大陸旅遊倶楽部的日記

三国志・水滸伝・史記の旅と中国茶のほかモロモロ…

レッドクリフ その参 ~史上最強のストーカーと請用茶事件~

2008年12月15日 | 三国志・水滸伝・史記の旅

………張豊毅(曹操役)いいじゃないですか!

割とスマートな感じだし、何より自信に満ちた笑顔が良い!!!(鑑賞中、5、6回殺されました。)
関羽至上主義の豪傑収集マニアなところも可愛い。趙雲にもちょっと浮気してましたけどね。
この貪欲な収集意欲に比肩するのは中国オタク族代表、清の乾隆帝位ですかね。

冗談はさておき、曹操ファンってのは結構被害妄想がすごい部分ありまして…。

今回もきっと演義寄りの悪役に描かれてるんだろうなぁ~、なんて思っていたので、
実際に見てみたらかなり安心したってのが本音ですね。ありがとう!ジョン・ウー!!!

で、MASAさんが言ってた「驪姫の扱い」(ここも前回ほぼ寝てた(苦笑))ですが、
同性として「あの扱いは無いよね~」というのに全く同感。
「あの扱いは無い」というのは「曹操の驪姫に対する態度はない」という、行為に対する批判と、
「現実主義者の曹操は絶対あんなまねはしないよね~」という、捏造された曹操像に対するダメ出しです。

「請用茶(お茶をどうぞ)事件」なんて、どこにダメ出しがあるのかよく判らない…。

孟くん(曹操の字、孟徳ね)、お茶のささげ方が気に入らなかったの?お母さんにいってごらん。

………現代だったら張り倒されてますぜ、丞相!!

………現代でなくても丁夫人だったら、「はぁ?」っとお茶をぶっかけられていたかもしれない(笑)

しかしまぁ、あれは驪姫にとっては酷い野郎で済むわけですが、小喬目線で見るととんでもないストーカー。
しかも勝手な思い込みで人格を捏造しているわけだから、実物を手に入れると妄想とのギャップに幻滅する
最悪のパターンですよ。

超絶権力者だから、驪姫を扱うみたいに小喬を妄想通りの型にはめようとするのかもしれない。

でもそこはそれ、婦女子の徳を兼ね備えた卞夫人がどうにかしてくれるだろう。

なんて妄想はおいといて…
手前勝手に捏造した人格に横恋慕するっていうのは、コミケに多いタイプ(私も含めて(笑))ですが、
一人または仲間内で、ただ妄想してほくそえんでる分にはノープロブレムなわけですよ。
自分が捏造している人物像に同意してくれる同志を得た日にゃあ、

………理解されるとは、かくも甘美なものであったかぁ~(感涙)!!!

ってな感じです。

ただ、これを現実と混同してしまうと超問題!!!

しかも金も権力も兵力もある、史上最強のストーカーときているから、性質が悪い…

でね、一般人が見るとこの映画の曹操は、傍迷惑なとんだサイコ野郎なんだけれど、でもですね、
曹操ファンからすると、「これが曹丞相」と提示されると許せてしまうわけですよ(笑)

曹操ファン(友達に云わせると究極(?)の曹操ファン)は【それが曹操なら】どんな描かれ方をしていても好きなわけで。
小事にいちいち拘っている様な心の狭い人間は真の(どこがだ?)曹操ファンにはなれないのです(爆)。
世界一打たれ強いファンは曹操ファンだと思う今日このごろ。

妄想の展開はこの辺にして、我らが曹丞相の名誉のために、一つ解説を…。

小喬の父、橋玄(正史だと「橋玄」、演義だと「喬玄」)は、太尉(国防相)まで勤めたお偉いさん。
橋大尉の趣味は人物鑑定で、結構当たると評判だったらしい。
その橋大尉が若き日の曹操の非凡な才を高く評価して、自分が死んだら家族を頼むとまで云ったそうですよ。
曹操に惚れこんじゃった橋玄ですからねぇ、娘が年頃になるまで中央で官職についていたら、
我が家の婿になんてことになったかもしれないですけどね。

こんな話があるんで曹操からしてみれば、橋家の姉妹は自分のものという意識があったんでしょうねぇ。
ちょっと図々しいですけどね。
でも、橋玄の「託す云々の話」があった時には娘たちはまだ赤ん坊だった訳で、
曹操も笑って聞き流した程度だったと思うわけですよ。
直接聞いたのか、人づてに聞いたのか知りませんけどね。

橋玄が中央の政治から身を引いた後は、曹操本人もそんなことはすっかり忘れててね。
姉妹がそれなりの容姿であれば問題なかったんでしょうが、これがちょっとした美人だった。
しかも江東の二大英雄孫策、周瑜の夫人に納まってるとくりゃあ、ちょっとの美人も尾ひれがついて
絶世の美女となる訳ですよ。

人口の比率でいったら圧倒的に曹操勢力下の方が美女は多いと思うんですが、
あんな時代ですから、なかなか人目に触れないんでしょうねぇ。
娘時代は深窓に隠されているので噂にはならない。
噂になるのは結婚して旦那の友人や親族にちょこっと顔を出すようになってからですよ。

話が前後しますが、今では曹操のキャッチフレーズとなっている

「治世の能臣、乱世の奸雄」

曹操を一瞥して↑こう評した許子将も、橋玄の人物鑑定仲間でね、当代随一の人相見だったそうですよ。
許氏は当時三公を排出している汝南の名家だから、その家出身の人物評定家が太鼓判を押した人物は
色々な意味で後押しがあって出世する。
もちろん本人の実力もあるんでしょうが、中には評判先行型の人も居たのではないかと思う次第。
この許子将に曹操を紹介したのが他ならぬ橋玄なんですね。

自分の見るところ君は当代随一の人物だから、人相見の第一人者にもっと詳しく見てもらえとか、
君の将来のために会っておいた方が良いとか、なんとかいったのか、
とにかく顔を売って来いと引き立ててくれたわけです。

この映画で曹洪が「たかが女のために軍を起こしたのか…」なんて呟くシーンがありますが、

違いますよぉ~、南征があって、その結果、オマケがついて来るんです

「あれは無いよねぇ~」なんて云いましたけどねぇ、この映画設定の「女のために暴走」する曹操も、
それはそれで良いわけです。

なんせ、曹操ファンですから。



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2 コメント

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はじめまして。 (ほの吉)
2009-09-03 16:02:45
はじめてでコメントしていいものか迷ったのですが、
私も張豊毅の曹操役が結構ハマってるな~って思って
観てました!!
で、我慢ならずコメントを‥w

張豊毅は今までで一番ナイスな曹操かも?
なんて思ったり。。
曹操を重ねすぎて張豊毅を好きになりそうでしたw


ここには曹操の子孫でググって辿り着きました。
レポート読んでドキドキ増量!
曹操の匂いがする場所に私も行きたくなりました☆
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初めまして ()
2009-09-13 13:31:50
ほの吉さん、初めまして!
遅レスですみません
ほの吉さんも曹操ファンなんですか?
…違ってたらごめんなさい(笑)
張豊毅、いいですよね
いや~、同じように思っていた方が居らっしゃるとは、嬉しいです~

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