琉球漆器の盆です。
35.6㎝ x 34.8㎝、高 3.2㎝。江戸時代。
縁は藤で編んであります。
太古石と唐人がメインです。二人は談笑しているのでしょうか。金描が薄れています。屋形船に乗っているかのように見えますが、二人は粗末な小屋の中にいます。外には木が二本はえています。
籐編みで縁が作られています。あまり丈夫ではなさそうです。
小屋の中の二人は、湖の上に浮かんでいるようにも見えますね。遠くの山や家も含めて、中国蘇州、太湖の風景を描いているのでしょうか。
琉球漆器の赤は、一度見たら忘れられません。独特の色調は、豚の血が入っているからだと言われてきましたが、いくらなんでも俗説でしょう(^.^)
太古石の形も、ちょっと、見慣れない形をしていますね。太古石と言われませんと、何を描いてあるのかわかりませんね。
二人は、粗末な小屋の中にいるんですね。琉球は暖かいので、家も立派な物ではなくてもすむので、こんな粗末なものでも十分なんですね。
いろいろと、琉球の特徴が出ていますね。
まだに多様な盆があったはず、と現在捜索中です(^^;
琉球漆器は中国漆器を手本にしてきましたから、どこかに中国のオリジナルがあるのかも知れません。伊万里焼と古染付の関係に似ていますね(^.^)
そのときガイドから 美しい紫禁城の壁はブタの血を練り込んであるから美しく
いつまで経っても色落ちしない と説明を受けました。
このお盆の色でした。紫禁城のブタの血が本当かどうか知りませんが
遅生さまの今日の記事から思い出しました。
中国ならありそうな話ですね。
琉球漆器は、中国漆器のコピー品として出発しましたから、話だけが伝わったのか、それとも本当に豚の血を入れたのか、気になるところです。
血の赤色の元は、ヘモグロビン中の鉄です。漆の成分は、お茶のタンニンに似ていますから、案外、血の中の鉄(ヘム鉄)と結びついて、赤系統の深い色を出すかもしれません。誰か実験をしてくれるといいのですが・・・。