銅赤ガラスの切子皿です。
ガラスの赤色は、主に、銅によるものと金によるものがあります。
ルビー色の金赤に対して、銅赤は少しにぶい赤色です。
一般の品には、銅赤が多く使われています。
径 16.0㎝、高 3.3㎝。 昭和。
6枚とも、同じ大きさ、同じ模様なのですが、色合い、特に赤の濃さが微妙に異なります。
透明ガラスの上に、銅赤ガラスを被せる時、厚さが少しずつ変わるのでしょう。
切子は、裏側に施されています。
職人の技には感心させられます。
ちなみに、大橋巨泉の祖父、大橋徳松は腕の立つ切子職人でした。
金赤ガラスに比べて、地味な銅赤ガラスですが、光をひろってみると、切子の和模様が、控えめな赤とマッチしていることがわかります。
故玩館の食器の中では、夏に出番の多い皿です。
まったく知りませんでした。
遅生さんは、いろんなことをご存知なんですね。
いろいろと勉強になります(^-^;
透明ガラスの上に色のガラスを被せることを初めて知りました。
でも、どうして金を入れると鮮やかな赤色となるか、まだ十分にはわかっていないのですよ。
見た目のわりには、お値打ちだからです。
幾何学模様の品が多いですが、和模様の物には味があります。
今でも造られています。基本は職人の手間賃ですから、少し古い物を求めるのが賢明です。昭和初期が最盛期でしたから、その頃の物が質も良いです。
外国製品では、チェコのボヘミアングラスが豪華な割にお値打ちです(^.^)
分厚くてこんなに繊細ではありません。
こんなに素敵な皿を見ただけで満足です。
造りが堅く、ゴツイですね。それから、柔らかい曲線カットの品がなかなかありません。
やはり、和のティストはココロが和みます。
キャサリン・ヘプバーン主演の「旅情」に出てきたベネチアンガラスのゴブレットが思い出されます。
あの品が何で発色させたガラスかは判りませんが、この故玩舘コレクションも
実にシャープで美しい品ですね!。
骨董市でさがせば、昭和初期の気のきいた品が見つかりますよ。