小説 「カラ-リスト マユミ」
フィクションです
Copyrights(C)Takahashi
3-5 カラ-心理テスト
「こんなこともテストに出てしまうんですか。。。
驚いたな。。。ん~」
彼は苦笑いをしながら、少し考え込んでいる様子。
話しを切り出そうかどうか、迷っているようだった。
「お話になりたくないことは、無理に話さなくても大丈夫ですよ。
山中さんに思い当たることがあって、そのことかな、と
思われているのでしたら、それだけで十分な意味があります。」
「はい。。。大体は、、、思い当たることはあるんですが。。。」
短時間でしかも初対面なのだから、いきなり心の奥底に
沈めてある感情を、ためらいもなく表に出すことは難しい。
話したくないときは、無理に聞き出すことはしない。
本人が、そのことに気が付くことが大切なのだ。
気が付いたことで、その思いともいずれは向き合わなければ
ならない、、、という気持ちになる。
心の中のもつれた感情を、少しずつ解いていくきっかけになるはず。
最後に、彼の偏った心に対するバランスのとり方を
アドバイスして終了した。
「ありがとうございました。なんかすっきりしました。
面白かったです。」
そう言って、彼はさっきまでしていた苦笑いとは違う
さわやかな笑顔でサロンを後にした。
このカラ-心理テストは、自己統制心理学を
基にしたテスト。
とても論理的でしっかりとした統計結果をべ―スにして
開発されたものだ。
どちらかといえば、お堅い。
だから意外と大人の男性が興味を示す。
日常生活や近所のことや友達のことよりも
会社や仕事のことで悩むことの多い男性は
自分の進む道や会社での立場に
神経を張り巡らせる。
どちらかといえば話してすっきりする遺伝子が
組み込まれて生まれて来たような女性。
けれど、男性は自分の内面をさらけ出し、自分の弱みを
簡単に見せることはしない。
何の解決にもならないおしゃべりは、無駄なのだ。
この心理テストは、そういう男性にも受け入れられている。
心のバランスを健全に保つ方向性を見つけていくには
最適な心理テストなのだ。
心の中で複雑に、善と悪、天使と悪魔がささやく。
私達の心の中の対話は、自分 対 自分。
自分が思っている自分らしい自分。。。
バランスの取れた健康的な自分。。。
人の目に映っている自分。。。
人生、生きにくくしている自分。。。
色々な自分がいる。
もちろん、人生、生きやすくする自分もいる。
人生の行程を楽しむために
少しでも自分の事を客観的に見る事が大切。
そのためのバイブルともいえるカラ-心理テスト。
活用しないなんて、それはもったいない。。。
第3章 終わり
みなさん、第3章までお付き合いいただき、ありがとうございました。
今回は、私のお仕事紹介を兼ねたエッセイ風小説だったので
少し堅苦しい内容になってしまいましたが
もし、次回作「カラ-リスト マユミ」シ―ズン2を書くことができましたら
いつになるかはわからないのですが、その時はもっと楽しめる内容にして
アップしたいと思います。
あっ、でも本当にいつになるかわかりません。
小説ばかり書いていると、自分の本業がおろそかになってしまうので(^^;
気長にお付き合いくださいませ。
小説「カラ-リスト マユミ」 最後まで本当にお付き合い頂き、ありがとうございました。
この小説を通して、少しでも多くの方がカラ-について関心を持ち
日常生活で役立てることができたら、と願っています。
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