あいよっこの旅ログ:::Part2:::

「女性のひとり旅は冒険の始まり!」

2017 岩手県の桜もいいねっ! ⑦

2017-06-19 12:33:02 | 2017 岩手県の桜

             

        撮影日:2017/4/27  「北上展勝地」満開の桜、風に舞う桜吹雪

                               だけど桜吹雪がわかりにくい~。

 

 

  最終日2017/4/27。

  昨夜泊まった「鉛温泉」は立ったまま入る「白猿の湯」が有名で、1.25mの深さの底から湯が湧き出ているのです。賢治の童話「なめとこ山の熊」にも出てくるよ。

 

  「白猿の湯」は基本的に男女混合湯ですが、女性だけの時間帯もあります。ドアを開けると下方向に想像以上に広い楕円形の温泉があり、面白そうでしたが、ちょうど入っていた女性がいっせいに上を見るなど、なぜか勇気が出なかった~。                     

 

  台川上流にある「台温泉(だいおんせん)」は、賢治の作品はもちろん、坂上田村麻呂(さかのうえたむらまろ)伝説も残る古来の名湯です。昔ながらの温泉街風情が残る細い道を通っていると、まるで映画に出てくるような旅館を発見!(実際に出ているかも?)どうやらここは宮大工が建てたようです。

 

  それにしても宮沢賢治さん、岩手県をエスペラント語の発音をモチーフに「イーハトーブ」(ドリームランドの意味)と呼んだことひとつとっても、天才的な個性や言葉使いを感じますね。38歳という若さで亡くなったことは残念です。

 

  近くの「釜淵の滝」も賢治作品の「台川」に登場します。高さ85m、幅25mですが、まるでお椀をふせたような丸く盛り上がった岩床から滑り降りているところが珍しい。 与謝野夫妻の歌碑がありました。「山あまた まろき緑を重ねたる 中に音しぬ 台川の水 :与謝野寛」「深山なる かじかに通う 声もして 岩にひろがる 釜ふちの滝 :与謝野晶子」

 

  どちらもすっきりと表現されていて、静かな音が聞こえてくるようですが、あいよっこはどちらかというと晶子さんに共感です。みなさまはいかがでしょうか?

 

  「みちのく三大桜」の「北上展勝地」は、北上川沿いに2kmにわたって桜並木が続き、樹齢90年を超える大樹もあります。さらに川を渡って約300匹のこいのぼりが泳ぎ、なかにはコイとは違うものも泳いでいるよ、な~んだ? 答えは下を見てね。

 

  満開の桜、風に舞う桜吹雪、あたり一面が薄いピンク色に染まり、今年の桜をしっかりと満喫できました。                    

 *** 「2017 岩手県の桜もいいねっ!」を終わります。まだまた見どころがいっぱいある岩手県 ***

 

         「鉛温泉」

       「台温泉」の宮大工による本格的な日本建築

         ユニークな形の「釜淵の滝」

      与謝野夫妻の歌碑

        北上展勝地 約300匹のこいのぼり

 

                    樹齢90年の古木も

       道すがらの「曹洞宗 松山寺」  

       答え:鯉に混じって黒いうなぎの「うなぎのぼり」縁起がいいからかな? 

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2017 岩手県の桜もいいねっ! ⑥

2017-06-16 22:15:00 | 2017 岩手県の桜

           撮影日:2017/4/26

    「浄土ヶ浜」で2羽のウミネコを「恋人?」と思ったら・・・

    母子のようです。足に注目!黄色いのでウミネコ。

 

  昨日の強い風は天気崩れの前兆だったらしく、朝から曇り⇒雨となりました。今日は「浄土ヶ浜」や「遠野」を経由して、再び内陸部の花の巻地域へ移動するのでまあいいか~。

 

  「浄土ヶ浜」は約300年前の江戸時代に、宮古山常安寺の霊鏡和尚(れいきょうおしょう)が「さながら極楽浄土のごとし」と感嘆したことが名前の由来なのです。白い流紋火成岩が連なり、先端にある「子安地蔵・賽の河原・血の池」など興味深いですが、環境保護のために上陸禁止なの。

