独楽盆とよばれる中型の盆2枚です。
懐石用の盆ですが、デザインがモダンなので人気があり、普段使いにも適しています。
径 25.3㎝、高 1.7㎝。明治―戦前。
裏、表に、3色のシンプルな円が描かれています。これが、回転する独楽を思わせる所から、独楽盆の名称がついているのでしょうか。
縁は薄造りです(2-3mm)。特に、色と色の間は凹になっていて、さらに薄いです。底は少し厚くできています(4-5㎜)。非常に滑らかで軽く、素材は何かわかりません。下手をするとプラスチック!?この手の品は人気があるので、プラスチックの可能性も十分に考えられます。
そこで、いつものように、木目を必死でさがしました(^^;
ありました!
写真では、白く細長い部分(窓)の中を、左上から右下に走る斜めの筋が多数見えます。これが木目です。
この独楽盆は、木製です。よかった(^.^)
ホッとしたところで盆を見ると・・・
コリャなんじゃ!?
盆に、前の壁面がうつっているのでした(^.^)
ことほどさように、この盆の表面はツルツル、ピカピカ。
まるで手鏡ですね。
独楽盆は、「映るんです」。
デザインGOOD、漆はピカピカ、大きさも手頃・・・・ということで、ウチではよく使っています。
でも、一つ問題が・・・・・・・・表面がツルピカなのは良いのですが、お茶の入った茶碗をのせて運ぶとき、少し傾けると、スーッと音もなく茶碗が動くのです。しずしずと慎重に運ばねばなりません。
そう。独楽盆は、「滑るんです」(^^;
表面は鏡のようになっているんですね!
しかも、木製であることも分かったのですね(^-^*)
しかし、欠点が一つ!
これにお茶の入った茶碗をのせて運ぶ前に、運ぶ訓練をしなければならないのですね(笑)。
調子にのって、ざっと運ぼうとすると、茶碗は遠心力で飛び出していきます。
でも、今時の子に作法を教えるには、良いツールかも知れませんね(^.^)