大陸旅遊倶楽部的日記

三国志・水滸伝・史記の旅と中国茶のほかモロモロ…

都江堰 その①

2017年10月28日 | 中国の旅

8時に茂県を出た我々は、2時間弱で都江堰(とこうえん)に到着。

「どのくらいかかる?」

観光を始める前に、出発時間を運ちゃんが聞いてきた。
うーん、前回来たのは四半世紀前だから判らない。
しかも昔の観光施設は二王廟くらいしかなかった。
二王廟に上る階段途中に諸葛亮の塑像を造っているところだったから
四半世紀も経てば観光施設はかなり増殖しているはずだ。 

「普通は何時間くらいかかるの?」

「うーん、見終わったら電話して」

日程表では1時間になっているが。、昨日の黄龍すっとばし事件から
我々と運ちゃんの立場が逆転したので観光時間を切られなくなった。

都江堰は成都の郊外にある紀元前(秦代)にできた灌漑施設。
氾濫する岷江(びんこう)に中州を作って本流と支流の二つに分け、
支流を川西平原に引いて農地を潤したのだ。

2000年に世界遺産に登録された。入場料90元(1440円)。

代々修復されているとはいえ、紀元前に作った施設が21世紀の現代に至っても
使われているのは凄い。

▼都江堰正門 

▼諸葛亮像は中国人にも大人気

▼水利施設なので水は豊富

▼階段を上ると「伏龍観」

中国名勝辞典によれば都江堰は、戦国時代、秦の昭王の頃
蜀郡太守の李冰(在任B.C.256〜251)が息子と民衆を率いて築いたそうだ。
逆巻く岷江も都江堰を経ると、険が夷(平)に、害が利に変わり
農民に福をもたらすようになった。

水旱(すいかん)人に従い、飢饉を知らず、沃野千里、世、陸海と号す

と「益州記」に記されるほど、川西平原は豊かになった。

川西平原とは、成都平野のことだ。

冰(りひょう)親子は治水を行う際に、岷江の暴れ龍を離堆(りたい)の下、
伏龍潭(ふくりゅうたん)に封じたという伝説があり、後の人がこの上に
廟を建てて祀ったのが伏龍観の始まりらしい。