 

  クルーズ船も人気があり、うみねこ軍団が人を恐れることなく寄ってきます。ちなみにうみねこはセグロカモメに似ていますが、カモメより小さめで、「ミャーミャー」という鳴き声とか、黄色い足などが特徴です。 

 

  昨日北山崎の大きな断崖絶壁を見たためか、想像していたよりこじんまりと感じられます。確かに一幅の掛け軸みたいに整った美しさで、「海の日本庭園」と呼ばれるのも納得です。

 

  宮沢賢治は1917年に訪れて「うるはしの 海のビロード 昆布らは 寂光(じゃっこう)のはまに 敷かれひかりぬ」と詠んでいます。周囲に立ち並ぶ奇岩が屏風のようになり、海はたいてい静かで滑らかなのでしょう。

 

  約100年前に書かれた柳田國男氏(やなぎだくにお)の「遠野物語」は、日本民俗学の始まりともされています。この名著により遠野は「永遠の日本のふるさと」となりました。

 

  「遠野物語」に登場するかっぱや座敷わらし、天狗、山姥などの妖怪たち、そして謎多い巨岩、五百羅漢などの遺跡・・・どこをとってもミステリアスな雰囲気に満ちています。異界と交わる境界かもしれないですね~。大好きです。

 

  遠野市は「怪遺産」の認定を受けました。これは世界妖怪協会(初代会長:水木しげる)と妖怪マガジン「怪」(角川書店)が認定しているもので、第1回:鳥取県境港市、第2回:徳島県三好市に続く第3回の認定です。

 

  妖怪の人気者はなんといってもカッパですが、出没ポイントが数か所あり、遠野のカッパの特徴は顔が赤いことらしいです。特に太郎淵の太郎カッパは、エッチな色好みカッパなのでご注意!どんな風にエッチなの?

 

  有名ポイントは常堅寺の裏手にある「カッパ淵」で、清流が流れる淵には釣り竿の先にきゅうりがぶらぶら・・・。ここに住むカッパはある時人に捕まったけれど、常堅寺の和尚さんに助けられ、後日同寺の火事を消したと伝わっています。

 

  近所に住む「かっぱおじさん」は、かっぱが出現しそうな時に案内してくれる「まぶりっと(守り人)」なのです。残念ながらおじさんにも会えず、もちろんかっぱにも会えなかったけど、折からの小雨のなか、確かに妖艶な気配があったよ~。

   白い桜は目立ちにくい。

 

 

     ウミネコが集まってくる

     「浄土ヶ浜」周辺には可愛い花たちがいっぱい。

      上:「オオバキスミレ」    下:「ニリンソウ」

                        下:常堅寺の裏手にある「カッパ淵」

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2017 岩手県の桜もいいねっ! ⑤

2017-06-09 18:51:18 | 2017 岩手県の桜

   写真撮影日:2017/4/25

   「北山崎断崖クルーズ」断崖絶壁が続きスケールでっかい!

   スリルも満点 

 

  「北山崎海岸」は、約8kmに渡り200m級の断崖や尖った山々が連なり、また「矢越埼の通り穴」など、波による浸食でできた洞窟「海食洞」も多く、変化に富んでいます。

  またこの地域の地層が特異なのは、白亜紀時代(7000万~1億3500万年前)の化石が多く含まれる古い地層が表出していることです。

 

 地質学者としても有名だった宮沢賢治は、そこに関心を持ち観察・研究を行いました。作品「楢ノ木大学士の野宿」では、この白亜紀地層に恐竜化石の存在を予言しているのですが、なんと予言通り1978年岩泉町茂師で日本初の恐竜化石が発見され「モシリュウ」と命名されたのです!

