chuo1976

心のたねを言の葉として

「はじまり」   工藤直子

2012-09-20 06:05:40 | 文学
「はじまり」   工藤直子


畠があり川があり
また畠があり森などもあって
ついには地平線がある

背中をのばして地平を見つめ
地平の奥の雲を見つめ
雲のむこうの青さをみつめ
青さのなかの見えない星を見つめ・・・・・
おお 目が痛くなるのだが
何もないあそこから
何かが始まっているようだ

光が駆け抜けた!
風が追い抜いた!
・・・・・・
空はいま
いまのいま 突き抜けた!


忘れたいことがあり
忘れたくないことがあり
判りたいことがあり
判りたくないことがあり・・・・
でも しかし・・・・
だが しかし・・・・
そんなことどもは まるで
どうでもいいようなふうに

ごうごうと地球はまわりつづけ・・・・
あらゆる生き物の鼓動をのせて
ごうごうと地球はまわりつづけ・・・・

目まいしたわたしの前に
相変わらず畠があり川がある

光が また駆け抜けた!
風が また追い抜いた!

空はいま
いまのいま 突き抜けた!

何もないあそこから
確かに何かが始まっているようだ
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札幌国際芸術祭

 札幌市では、文化芸術が市民に親しまれ、心豊かな暮らしを支えるとともに、札幌の歴史・文化、自然環境、IT、デザインなど様々な資源をフルに活かした次代の新たな産業やライフスタイルを創出し、その魅力を世界へ強く発信していくために、「創造都市さっぽろ」の象徴的な事業として、2014年7月~9月に札幌国際芸術祭を開催いたします。 http://www.sapporo-internationalartfestival.jp/about-siaf