ちーちゃんままの四方山話

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白い花と鳥たちの祈り

2010年04月24日 | 
白い花と鳥たちの祈り
河原 千恵子
集英社

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一番最近に読んだ本。。。どうしてこの本を図書館に予約していたのか記憶にないのだけれど、
(きっと新聞の書評に紹介されていたのかな・・・)
手元に届いた途端、惹き込まれるように読み進めることができた。


これは最近の流行の形式なのか、二人の主人公がいて交互に綴られている。
村上春樹の「1Q84」も同じ形態でしたね・・・これは、まだ1しか読んでいない。2,3はいつ図書館から来るのだろうか・・・


この小説はあさぎという中学一年生の少女と20歳ずぎの郵便局員の中村という青年の話である。
でも、恋愛小説ではない。
あさぎは、お母さんが再婚して新しいお父さんになかなかなじめない。
中村はいわゆる学習障害(LD)があり、社会とうまくやっていくのが苦手だ。


そんな二人がいろんな人に出会い、そのままの「自分自身」を認め自分も他人も受け入れることができるようになっていく。


今の時代、おせっかいな人が減り、見て見ぬふりをすることが多いですよね。
そして居場所がなくなって、殻に閉じこもってしまう人も多いと思うのです。
でも、ちょっと横に並び、一緒に考えていける余裕がある人が周りにいると、生きやすい人も増えるはず。


私自身、たくさんの人にささえられているから生きてこれたのだと思う。
こんな時代だからこそ、そんな優しさを持てたらいいな・・・と思える小説でした。


ちょっと気になった言葉をメモがわりにこのブログに書き留めておきます・・・



中村のセラピストの言葉

「人に与えることよりも、受け取ることのほうがむずかしく感じる人たちもいます。でも、差し出されたものを受けとることは、相手を信頼するということです。それが上手にできるようになると、生きるのも楽になりますよ。だからといって、無理をする必要はありません。差し出されたものを全部受ける必要も。あなたは自由です。こうしなければいけない、ということは本当は何一つないんです。」



あさぎの先生の言葉

「私は子供のころ、たくさん嘘をついたものです・・・でも、そのことでとても苦しみました。それは、ほかの誰が知らなくても、私だけは、自分が嘘をついていることを知っていたから。自分を信じられなければ、誰も信じられなくなります。それは想像以上に、苦しいことなんです。」

「起こった出来事それ自体は、あなたを引き止めたりしませんよ。あなたが振り返っているだけです。でも、あなたのいる場所は、いつも今です。あなたが考える必要があるのは、今、この瞬間のことだけです。過去のことは、過去に考えさせておきましょう。今、あなたがすべきことをするだけです。」




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2 コメント

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読みました (nano)
2010-04-27 15:30:10
こんにちは

ようやく「左京区七夕通東入ル」を読みました。

百万遍や今出川、学生時代に戻ったようでした。お話も、ほっこりしました。

この本も読んでみます。
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nanoさんへ (ちーちゃんまま)
2010-04-27 20:00:46
「左京区・・・」読まれたのですね。
映像が浮かんで、楽しかったでしょ~。
あの頃に、戻りたいですね・・・

この本、読後感はいいですよ。なんか心があたたかくなる話でした。
癒される・・・というか。

もう図書館に返しましたので、ぜひ予約してみてくださいね(笑)
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