写真:熊野本宮大社の主祭神「家津御子」は真ん中の棟。
熊野三山というのは「熊野本宮大社」、新宮にある「熊野速玉大社」、そして「熊野那智大社」をさしますが、なかでもここ本宮大社は中心的存在です。奈良県(大和国)に通じる「熊野参詣道 小辺路(くまのさんけいみち こへち)」と「大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)」の起(終)点ともなっています。
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びっくりすることには、「熊野神社」と呼ばれるお社が、北は青森県から南は沖縄県まで(なぜか北海道にはない)全国になんと3831社もあるのです! 古来より熊野御幸が重要とされた影響なのでしょうか?ここはそうした幾多の「熊野神社」の総本山でもあります。御鎮座以来2000年以上の歴史を誇る格式の高いお社はどんな雰囲気なのでしょう?期待でわくわくです。
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参道の入り口にはご存知「やたがらす」の大きなのぼり。(写真右)JAPANサッカーのシンボルで有名なこの鳥は「日本神話で神武東征の際にタカムスビによって神武天皇の元に遣わされ、熊野国から大和国への道案内をしたとされる三本足の鳥」(ウィキペディアより)です。
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杉が左右対称に並ぶ参道の階段(写真左)を上がり、神門をくぐると、桧皮葺の社殿が3棟並び立っています。なのに「・・・ううむ、意外と普通だなあ」と思ってしまいました。それほど長い歴史が肌で感じられないのです。なんだかちょっとがっかり。
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物足りなさを感じながら「宝物殿」(入場料300円)に寄って理由がわかりました。もともとは熊野川の中洲にあった社殿は何度も火災や災害に会ったのですが、明治22年の大洪水でほとんど流失し、現在の地に遷座(移転)したということです。
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災害を逃れた品々が貴重な資料として保存されていますが、数は少ないです。「あのう、ここだけですか?」と(暇そうな)係りの人に聞くと、「たくさんあった宝物が全部水害で流れてしまったので・・・」と残念そうに言いました。 元の場所「大斎原(おおゆのはら)」は現在地の南方にあり、大鳥居と小さな祠が建っているのだそう。こちらを見たかったです。
写真:神門には巨大しめ縄がかかっています。
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さあて本日のお宿は十津川温泉の繁華街(?)にある、民宿Tです。夕食のアユはご主人が釣ったものだそう。二津野(ふたつの)ダム湖が少し遠くに望めますが、同じ値段(1人/2食で1万円)の昨日のお宿に軍パイをあげます。
なんといっても露天温泉が素晴らしかったし、お部屋の前には山と杉の屏風、真下には川のせせらぎ、というロケーションもぐう~っ! 一方であまりにも自然に迫りすぎ、街暮らしのあいよっこには「山の精」と同室している感じさえしましたが・・・。
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みなさまは1泊以上の旅だったら、お宿は同じところを選びますか?1ヶ所で落着きたい人も多いでしょうが、私は違うところに泊まりたいタイプです。普段はメンドクサイこと大嫌いなのに、これってやはり好奇心?単に気が多いのかな?
写真:民宿Tの夕食は天然あゆが自慢。
(正直、味の判別はできないです)
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