ガラスビーズでできた、大きな簾です。
長さ174㎝、幅84㎝。 明治~戦前。
故玩館の玄関を入った所にあります。
内側からみた様子。
ビーズの組合せで、簡単な矢羽根模様が作られています。
99本のビーズ糸が、横に並んでいます。
素材がガラスですから、非常に重く、6㎏もあります。
ざっと数えたところ、使われているビーズ玉は36000個余り。
フックに吊り下げたのでは、重みで落ちる可能性があるので、上部の板を、梁と梁との間にギュッと入れ込んであります(^^;
ところどころ、糸が切れて、繋ぎなおしてあります(^^;
ですから、下部の長さも不ぞろい。
単純な模様なので、ビーズの組合せも単純です。
先に紹介した、明治ガラスビーズ風竿より、使われているビーズの透明度は少し高いです。
バラバラになってこぼれ落ちたビーズです。
ややドーナッツ形、大きさ、形にばらつきがあります。径は4㎜位です。団子状にくっついたままのビーズもあります。
同じようなビーズ簾がもう一個ありました。
こうやってまるめておき、夏場、2階の展示室の間に吊るします。
今年も、季節がやってきました。
長さ175㎝、幅74㎝。 明治~戦前。
こちらは5㎏、やはり重いです。
ピンクや朱なども含め、上の簾より多彩な色使いです。
写真のように、色ビーズをランダムに配するのは、案外難しいと思います。
簾があれば、物が散らかっていても、めだちません(^.^)
ビーズは装飾品というイメージがあったので「暖簾」の1間の長さに驚きました。
江戸から明治へ、こういう発想がおこったのですね。
ビーズの暖簾を知ったら、今の若い世代に人気が出ると思います。
手の込んだ格子戸によく似合いますね。
非常に重いので、家庭用ではなかったのかもしれません。
このビーズをパーツとして利用して、今風の小物を作ったら、洒落た一品になりそうです。
戸は、昔からここにあった物をそのまま利用しています。私が小さい頃つけた疵もそのまま残っています(^^; ただし、入り口の玄関もこの戸も、上部の梁ごと、40㎝ほど上へ付け替えてあるのです。宮大工さんは何でもこなしますね。驚きます。
発想も凄いですが、作るのも大変でしょうね!
結界のような役目を果たしそうですね。
間違いなく、日本的発想です。
重いので、サッともちあげて向こう側へというわけにはいきません。十分、結界の役目を果たせます(^.^)