遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

今年も「みょうがぼち」で夏

2023年07月16日 | 故玩館日記

この季節、どうしても一度は食べたくなるお菓子があります。

 

初夏の郷土菓子「みょうがぼち」です。

ソラマメの餡を小麦粉、米粉の皮で包み、ミョウガの葉で巻いて蒸した素朴な食べ物です。田植えなど農作業の合間におやつとして食べました。それぞれの家庭でそれぞれの味。

岐阜市と大垣市の間、美濃の真ん中地域のローカルな家庭料理です。故玩館のすぐ北、北方町と近隣数村の狭いエリア内で手づくりされていました。すぐ近くでありながら、私の地域ではこのような物は全く無し。ところが幸いなことに、隣のおばあさんがそこの出なので、毎年、出来立ての手作りみょうがぼちをいただいてました。

しかし、高齢になられたので、体力のいるミョウガぼち作りはパス。自前で作る根性は無いので、最近は、今回のように、和菓子屋さんでみょうがぼちを求めています(^^;

 

田舎の郷土菓子には番茶が合う。

このままがぶっといきたいこところですが、

ミョウガの葉は取っていただきましょう。

ソラマメ餡ともっちりとした皮、そしてミョウガの新葉のコラボレーションが見事です。甘さをひかえたソラマメの風味に、ふわっとしたミョウガの匂いが口の中で協奏します。この時、ソラマメのツブツブの残り具合が非常に重要です。

この10年ほど、みょうがぼちの人気が高まり、岐阜市内の和菓子屋さんでも、季節にはみょうがぼちを置く所が増えて来ました。全国発送にてんてこ舞いのお店もあります。みょうが餅なる品まで出てきました。そろそろ淘汰の時期ですね。七月いっぱいが食べごろ。食べ比べて、ランキングをしてみたいですね(^.^)

 

 

 

 


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8 コメント

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遅生さまへ (くりまんじゅう)
2023-07-16 11:52:10
遅生さまのこの記事を見て みょうがぼちを検索したら作り方が載っていましたが
ソラマメの餡 これが手に入りません。

普通の餡で作ったら香りが別物になるでしょうからね つぎにアマゾン・楽天で捜してもないので
元祖みょうがぼち の名前で出てきた店に注文しました。

店が言うにはネット販売してないそうで telかfaxで注文するしかないとのこと。
感じのいい店の女性と話をして 送り先は高知県と言ったら
当店のみょうがぼちは 高知のみょうがの葉を取り寄せ使うこともあるとのことで 話がはずみました。

明日着くそうで楽しみです。ソラマメの餡とみょうがの葉の香りがどんなだろう
と楽しみにしています。
と同時に この熱心が他へも生かされたら 私も何やっても今よりマシに出来たろうにと
苦笑しています。
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くりまんじゅうさんへ (遅生)
2023-07-16 12:32:24
みょうがぼちの作り方は、それほど特別ではありません。でも、餡は、ソラマメでないとダメです。ほどよい堅さ、粒々の触感・・・一度味わって微妙な感覚をつかんでおくといいです。
くりまんじゅうさんなら、高知版みょうがぼちが確立できますよ(^.^)
田舎菓子に似合わず、素朴で上品な味です。
ps。と〇だやさんのみょうがぼちが、今では標準的な味です。
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遅生さんへ (Dr.K)
2023-07-16 12:38:17
「みょうがぼち」という郷土菓子があるのですね。
素朴で美味しそうですね(^-^*)
今や、マイナーな存在からメジャーな存在になりかけているのですね。
このお菓子にとっては、今が踏ん張りどころですし、淘汰の時期でもあるんですね。
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Dr.Kさんへ (遅生)
2023-07-16 13:03:05
「ぼち」は、粉を練って蒸したスイトンのようなイメージでしょうか。
ほんとにローカルな菓子なのですよ。
少し離れた大垣市や岐阜市東部では、知らない人の方が多いと思います。

今年はソラマメが豊作だったので、一念発起、自家製に挑戦しようか、まだ迷い道です。ぐずぐずしていると、ミョウガの葉がひねてしまいます(^^;
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Unknown (tkgmzt2902(ちゃぐまま))
2023-07-16 14:41:55
珍しい和菓子ですねぇ。確か野菜にも、その地域にしか植えられていないというのもありましたね。
家庭で作らなくなっても、お菓子屋さんが繋いでいってくれることは嬉しいですね。
空豆も茗荷も、近年お高い野菜になってしまいました。
「ぼち」。遠い昔に祖父の口から聞いたような・・・。餅のことですよね。
遠く離れていても、言葉って往き来していたと思うと感慨深いです。
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tkgmzt2902さんへ (遅生)
2023-07-16 16:08:48
ローカルな物は、身近にありすぎて、他所の人に披露するにはちょっと気恥しい気持ちになります。しかも、いかにも田舎くさい(^^;
でも、新幹線が通ったら、ほとんどが金太郎飴のようになってしまうなかで、こういうローカルな物は貴重なのかも知れません。
「ぼち」は耳からのイメージと実体とがよく合いますね(^.^)
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Unknown (blue-wing-olive)
2023-07-16 18:12:29
みょうがぼち、存在は知ってるけど食べたことはないですね。
そらまめの餡って珍しいですよね、ミョウガの葉を利用する食品も他には聞いたことが無く、興味深いです。
この記事を拝見し、食べてみたくなりました。
季節限定でしょうから、そちらにうかがえるチャンスがあればいいなぁ。
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blue-wing-oliveさんへ (遅生)
2023-07-16 20:47:00
五平餅やホウバ寿司ほどポピュラーではないです。
素朴で穏やかな味です。一度トライしてみる価値はあると思います。
季節限定品です。今月一杯はOKだと思うのですが、いつまで店頭にあるのかよくわかりません。

こちらへ来られる際は、ぜひご連絡を。
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