだろう?と不安はあったのですが、口を出すことはできません。まあこれには変なものは入ってないと思いますが、指導者などから言われると普通は従います。あれが良い、といわれれば飲み、これが効く、と宣伝されればためらうことなく摂取する、というのが普通の感覚になっているのですね。

そこに危険があるという意識があまりないのです。                                     

 

 

写真:あやまる岬のハイビスカスと海。

「ここであやまれ!」の場所ではなく、丸く盛り上がった地形があや織りの手まりに似ているからだよ

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「手軽にFireDance-覚せい剤」

2007-11-22 00:39:39 | 「脳」「こころ」「身体」

1115に女優三田佳子さんの涙ながらの記者会見をTVで見ました。次男の覚せい剤逮捕(3度目)に対して「すべては私たち夫婦の養育、教育の失敗」と謝罪し、最後に「…息子をどう更正されればよいかわからず、一晩中泣いていました」と目の腫れもない、いつもの美しいお顔で語っていました。(決して皮肉ではありません。でもねたみ?)<o:p></o:p>

同年代の息子を持つ身として、なんだか見ていて切なかったです。職業のためとはいえ、27歳の息子の後始末を世間のみなさまにお詫びしなければならないことに。できれば本人が謝罪して欲しかったです。そして悪い芽が出た最初の頃に、親や周囲の毅然とした態度で未然に防ぐことはできなかったのでしょうか。<o:p></o:p>

また今日は元光GENJIメンバーの覚せい剤所持による有罪判決が出ていました。彼は「離婚のあと、息子に会えなくてつらかった」と言ったそうですが、「その息子につらい思いをさせてしまった」のは皮肉なことです。芸能界だけでなく、若い人たちの間で安易にドラッグが使われていることはとても心配です。<o:p></o:p>

ここで少しことばの説明です。医学的には、アルコール、ニコチン、シンナー、覚せい剤などを使用して精神や行動に可逆的な変化が起こることを「中毒」と言い、それらの物質の使用が本人のおもうままにならなくなり(コントロール喪失)、日常生活に支障が生じる状態を「依存」と呼びます。一方臨床心理学では一連の症状を「物質関連障害」と称し「物質を摂取して起こるすべての精神と行動の障害」と位置づけています。心理学では身体的な要素はあまり考えないようです。(参考:『臨床心理学キーワード』坂野雄二編集、有斐閣双書)<o:p></o:p>

合併症としてほとんどの物質において「うつ病」が見られます。三田さんの次男も「うつ病で入院・・・」と説明していましたね。ドラッグで一時的に高揚したあと、気分が低下するのは当然といえば当然です。あるいはもともと落ち込んでいたり、感情表現が充分できなかったり、憂鬱感がある人が必要とし、使用により得た快感にはまってしまい、忘れられなくなるという状況もあるのでしょうか。<o:p></o:p>

現代のドラッグの使用を見るとなんでも手軽に手に入れたい、手に入るはず、という風潮を感じます。あまり昔と比較するのはいやですが、なんだかファーストフード店でハンバーガーを買うみたいなスピード感と手軽さが標準化しているみたいです。もともとは苦労して食べ物を得た時、子孫を残すべく相手を探し当てた時、あるいは一歩一歩進んで到達した山の頂で感じた達成感とか、スポーツで勝利した感激など、そんな時に得られる感情や感覚であったはず。もし脳と身体がそれを知っていれば、あるいはドラッグに頼ることもなかったのでは、と思ってしまいます。

 

 

<o:p>写真:半潜水艇「せと」の窓から見た奄美大島・大島海峡のさんご礁。太陽の光がゆらゆらして見にくいですね。でもとってもきれいでした。</o:p>

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