こういうの、あるよねー。油断した時に。
ぶつけようのない怒り、分かります(>_<)
私も普段油断してる事も多いので、「しまった!」と思った時には遅い。
とりあえず暗証番号は誕生日じゃない番号にしてます。。。
一生の不覚…許さん、私のカード使ったのはこの女
産経新聞 7月21日(土)12時19分配信
財布をなくした。さらに、何者かにキャッシュカードで預金を引き出され、クレジットカードでゲーム機などを購入されていた。預金についてはカードの盗難でない場合は全額補償されないという。暗証番号を生年月日にしていたのが致命的だった。不注意なのは分かっている。でも、やっぱり腹が立つ。「お金が戻ってこなくても、せめて犯人を突き止めたい」。そんな思いでカードの使用履歴をたどると、防犯カメラに預金を引き出す30代くらいの女が映っているのを見つけた。姿を見ると、また怒りがこみ上げてきた。「絶対許せない!」。
■「使われたりしてませんよね」
7月6日金曜日。アイスクリームが食べたくなり午後6時半ごろ、大阪・ミナミの店で買い物をした。その後、取材に向かい、午後10時ごろ、大阪市内に戻ったところで、財布がないことに気付いた。バッグや車内になく、店に戻って探したが見つからなかった。
財布には現金1万円のほか、クレジットカード2枚、銀行のキャッシュカード3枚が入っていた。
「万が一のことがあったら」と思い、カードを使用停止にするため、クレジットカード会社に連絡。名前や生年月日などで本人確認された上で、使用停止の手続きを依頼した。
そのとき、何気なくこう尋ねてみた。
「使われたりしてませんよね?」
担当者は「5万2614円の利用があります」。
頭が真っ白になった。
「それ、私じゃない。いつ?どこで?」。思わず声が大きくなった。
慌ててもうひとつの会社に連絡したが、結果は同じだった。
動揺する自分を落ち着かせ、冷静になってみた。「キャッシュカードは暗証番号が分からないと使えない。大丈夫だろう」。
銀行にも同じように使用停止を連絡。すると、銀行担当者はけげんそうな声で、こう言った。
「お客さま、全額出金されていますが…」
■マスク姿の女が引き出し
使用停止の手続きに約1時間くらいかかり、深夜になって、大阪府警南署に遺失届を出した。
同時に、捜査に役立つだろうと、自力で調べられることは調べることに。カードの使用停止は24時間対応の窓口でできたが、使用履歴の把握などは営業時間帯に限られるため、週明けの月曜日、銀行とカード会社に電話をした。そして不正使用の履歴が判明した。
まずはクレジットカード。
《午後7時28分、駐車場で200円》
《同48分、ゲーム販売店で5万2614円》
《同51分、同店で5万4957円(未遂)》
《午後10時24分、駐車場で200円》
《同30分、駐車場で900円》
《同11時54分、衣料品店で3万7100円(未遂)》
《同55分、同店で7万7千円(同)》
ゲーム販売店の2回目の利用はカード会社のセキュリティーが働き、午後11時54分以降の2回は使用停止後だったため、いずれも決済されず、実際に支払いがあったのは計4回だった。
一方、銀行2口座のキャッシュカード。
《同8時27分、7万2千円》
《同29分、7千円》
いずれも堺市内のコンビニの現金自動預払機(ATM)で引き出されていた。
この結果を元に、まず、コンビニにATMを置いている銀行に問い合わせをした。防犯カメラに犯人が映っている可能性があると考えたからだ。しかし、個人情報などを理由に警察以外には映像は見せられないと断られた。
それならば、とコンビニに連絡。被害にあった事情を説明すると、オーナーが入り口正面のカメラ映像を見せてくれた。普段の事件取材でも閲覧できることは多くなく、オーナーの対応に非常に感謝した。
映像を見る。時刻が、最初に預金が引き出された6日午後8時27分を示すころ、女がATMに向かった。30代くらいでマスクをつけ、眼鏡をかけている。左手で顔や額のあたりを触っていて、どうも怪しい。コンビニを出たのは午後8時半。まさに2口座から引き出された時間帯だった。
引き出した人物が分かるとますます腹が立った。一方、過去の取材経験では、こうした事件の容疑者は男の場合が多く、女だったことに驚いた。
オーナーの好意で映像を接写させてもらい、カードが使われたゲーム販売店の店員に画像を見てもらうと、「似てる気がする」。女は30~40代の男と来店し、新作のゲームソフト3個とゲーム機をカードで購入。暗証番号を入力する形でなく、伝票に女が私の名前をサインしたという。
店員は「漢字のチェックはするが、筆跡は確認しない。今回も特に不審には思わなかった」。同じものを2セット購入しようとしている点から、南署員は「換金目的で転売しようとしたのでは」と指摘する。
■暗証番号が生年月日は「自分の過失」
今回一番ショックだったのは、いとも簡単にキャッシュカードを使用されたことだった。それもこれも、暗証番号を生年月日にしていた自分のミスだ…。
預金が引き出された銀行によると、女は暗証番号を間違えることなく、1回で正確に入力し、残高照会をしていた。財布の中に、生年月日が記されたメンバーズカードか何かを一緒に入れていたのかもしれない。
各銀行では、生年月日を暗証番号にしている場合、本人に過失があると認められて補償額が減額される可能性があるとして、注意喚起している。
ただし、これはカードの「盗難」のケース。私の場合は、もっと深刻だ。
カードを落としたのか盗まれたのか、状況がはっきりしない。銀行によると、確実に「盗難」とはいえないため、「偽造・盗難カード預金者保護法」に当てはまらないといい、預金が補償される可能性はまったくないのだという。
全国銀行協会によると、平成23年度の盗難キャッシュカードの不正払戻金額は6億2200万円。18年度の約3割で、大きく減少している。とはいえ、それでも暗証番号を生年月日にしたり、ATMを利用している際にのぞき見されたりして、不正に引き出されるケースは依然多いという。
銀行の担当者には「生年月日や電話番号など他人が推測しやすい番号は絶対に避けてほしい。番号が分かるものをカードと一緒に保管することもしないで」と注意された。
一方、クレジットカード会社の担当者は注意点として「基本的にカード本体と署名があれば使用できる。紛失や盗難にあったらすぐに使用停止し、履歴を確認してほしい」としている。
財布をなくした喪失感、現金を引き出された怒り、カード会社に問い合わせたり警察に出向いたりする労力…。「暗証番号を生年月日にさえしなければよかった」と後悔ばかり。「あんたが悪い」。こんな周囲の視線が痛い。