日本の青磁が見当たらないので、朝鮮半島の青磁を紹介します。
高麗青磁の油壷です。
径 6.8㎝、 高 6.2㎝
時代は不明です。高麗期(10-14世紀)ほどの時代はないでしょう。
油壷は、女性の化粧用油をいれる容器です。
日本でも、古くから、各地の窯で作られました。色、模様、形が様々、大きさも手頃なので、そば猪口のように、油壷を専門に蒐めるコレクターもいます。
非常に透明度の高い、灰青色です。
青磁釉には、ジカンが多く入っています。
青磁釉は、全面に施されています。
底には、石目跡が3つあります。
高麗青磁の大きな特徴は、高い透明度です。
表面を拡大して見ると、ジカンの間に気泡がまばらに浮かんでいます。気泡がぎっしりと詰まっていたこれまでの青磁器とは、対照的です。やはり、気泡の少なさが、透明度の高さの一因であるようです。
たなごころにフィットする可愛さが身上。
今の季節、これといった花が咲いていないのですが、挿してみるとあんがい具合が良いようです。
今度は、野の花を入れてみようかな。