 

  ぜひ体験したかった「北山崎断崖クルーズ」に電話で問い合わせると、「3便(13時出発)は波風が強く中止の予定。だけど最終便15時発は未定なので、またTELしてください」とのことです。再びTELすると「出発します」。「わぁおラッキー!」です。

 

  だけどその後待っていたのは・・・? 陸地では素人目にたいしたことない波風だったのに、そこはビッグ太平洋、少し沖に出ると大変なことに!! 

                         

  最初は横波を受けて左右に揺れていたクルーズ船は、そのうちジェットコースターのように上がり降りして、縦波を乗り越えているよう。 時に波しぶきが舞い上がり、襲い掛かり、乗客のあいよっこと夫婦連れの3人はとってもスリル満点でした。太平洋を甘く見てはいけないよ!

 

  終わって若い船長さんに「これってふつーですか?」と聞くと「違いますよっ~、大変でした」とのことで、「やっぱそうだよね。大変なのに船を出してくれたのね」と納得したのです。

 

  しか~し写真撮影は揺れ動く船内、しかも昼下がりの太陽は逆光となり、素敵な断崖絶壁の写真はううむ、難しい、ダメかも・・・。お天気良くて海が穏やかな時は「ざっぱ船による青の洞窟探検ツアー」などもぜひ参加したいです。

 

    クルーズ船からは海蝕洞がまじかに見える

    にわかにガスが出てきて写真がぼんやりしてきた。

   展望台から先端に行き、さらに海岸線まで降りる道が整備されていますが、

   とても高いだけに下りるのは大変そう。

   「机浜番屋群」も再建されました。海岸の景観はどうなのでしょう?

   下:浄土ヶ浜周辺で見つけた「シロバナエンレイソウ」珍しいね~。

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2017 岩手県の桜もいいねっ! ④

2017-06-09 18:23:04 | 2017 岩手県の桜

       写真撮影日:2017/4/25

   田野畑村  震災被害遺跡の防潮堤が残る「明戸海岸」

  おびただしいカモメたち

 

  盛岡市から東に向かうと鍾乳洞マニア垂涎の「龍泉洞」がありますが、「今回はとにかく三陸海岸へ」と泣く泣くパスします。「三陸海岸=日本有数のリアス式海岸」は、絶対いつか行きたいと思っていました。「海のアルプス」と呼ばれる「北山崎海岸」、宮古の「浄土ヶ浜」、いいな、行って見たいな~!

 

  ただ一方で美しいリアス海岸は、海岸線より陸地部分の奥が狭く浅くなっている入江なので、津波の波高が急激に高くなったり、繰り返し襲ったりするため津波被害を受けやすいのだそうです。「3・11東日本大震災」の爪痕はまだまだ各地に残っています。

 

  国は東日本大震災後2013/5に、久慈市から宮城県気仙沼市に至る沿岸一帯を「三陸復興国立公園」として創設しました。さらに2015/9には「三陸ジオパーク」と認定し、同地域全体で自然の保全と人間との共生をはかるとともに、震災復興に向けたプロジェクトなど、さまざまな活動を実施しています。多彩で魅力的な「潮風トレイル」や「体験プラン」ができるのは嬉しいです。

 

  三陸鉄道(愛称:さんてつ)は、震災被害から3年後の2014/4月に全線復活しました。久慈市~宮古市間を走る「北リアス線」は美しい海岸線はもちろん、「お座敷列車」「こたつ列車」などの楽しい列車も楽しめますよ~。

 

  再建された「たのはた駅」は宮沢賢治「銀河鉄道の夜」にちなんで愛称「カンパネルラ」とも呼ばれます。楽しい外観、駅内はレトロムードたっぷりです。撮影していると遠くから「ポオ~~っ♪」の汽笛がっ。おおキター!グッドタイミング。今後は乗ってみたいな。

 

 

   明戸海岸の防潮堤遺産:M9の地震後の第一波・波高約17mが襲い、

              引き波で破壊された

  再建された「カンパネルラたのはた駅」

   レトロな駅内

   トンネルを抜けてさんてつがキター

   乗客おひとり下車

   途中の湖ではコハクチョウが・・・ 

   ***続く***

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