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季節の中で 暮らしの中で -Through the seasons and daily life-

現代の都会でプチ昔&田舎暮らし
-old & country style in modern urban life

手縫いで帽子

2009-05-14 14:36:17 | 手仕事 Handicraft
さあ、帽子を手で縫ってみよう!
選んだ材料は息子の「着られなくなった服」から。

              

これは妹がOL時代にかわいい甥っ子にと買ってくれたものだ。
TIMBERLANDはフランスのメーカー。おしゃれで丈夫で長持ち。
どれくらいかって言うと
息子はこのTシャツを同じサイズ2枚ずつくらい持っている。
小さくなったら大きいサイズをまた買ってもらう。
色は変わることもあるけどデザインは同じだ。
彼は少しずつしか大きくならなかったので、一つのサイズを2~3年は着られる。
そうやって真夏以外はずっとこれを着ていた。(真夏は甚平)
寒くなったらこれを重ねる、という技まで使って。
サイズの小さくなったのも着るから袖がミルフィーユみたいになったりしていた。
彼の友人はこのマークで彼を認識していたほどだ。
(一時、同じのをずっと何年も着ていると勘違いされていた。)
そんなに着てもこのTシャツはへろへろになったり破けたりしない。
しっかりと柔らかく彼の体を包み守ってくれるのだ。

何百回と着て、洗濯をしてきたけどまだ捨てるには惜しい。
ここまできたらビンテージ物と言ってもいいかも。
ここしばらくの急成長でまったく袖を通す事が出来なくなってしまったけれど
帽子にしたらまた被れるな。

麻の布を合わせて作る。

       

ハンドワーククラブで、日頃裁縫をしない人たちが縫えるかどうか考えながら作る。
一針一針丁寧に縫い進んでいくのはやっぱり気持ちがいい。
縫い方も工夫をしないとね。
縫っていると、この布がどんなにすばらしいか良く分かる。糸の滑らかさしなやかさ、手触りのなんと柔らかいこと!TIMBERLANDすごいな!
ミシンは勢いで進んで行くからよく見えないけど、手縫いは一歩ずつ確認して進むから呼吸もしやすいしゆったり出来る。これはいいかも。
ドライブと散歩くらいの違いがあるな。

つばの押さえ縫いは運針でなく刺し子で。

       


トレードマークが後ろに来ています。さかさまだけど。

       

裏返したら、爽やかな麻の帽子。

       

出来上がって息子に見せたらびっくりしてた。
この前リサイクルにだしたやつがこんなのに!って。

「俺、帽子あんま被らへんけど…。これ、俺が被るしかないよな。ありがとう。貰っとくわ。」だって。
絶対いらないと言うと思ったのに。

出来てみたらちょっとずれている所があったから、また縫い直そうと思う。

でもとにかく手縫いで帽子、出来ました。大丈夫です。
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しまり屋

2009-05-14 08:12:24 | 暮らし Daily life
お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人 (講談社文庫)
吉村 葉子
講談社

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これまでフランスとは遠い存在だった。ファッションやブランド物のイメージしかなかったから。お高く留まったお高い人々という印象だ。
それがこの本を読んでいきなり親近感が涌いた。
この手の本に良くある、「日本人はダメじゃん!」的なところがあるのは仕方が無いけど(私はそうでもないと思う。)共感できる所が多いな。

フランスは農業大国だから、野菜や穀類などの原材料はとても安い
それが菓子パンやサラダなど人の手がかかると、とたんに値段がぐんと上がるそうだ。

そうだよね~!そうじゃなくちゃねー!

この頃節約生活と称して手作りライフをパワーアップしているが
たまにハテナ?と思う。売っている製品より原材料の方が高いのだ。
またはとんとん。

もちろん手作りの方が美味しいし品質もいいと思う。
それでもこのお得感のなさはなんだろう?

例えば豆腐一丁は安かったら100円くらいだけど、それだけの豆腐を作るための豆は250円くらいする。

この前旦那のパジャマを作ろうと布を買いに行ったら「いいなあ。」と思った布が1m1200円だった。パジャマには6mくらいいるから7200円かかる。
そんな高いパジャマあんまり売ってないよ!

○ニクロだったらセーターが1900円で売ってるけど、羊毛から洗って紡いで編んだら、原毛の値段だけでもそれより多くかかる。そしてその手間とかかる時間は、もうハンパない。

アジア諸国の手間賃の低さが原因?経済格差?
日本の農業と資源の貧困さが原因?

よく分からないけど、尋常じゃないな、と思う。
健康的じゃないな。

私は経済の事はうといから訳はわからないけど、感覚はするどい。
なんせ大阪の人だから。
ものの値段についてはうるさいのだ。
「しまり屋」のフランス人と同じく。

どこから来てどこを通ってここへ来たのか
これからどうやって使われてどこへ行くのか
それを見極めて値段を考えるのが妥当だと思う。
そのどの工程もより健康な方が、経済も健康に回ると思う。

いろんな物を作ってみて、日頃私達が買って食べたり使ったりしている物の薄っぺらさに気付く事がある。
薄っぺらなものばかり食べて着ていると、薄っぺらな人間になるんじゃないかな?
それって命の強さにもつながる気がする。

またはとても手の込んだ作品が激安で売られていると、それを作った人たちの悲哀が伝わってくる。富岡製糸場の話は昔の話じゃないかも。
安けりゃいい、じゃなくて、その品物に含まれる本当の手間と価値に付いてこれからも考え続けようと思う。
フランス人を見習って。





Comments (2)
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