初期伊万里の中皿です。
生がけの釉薬の下に、中国風の絵付けがなされています。
径 21.1㎝、 高1.9㎝
裏面も、典型的な初期伊万里です。
焼成前からの高台のソゲを除けば、疵はありません。初期伊万里としては、無傷の皿といってもよいでしょう。
雲気紋の下には、虫(蝶?)が飛んでいます。
花は、丹牡?
このサボテンのようなものは?
裏面には、初期伊万里の定番通り、陶工の指跡がついてます。向かい側にも3個の指跡。
表には、これまた定番の鉄分のシミや降りものがあります。
少しゆがみがありますが、全体の形は平板な円盤状です。中央が非常に分厚く、外に向かって、急速に薄くなっています。
圏線は、高台の内側に2本、外側に3本。
内側を多く削り出して、低い高台が作られています。
畳付けは、内、外の両側から削られて、鋭い稜線状になっています。
伊万里焼は、秀吉の朝鮮出兵時に日本へ連れてこられた陶工たちによって始められました。
陶工たちは、どんな気持ちでこの皿を作ったのでしょうか。
初期伊万里の無疵完品の中皿は、最近ではなかなか市場には登場しませんね。また、お値段も下がらず、高いですね。
「サボテンのようなものは」、太古石でしょうね。
立派な初期伊万里ですね(^-^;
きっと珍しい植物だったのでしょうね。
牡丹との組み合わせで、太古石かと思ったのですが、毛のようなものがやけに目について・・・・・・・・でも、初期伊万里の中国絵は古染付を手本に描いているようですから、やっぱり太古石ですね(^^;)
奥が深いですね。
Dr.Kさんのおっしゃるように、これはやはり太古石だと思います。初期伊万里の絵付けは、中国の古染付を手本にしている場合が多いので、牡丹に太古石のパターンは定番です。が、この皿の場合、毛が生えているところはサボテンそのものですよね。
また、牡丹の花には蝶がつきものですが、この皿の虫はどうみても他の昆虫のように見えます。
こういう奇妙なところが、私にとっての見どころです(^.^;)
見た瞬間に「あ、太湖石」とは思いましたが、良く見ると面白い特徴があるんですね
太湖石の文様は伊万里では後期まで登場しますが、だんだん崩れて「オバQ」みたいな文様になって行きます(某氏が「バケラッタ」と命名していたような)
無傷完品なのもグッドです。
太古石は風化したのかも知れませんね。
この太古石も何かに見立てられそうなのですが・・・・・・幽霊になったオバQ(^^;)
風化した太古石・・・なるほどです。
苔のはえた太古石かも知れませんね。
いずれにしても、太古石でこんなに盛り上るとは思いませんでした(^^;)